マンガ原作が豊富な2019年 夏アニメ

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2019年秋に放送の終了した、2019年の夏アニメを評価します。筆者が視聴していた2019年 夏アニメは、マンガ原作の作品が多く、『彼方のアストラ』、『鬼滅の刃』、『荒ぶる季節の乙女どもよ。』、『かつて神だった獣たちへ』などは全てマンガ原作であり、『コップクラフト』のみがラノベ原作で残念ながらオリジナルはありません。

目次 この記事の内容

  • 今回から導入する5段階評価について
  • 彼方のアストラ:SFとしての魅力の詰まった佳作!
  • 荒ぶる季節の乙女どもよ。マリー脚本の原作マンガ
  • 鬼滅の刃:大正時代に鬼を狩る鬼殺隊の戦い
  • かつて神だった獣たちへ:改造人間の悲哀
  • コップクラフト:美少女とおっさんの刑事コンビ
  • 原作ものが目立った今期

今回から導入する5段階評価について

出典 http://copcraft.tv/ コップクラフトのベテラン刑事ケイ

ぶっちゃけ、ランキング方式は順位ではっきり優劣のわかるものだと思っていましたが、なかなかSEO(検索エンジン最適化)対策としては厳しいものであり、割に合わない方式となっていました。そこで、今期からはランキングではなく、評点システムに変更させてもらいます。

SEOとしては、個人の見解よりもDVDやブルーレイの売り上げや視聴率、人気などで客観的に順位をつけた方が上位につけられます。Googleの検索上位になるためには、必要な作業なのですが、個人的にアニメを評点する方が、正直なアニメの評価に繋がると思い、今まで頑張ってランキングをつけていました。

しかし、今回からはこの形式を諦めました。SEOで評価されない限り、多くの人にアニメ関係のページを読んでもらえなくなるからです。折衷案として、筆者が個人的につけた採点で作品毎に評価するシステムに変更することにしました。

これなら筆者の主観で、アニメを語ってもSEOは問題にはならないと判断しました。評点は単純で、1〜5の星で判断します。1は最低、5が最高です。テレビアニメという性質上、作画の質や脚本の練り込みなどは、劇場作品には及びませんが、あくまでテレビシリーズということを基準にして評価していきます。

そして、変わらない点は筆者が最後まで視聴していた作品のみ評価しているところです。これは当然ながら視聴していることが前提だからです。テレビアニメは、最終回まで見ないと評価できないからです。この時点で1〜2点の作品は除外されてしまいますが、視聴を継続できなかった段階で察してください(大汗)。

そして、放送が終了した段階での評価とさせてもらいます。1クールで今期終了しながらも、2クール目を連続でなく、3ヵ月後などの期間を空けて放送する場合は、同一タイトルであっても、1クールでの評価とさせてもらいます。2クール毎でしたが、『機動戦士ガンダム00』などが該当します。

逆に2クール継続して放送する場合は、次のクールの終了まで評価しないことにします。例をあげると今期も継続して放送している『ヴィンランド・サガ』、”Dr.STONE”などです。

最終回まで視聴することが前提なので、苦手なジャンルは評価できません。ドラクエ風ファンタジー作品や、魔法少女もの、萌系アニメは好まないので、レビューしないか、もしくは低評価になってしまします。

逆にロボットアニメやSF作品、テーマのしっかりした作品全般は高評価となります。このように、アニメの視聴歴の長い筆者個人の主観の塊のようなレビューですが、楽しんでいただけたら幸いです。

彼方のアストラ:SFとしての魅力の詰まった佳作!

出典 http://astra-anime.com/ アイキャッチ画像も同じ ケアード高校のキャンプメンバー

『彼方のアストラ』は、ジャンプ系サイトのジャンプ+で連載されていたSFマンガです。今回は、アニメ版のレビューとなります。この作品は、遠い未来で宇宙航法の確立された時代に、別星系の惑星にキャンプに行ったケアード高校の9人の少年少女が、陰謀によって遭難し、宇宙船アストラ号で故郷を目指す話です。

このアニメを見たら、萩尾望都の名作マンガ『11人いる!』と、サンライズのロボットアニメ『銀河漂流バイファム』を思い出しました。プロットは、11人いる!のような伏線を生かしたもので、ジュール・ヴェルヌ『十五少年漂流記』を骨格にしたバイファムと同じように少年少女が力を合わせて故郷を目指す話でもあるのです。

彼方のアストラは、古典的な名作をフックに現代的な感覚を加えた温故知新タイプの作品と言えます。11人いる!のパロディの数々で、作者の篠原健太が、萩尾望都からの影響を隠すつもりがゼロなところに好感が持てました。

キャラクターとして、被っているのが両性体である11人いる!のヒロインのフロルと、半陰陽のルカでしょうか。彼方のアストラのメインヒロインは、映像記憶能力を持つアリエスです。ルカが半陰陽であることが分かるのは、物語中盤ですが、ヒロインポジションというよりムードメーカー役でした。

