2025年秋アニメレビュー前編:アルマちゃん〜終末ツーリングまで

2025年の秋アニメレビュー前編です。視聴した秋アニメを星1〜5で評価します。『アルマちゃんは家族になりたい』『終末ツーリング』までの7作品をレビューします。尚、このレビューは筆者の主観で評価しております。

目次 この記事の内容

  • アルマちゃんは家族になりたい
  • 暗殺者である俺のステータスが勇者よりも明らかに強いのだが
  • 顔に出ない柏田さんと顔に出る太田君
  • グノーシア
  • 最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか
  • SANDA
  • 終末ツーリング

アルマちゃんは家族になりたい

『アルマちゃんは家族になりたい』は、ななてるの漫画『少女型兵器は家族になりたい』を元にしたテレビアニメです。天才科学者のエンジとスズメによって作られた少女型のロボットアルマが、二人を父母として認知することから始まる物語です。

筆者が投稿したこの記事の動画バージョンです。

アルマには自律発展型AIが搭載されており、科学者の2人はアルマの成長のために共同生活を始めます。何のかんのと憎からず思っているエンジとスズメに対して、アルマは子供として愛されていくようになっていきます。

アニメーション制作は、『4人はそれぞれ嘘をつく』スタジオフラッドです。監督は南康宏(みなみやすひろ)で、シリーズ構成は『じいさんばあさん若返る』の菅原雪絵です。

ほのぼのとしたコメディタッチの作風なので、ロボットものとか苦手な人でも見やすいアニメかと。ただ、作画はそこそこだったので星は3.5です。ハートフルなコメディ作品が好きな人におすすめのアニメでした。

暗殺者である俺のステータスが勇者よりも明らかに強いのだが

『暗殺者である俺のステータスが勇者よりも明らかに強いのだが』は、赤井まつりによる同名のなろう小説が原作のテレビアニメです。日本の高校のクラス毎、異世界に召喚されてしまうという定番のストーリーなのですが、本作は少し変わっています。

勇者は司というクラスのリーダーです。主人公の晶は何故か暗殺者という職業でした。召喚した国王がよからぬ企みをしていて、勇者やクラスメイトが洗脳される中、晶と騎士団長サランは、事前にその悪意を察知します。

しかし、国王側の刺客によりサランは暗殺され、晶は復讐を誓いながら国を出奔します。迷宮での潜伏と探索中にエルフの王女、アメリアを助け、更にブラックキャットのヨルを従魔にします。

そこから晶達は、魔族や人身売買の組織と戦いながら冒険をしていきます。つまり異世界もののテンプレのような物語なのです。

アニメーション制作は、『機動戦士ガンダム』シリーズでお馴染みのサンライズ、監督は『蒼穹のファフナー』の羽原信義(はばらのぶよし)で、シリーズ構成は岡田邦彦です。

90年代のアニメのような濃い影と線が特徴的な作画です。話が見知った感じがあるので、星は3.5ですが、懐かしく感じさせるところに好感を持ちました。

顔に出ない柏田さんと顔に出る太田君

顔に出ない柏田さんと顔に出る太田君』は、東ふゆによる同名の漫画を元にしたテレビアニメです。筆者は、無料漫画サイトで原作をある程度読んでいました。

感情が読めないくらい、表情が変わらない中学生の柏田さんと、すぐに顔に出てしまう太田君の話です。太田君は何かと柏田さんにちょっかいをかけるのですが、気になる女子にいたずらしてしまう男子あるある、といった感じです。

そのままだと問題になってしまいますが、柏田さんは太田君に好意を持っているようあのですが、表情が読めないため、太田君は気づきません。また太田君は根本的に悪い人間ではないため、柏田さんが困っているときは、ちゃんと助けています。

まあ、大概は太田君が空回りしているのですが、それも許容範囲というか、絶妙な感じなのですが。また、太田君の友人二人もそんな柏田さんとの不器用な関係を生暖かく見守っています。

アニメーション制作はSTUDIO POLONで、監督は神谷智大(かみたにともひろ)で、シリーズ構成は”xxxHOLiC”、『瑠璃の宝石』の横手美智子です。作画はそこそこで星は3.5ですが、なかなか着眼点が独特なラブコメで楽しめられました。

グノーシア

『グノーシア』プチデポット(petit depotto)というゲーム制作チームによる同名ゲームを元にしたテレビアニメです。筆者はゲームは未プレイのため、アニメ中心にレビューしていきます。

舞台は宇宙船の中で、主人公ユーリは宇宙船のベッドで目覚めます。しかし、記憶喪失となっており、宇宙船の現状を乗員のセツが説明してくれました。

宇宙船には数人が乗り合わせていて、その中にグノーシアと呼称される人を襲う意思を持った者が紛れ込んでいる、ということです。グノーシアの数は特定されているのですが、それが誰であるかは分からないということです。

会議によって一人ずつコールドスリープさせることになり、その会議がすぐに始まるということです。つまりSF人狼ゲームのような様相を呈しているわけです。

また、失敗してもループするので、ユーリが目覚めるところから再開されます。これは、セツにユーリが銀の鍵というアイテムを渡されたことから始まり、ユーリもセツも何度もループすることになるのです。

