2022年春アニメレビュー前編:エスタブライフから古見さんまで

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今回は、2022年春アニメのレビュー前編です。筆者が見た2022年の6月で放送終了したアニメです。「エスタブライフ グレートエスケープ」、「骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中」、「かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-」、「攻殻機動隊 SAC_2045」、「古見さんは、コミュ症です。」の5作品を前編で取り上げます。

目次 この記事の内容

  • エスタブライフ グレートエスケープ
  • 骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中
  • かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-
  • 攻殻機動隊 SAC_2045
  • 古見さんは、コミュ症です。

エスタブライフ グレートエスケープ

谷口悟朗が提唱したメディアミックスプロジェクト、エスタブライフシリーズのテレビアニメバージョンが、この『エスタブライフ グレートエスケープ』です。元々の設定の原案を谷口悟朗が作り、アニメーション制作をポリゴン・ピクチュアズ、監督を橋本裕之(はしもとひろゆき)、シリーズ構成を賀東招二が担当しています。

逃し屋という存在が、クラスタという単位に分断された東京で活躍する近未来SFです。ぶっちゃけ1話見た時、クラスタの設定についてあまり語られてなかったので、話がよく分かりませんでした。

とりあえず、依頼人を逃す仕事を主人公チームがやってるんだなというイメージしかないまま2話、3話と話が進んでいくと、ようやく色々なことがわかってきました。このせいで、序盤で視聴しなくなってしまう人も多いのでは?と心配になりました。

筆者が投稿したこの記事の動画バージョンです。

エクアやフェレス、マルテースの3人は女子高生で、獣人とAIロボットの5人(?)編成のチームで活動してること。東京は、クラスタと呼ばれる単位に分割統治され、各クラスタには個性があること、そこに適合できない人々を逃すのが、逃し屋チームということになるのです。

序盤の説明不足を乗り切ると、そこそこテンポのいいストーリー展開で話が進んでいきます。星は3.5で普通よりちょっと上の面白さでした。本作のように+Ultra枠では3DCGのお金かかったアニメが、INGRESSやrevisionsといった作品でも見られました。

骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中

『骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中』は、秤猿鬼(はかりえんき)原作の元々なろう系の異世界もの小説です。ゲームの世界に没頭していた主人公が、骸骨の姿をしているゲームキャラアークに転移し、ゲームの世界の異世界を旅するという物語です。

アニソン好きのノルウェー人シンガー、PelleK(ペルケイ)のOP曲、『嗚呼、我が浪漫の道よ』がカッコ良かったので、視聴を続けていました。ハイトーンボイスがナイス且つ熱いアニソンなので、今期一押しです!

内容は、アークの能力は、なろう系にありがちなレベル最高の規格外のもので、ぶっちゃけ、戦闘において俺強え系だと思ってもらっていいと思います(剣技だけは別)。異世界もののテンプレートで、楽しく見られる作品で、普通に面白かったので、星は3.5です。

アニメーション制作は『スーパーカブ』で知られるスタジオKAI、HORNETSの共同制作です。監督は小野勝己で、シリーズ構成は菊池たけしです。12話でキリのいいところで終わり、且つ話にまとまりもある良作でした。作画も及第点なのですが、もう少し展開にカタルシスがあれば星4以上になっていたと思います。

かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-

ヤングジャンプにて連載中の赤坂アカによる人気漫画が原作の『かぐや様は告らせたい』のアニメもついに3期目に突入しました。3期のタイトルは、『かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-』と題しています。

ぶっちゃけ、優秀な生徒しか入れない秀知院学園の天才の中でも、生徒会長の白銀御行と副会長の四宮かぐやは、お互いに惹かれ合っていますが、プライドが高く、相手から告白させようと頭脳戦を展開しています。ぶっちゃけ、こんなめんどくさいことするなら、さっさとどっちかからか告れよ!と思ってヤンジャン読んでました(笑)。


3期は、ついにお互いに告白する流れとなっていくのですが、ラップ回だけの特殊エンディングがあったり、例の四天王の再登場があったりと細かいところもしっかり笑わせてくれました。また、文化祭の告白イベントで綺麗にまとめていて好印象でした。

全体的にしっかりとした作画とギャグのテンポで、かなり好きな作品です。星は4で佳作認定です。アニメーション制作は、あの花などを制作した老舗のスタジオA-1 Picturesで、監督は畠山守で、シリーズ構成は中西やすひろです。

4期の制作も決定したようで、人気シリーズとして定着しています。ここまで、丁寧な作りだとそれも納得の成功したアニメ化だと思いました。

攻殻機動隊 SAC_2045

全世界が待望していた、攻殻機動隊の新シリーズが、この『攻殻機動隊 SAC_2045』です。2年前の2020年にシーズン1の12話を、2022年5月からシーズン2をNETFLIXで配信しました。

もはや、テレビアニメだけの時代ではないので、今回からネットコンテンツで配信された作品も取り上げていくつもりです。5月の配信を一気見したのでさっそくレビューします。

本作から導入されたフル3DCGによる圧倒的なサイバーパンク映像であったり、常に時代の先端である、攻殻機動隊シリーズ最新作にふさわしいできでした。ぶっちゃけ、今期作品の中で、本作を超えるクオリティの作画はありませんでした。

アニメーション制作は、Production I.GとSOLA DEGITAL ARTSによる共同制作でした。監督は、SACシリーズでお馴染みの神山健治と荒牧伸志のダブル監督です。ぶっちゃけ、シーズン1の総集編で1本の映画にできるクオリティの高さで、これだけでもネットフリックスに加入していて良かったと思いました(笑)。

ただ、ストーリーの内容がかなり複雑且つ難解なので、人を選ぶシリーズだと思いますが、ハマれば一気見してしまう中毒性の高い作品です(汗)。ただ、このネタサイボーグ009の神山バージョンでも見たような話があったような。結末についても、色々考えさせられました。

星は覇権に近い4.5で名作認定です。次は押井監督に、イノセンスの続きを作って欲しいけど無理だろーなー。

古見さんは、コミュ症です。

オダトモヒトが週刊少年サンデーで連載している『古見さんは、コミュ症です。』のアニメ化2期は、昨年の12月に放送終了した1期から3ヵ月後の2022年春に放送されました。

このアニメ、何気に表現で革新的なことをやっており、特に2期のエンディングではロトスコープを使っているように思えました。分かりやすく説明すると、アニメの『悪の華』で用いられた手法で、モデルの動きをトレースして、アニメーションにする方法のことです。これにより、アニメの動きが実写に近く見えるという効果があります。

1期からカメラアングルに対するこだわりなど、色々な手法に挑戦しています。アニメを長く視聴していた筆者ですら、新鮮な表現が何気無く描かれているところが凄いと思いました。

アニメーション制作はOLM TEAM KOJIMAで、 総監督は渡辺歩(わたなべあゆむ)で、シリーズ構成は赤尾でこ(三重野瞳)です。星は4.5で名作認定、制作スタッフに恵まれている好例といえます。

後編に続く

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