元陸上選手で、冒険家を目指すリーダーのカナタ、操舵手担当のIQ200の天才ザック、キトリーの妹フニシア、生物に詳しくコック担当のシャルス、引っ込み思案のユンファ、影のある少年ウルガーなどの魅力的なキャラクターが、協力しながら危機を乗り越えていきます。

序盤からの伏線が中盤以降に見事に回収されています。コミックスは5巻で完結しており、1クール12話(最終話は1時間なので実質13話)で最後までしっかりと描きました。最近のマンガは、だらだらと作品が魅力を失うところまで長引く傾向がある中で、完結させたところを高く評価しています。

また、注意深く考察すると後半の刺客の正体が解るように作られていたり、うまくプロットを練っている印象を受けました。テレビアニメ版は、作画も安定しており、声優もイメージ通りで、原作の雰囲気をうまく生かしていました。

アニメーション制作は、Lercheことスタジオ雲雀(1979年からの老舗アニメスタジオ)で、監督は『クズの本懐』の安藤正臣です。『彼方のアストラ』の評価は星4で、佳作とさせてもらいます。

というのも、『11人いる!』ほどのインパクトが無かったためで、星5つの名作認定するには、パイオニアとしての要素に欠けているからです。ちなみに星4つは佳作、5つが名作(覇権アニメ級)、3が普通で2〜1が選外となります。

荒ぶる季節の乙女どもよ。:マリー脚本の原作マンガ

出典 http://araoto-anime.com/ 文芸部のメンバー

『荒ぶる季節の乙女どもよ。』、人気脚本家のマリーこと岡田麿里原作、作画絵本奈央による同名のマンガテレビアニメで、そのまま原作者の岡田麿里が脚本を書いています。

思春期真っ盛りの文芸部に所属する女子高校生5人が、性に対する不安と憧憬から起こす騒動と成長を描いています。ぶっちゃけ、一番の被害者は主人公の和紗の幼なじみのだと思いました(涙)。

気になる女子にマスターベーションを目撃されて、部屋を出て行かれるというシーンは、男子にとって恥辱以外の何ものでもないでしょう(笑)。ある意味、画期的なシーンのおかげ?で話題となった本作ですが色物というわけでなく、しっかりとした構成で、文芸部の少女たちの成長が描かれています。

特に、文芸部の部長で堅物だった曾根崎が、恋をすることで成長し、男女交際を肯定していくようになっていくのは、はっきり解る変化でした。小説家を目指す本郷や、文芸部顧問の教師の山岸とのやり取り、菅原の超然とした態度の秘密や、和紗と菅原の親友の桃子の恋など、複数の話が絡んでいきます。

その中でもメインとなるのが、和紗と泉が恋人同士となり、幼なじみから関係性が変わることに対する戸惑いでしょう。そして、性という名の不可解な衝動は、少女達の成長とともに、悩みながらも受け入れられていくのです。

女子高校生の性に悩む描写が表現上、生々しいこともあって、男性である筆者は途中でついていけなくなりそうなところもありました。

原作マンガが、8巻で完結し、テレビアニメは1クール12話で終了しました。コミカルな演出の多いラブコメですが、5人の少女の話をうまくまとめて、思春期故の暴走という誰もが体験する経験を甘酸っぱく描いたアニメでした。

作画は、別冊少年マガジンに連載されていた絵本奈央のタッチ(丸ペン多用)の淡い線を、淡色で効果的にぼかすことによって近づけています。最終話まで視聴を継続出来たことと、きちんとまとまった脚本で星3.5個といった出来でした。

アニメ制作は、ボンズから2013年に独立したLay-duceで、監督は『絶園のテンペスト』の安藤真裕です。

鬼滅の刃:大正時代に鬼を狩る鬼殺隊の戦い

出典 https://kimetsu.com/ 主人公炭治郎

『鬼滅の刃』は、週刊少年ジャンプに連載中の吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)の人気マンガのテレビアニメです。2019年春から2クールに渡って放送され、全26話で劇場版である無限列車編(原作7、8巻)まで描かれました。

このアニメが始まった当初は、ここまで面白くなると思っていなかったです。1〜3話あたりまでは、主人公である竈門炭治郎が、鬼となってしまった妹を人間に戻すため、鬼殺隊に入隊する前の話でした。

最終選考から鬼殺隊に入隊してから激しくなっていく、鬼との戦いは迫力十分でした。ただ、気になった点は、やたらと和風を強調することです。大正(1912〜1926年)は、明治の後で、急速に近代化が進み、洋風の文化が混ざった和洋折衷ともいうべき時代です。

純和風にこだわるなら、江戸前期〜中期あたりの時代設定でも良かったのではないでしょうか?物語が進んでいけば、大正時代にした意味も解るようになると思いますが・・・。


とはいえ、鬼との戦いは毎回手に汗握る展開で、バトルアニメとしての出来がとてもいいです。炭治郎が使う水の呼吸と呼ばれる型が繰り出す技の数々は、浮世絵のような描かれ方で、躍動感のある太い線となっています。

その一方で、兄妹の関係や、鬼になってしまった者達に対する背景がきちんと描かれており、叙情的な描写もあります。アニメ制作は、近藤光が2000年に設立したufotableです。監督は、テイルズシリーズのアニメで知られる外崎春雄です。