舞台は同じ宇宙船の中なのですが、乗組員が増えたり、グノーシアの数が増えたりしていきます。また、休憩時間中に、様々なキャラクターとの交流、宇宙船内部の壁紙の変更などで飽きさせません。

アニメーション制作は、『フェルマーの料理』domerica、監督は『潔癖男子!青山くん』の市川量也(いちかわかずや)で、シリーズ構成は『メダリスト』花田十輝です。

作画も良く、展開も面白いため、星は佳作の4です。閉鎖された宇宙船を舞台にバリエーションを作って話を飽きさせない手法は見事でした。

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか

『最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか』は、鳳ナナ(おおとりなな)原作の小説を元にしたテレビアニメです。略称は最ひとです。悪役令嬢ものファンタジーかと思いきや、まさかの解決策が拳でぶっ叩くことだとは・・・(絶句)。

今期最高の話題作で、ヒロインのスカーレットが、悪役令嬢ムーヴを婚約者の第二王子カイルと、その新たな婚約者のテレネッツァに仕掛けられます。しかし、これは腐敗した政治を行う悪徳貴族側が仕掛けたものでもありました。

スカーレットは、「最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか」と呟くと、腐敗した貴族やテレネッツァを殴っていき、最後に第二王子も殴ります。


スカーレットは、文武両道に秀で、更に格闘戦の能力は常人のそれを遥かに超えています。時の神クロノワからの加護を受け、常人のそれを圧倒する速度で動けるからです。サイボーグ009の加速装置みたいな感じです。

悪徳貴族ごと、第二王子を殴ったスカーレットですが、意外にもお咎め無しでした。第一王子ジュリアスの指揮下にある王宮秘密調査室が動いていて、この件を腐敗した貴族を一掃するためのきっかけにしたからです。

そしてスカーレットは、心配性の兄レオナルドと共に、王宮秘密調査局に協力することになるのです。第一王子の性格が腹黒でとても捻くれています。

また、兄のレオナルドが、パタリロのバンコランみたいな振り回され方をしているのが面白いです。まあ、妹が撲殺姫とか鮮血姫のあだ名を付けられたらそうなりますね(大汗)。

アニメーション制作は、『まったく最近の探偵ときたら』、『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』のライデンフィルムで、監督は坂本一也で、シリーズ構成は『ウィッチウォッチ』の赤尾でこです。

作画も良く、何よりストーリーが面白い!そのため星は4.5名作認定です。正直、秋アニメではトップクラスの痛快さでした!

SANDA

“SANDA”板垣巴留(いたがきぱる)による、同名漫画を原作にしたテレビアニメです。サンダ=サンタがかかっていて、主人公三田は中学生で、サタクロースの末裔です。

少子化が進んだ日本の中学校を舞台に、サンタクロースと過度の少子化教育を施す学校で三田はサンタとして大人に変身して奮闘します。この近未来の日本では、サンタクロースは伝承としか残っていません。

友人を捜索して救ってもらうため、三田をサンタとして目覚めさせた冬村や、実家がケーキ屋で、三田の正体を知っている学園寮の同室の甘矢の協力もあり、三田は学園長との対決に臨んでいくのです。

教師として赴任し、なぜか三田達に協力してしまう柳生田のエピソードが面白かったです。ダメな大人なんだけど、憎めないキャラクターという感じで。

第二性徴期をテーマの一つで、子どもから大人になる過程の少年少女をよく描けている、と感じました。

アニメーション制作は、『平家物語』、『ダンダダン』のサイエンスSARUで、監督は霜山朋久(しもやまともひさ)で、シリーズ構成は『全修。』のうえのきみこです。

スピード感、各キャラクターの掘り下げ、サイエンスSARUらしいエッジの効いた演出で、星は4佳作認定です。スピード感という点で、強力なライバルである最ひとと双璧でした。

終末ツーリング

『終末ツーリング』は電撃マオウにて連載中のさいとー栄による同名漫画を元にしたテレビアニメです。世界が崩壊した後の日本を旅するヨーコと、その相棒のアイリ(アンドロイド)の2人が電動化したセロー225でツーリングをする話です。

第1話が箱根から始まっているので、関東圏からスタートという感じがします。横浜や、秋葉原、もてぎと回っていきます。

このアニメの凄いところは、文明が滅びた後の関東の描写です。朽ちた電柱や建物の描写、植物や動物が跋扈し、人間のいなくなった世界をうまく表現しています。また、ロケーションも素晴らしく、今期一番だったと思います。

ヤマハの名車、セロー225はオフロードを走る事のできるトレールバイクで、悪路となった道路の走破性が高いです。10話のような道路が崩落した場所も、セローとなら走り抜けられるのです。

また、主人公ヨーコが時折見る夢もポイントの一つで、かつて賑わっていた観光地の残照のようなものを垣間見え、寂寥感のようなものを感じさせられます。

アニメーション制作はNexusで、監督は徳本善信(とくもとよしのぶ)で、シリーズ構成は『花は咲く、修羅の如く』、『野生のラスボスが現れた!』の筆安一幸(ふでやすかずゆき)です。

星は4.5で名作認定です。やはりツーリングものは好きなので、個人的な採点だと加点されますね。見事な演出と、旅情感で楽しませてもらいました。

中編に続く

SANDA 1巻

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