戦闘シーンの作画や、熱い演出練られたストーリー展開など、見所の多い作品でした。よって佳作認定の星4つとさせてもらいます。

かつて神だった獣たちへ:改造人間の悲哀

出典 https://katsu-kami.com/ 主人公のハンク

『かつて神だった獣たちへ』は、めいびいによる別冊少年マガジン連載の同名漫画のアニメ化作品です。2019年夏から1クール12話で放送されました。

架空の大陸パトリアを2分した戦争(南北戦争がモチーフ?)の終戦後に、大戦で活躍した英雄である擬神兵が、理性を失い人々を襲い始めます。この擬神兵は、テックレベルが現代よりも劣る時代に、肉体を特定の生物(主に神話の世界や伝説をモチーフにした姿)に変異させることによって驚異的な力を発揮します。

ガルムや、ケンタウロス、ミノタウルスといった人外の力に飲み込まれ、徐々に理性を失う仲間を葬るため、擬神兵部隊の隊長だったハンクは戦います。ハンクによって擬神兵の父親を殺されたシャールは、ハンクを追いますが、父が死ななければならなかった理由を知るため、ハンクと行動を伴にするようになります。

改造人間の悲哀を描いているのですが、気になったのは、南北戦争程度のテックレベルで、遺伝子工学がどのように発展していたか?というポイントです。あってもせいぜい、錬金術くらいのものだと思うのですが、なぜか遺伝子を操作したような擬神兵が実用化されています。

そのあたりの謎は、今後解明されていくと思います。というのも、既刊は10巻で1クールでは、「俺たちの戦いはこれからだエンド」にしかなっていないからです(大汗)。途中で作画が不安定な時期もありましたが、ハンクの戦いを悲哀たっぷりに描いていたので、最後まで視聴出来ました。

アニメーション制作は、『坂道のアポロン』、『賭ケグルイ』のMAPPAで、監督は宍戸淳です。アニメとしての評価は、星3といったところです。

コップクラフト:美少女とおっさんの刑事コンビ

出典 http://copcraft.tv/ 手前がティラナ、運転しているのがケイ

『コップクラフト』は、今回紹介する夏アニメ唯一のラノベ原作作品です。この作品も放送当初はあまり期待していなかったのですが、物語が進行するにつれて評価が上がって最後まで視聴しました。

どう見ても幼い少女にしか見えないセマーニ人の騎士、ティラナと経験豊富なベテラン刑事ケイとのコンビで様々な事件を解決していく刑事ものです。アニメーション制作は『ベルセルク』のミルパンセで、監督は板垣伸です。

原作小説は賀東招二の、ガガガ文庫で刊行中の『コップクラフト DRAGNET MIRAGE RELOADED』です。賀東招二といえば、『フルメタル・パニック!』というイメージがあり、アニメの脚本家としても知られています。当然ながら、本作でもシリーズ構成を担当しています。

架空の島、カリアナエ島が舞台となっていて(イメージはアメリカっぽい)、異世界と地球を繋ぐゲートが15年前に太平洋に出現した世界となっています。それ以外は、現代のような世界です。

セマーニと呼ばれる妖精や魔法が存在している異世界が、ゲートの向こうには存在していました。そこから大量に、セマーニ人と呼ばれる地球人とは異なる人種が流入し、異文化同士の接触と交流が始まったのです。

セマーニの貴族階級の少女(年齢は実質18歳)のティラナは、生真面目な性格ですが、相棒のぶっきらぼうな刑事、ケイとコンビを組むうちに地球に慣れていき、地球に適応していきます。

この2人のコンビの関係性が、地球人とセマーニ人という異文化の交流について考えさせられるのです。個人的に好きなキャラクターは、2人の上司、ビル警部です。口は悪いものの、部下思いでティラナやケイの良き理解者としてサポートしています。

どことなく、『特捜刑事マイアミ・バイス』のようなアメリカの刑事ドラマのような雰囲気のアニメで、ケイの愛用しているシグ・ザウエルP226や、愛車のミニ・クーパーなどのメカ類の描写もしっかりしていて、個人的にツボでした。作画が少し残念だったので評価は、星3.5です。

原作ものが目立った今期

出典 https://kimetsu.com/ 炭治郎の妹、禰豆子

2019年の夏アニメは、漫画原作の作品が多く、オリジナルが少ないのが残念でした。2クール以上継続するため、今回評価しなかった『炎炎ノ消防隊』、”Dr.STONE”、『ヴィンランド・サガ』など3作品も漫画原作のテレビアニメでした。

最近流行りの異世界もののアニメもあったのですが、筆者が個人的に異世界転生ものに飽きてきたので視聴していません。そのため、今回紹介したラノベ原作アニメは『コップクラフト』のみとなっています。

ぶっちゃけ、オリジナルは手間はかかりますが、先の展開がわからないという絶大なメリットがあります。もちろんしっかりした漫画原作のアニメもあるので、一概にオリジナルの方が優れているとは言えませんが、今期は少し寂しい結果となりました。

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