ジオンの系譜で気になったモビルスーツについて

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前回、『機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオンの系譜』のレビューを書きました。今回は、ゲームで気になったMS(モビルスーツ)について書いていきます。

ガンダム本編では活躍しないMS

後のMSVに繋がるジャブロー攻略用MSシリーズの1機ゾゴック

『機動戦士ガンダム』のプラモデルがブームだったのは、1980年代初めのことです。いわゆる、ガンプラブームだったのは、筆者が幼稚園から小学校低学年のことでした。当時は、並ばないと買えないのがガンプラであり、玩具店やプラモ店に入荷するとすぐに無くなってしまうほどの人気がありました。

筆者が最初に作ったガンプラは、売れ残りの1/144のギャンでした。一番欲しかった、シャアザクは人気があり、なかなか入手できないキットでした。その後、ガンキャノンを作り、念願のザクを入手します。この頃にはガンプラにどっぷりハマっていました。

1981年には、劇場3部作の第1作目『機動戦士ガンダム』が放映され、同じ年の7月には『機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編』、そして1982年3月には名作の誉れ高い『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙編』が公開されます。

1982年に、ガンプラに新たなキットが加わります。ジオンの系譜では、ジャブロー攻略用MSと呼ばれていた、アッグ、アッグガイ、ジュアッグ、ゾゴックです。ジオンの系譜では、意外にも運動性能や攻撃力が高く使えるユニットがゾゴックでした。

また後の『機動戦士ガンダムZZ』第41話にアッグガイとゾゴックは登場しています。なかなかの売れ行きのジャブロー攻略用MSの成功によって、後のMSV(モビルスーツ・バリエーション)をバンダイが販売するきっかけとなっています。

1982年当時のサンライズは、ガンダムの富野由悠季監督の作品『戦闘メカ ザブングル』や、高橋良輔監督の『太陽の牙 ダグラム』を制作していました。ダグラムのコンバットアーマーのプラモデルがタカラから販売されており、ザブングルのウォーカーマシンを手がけていたのはバンダイでした。

思っていたよりザブングルのキットの売り上げが上がらなかったこともあり、『聖戦士ダンバイン』の放送中の1983年4月から展開されたのが、MSVシリーズです。

ジョニー・ライデン専用 高機動型ザク

第1弾は、1/144 MS-06R ザクⅡ(高機動型ザク)で、1984年の第34弾1/100パーフェクト・ガンダム(コミックボンボンのプラモ狂四朗に登場したオリジナルMS)で終了します。

個人的には、1/144 RX-78-1プロトタイプガンダムと、1/144 MS-06R-2 ザクII ジョニー・ライデン少佐機には思い入れがあります。どちらも、当時リアルタイムでキットを作ったモデルだからです。

ジオンの系譜でも、プロトタイプガンダムは登場します。連邦でプレイしていると、RX-78-2のいわゆるアムロ機が登場してからも、性能はほぼ変わらないため、活躍してくれるので嬉しいです。サウス・バニング大尉などのベテラン・パイロットを乗せると、鬼のように強いユニットです。

ジョニー・ライデン専用の高機動型ザクは、当然開発しました。宇宙でジョニー・ライデンを乗せて、ばんばん連邦のMSを落としてくれました。こういった楽しみ方が出来るのも、このゲームのいいところです。

小説にしか登場しないMSとガンダムのゲームブックのMS

小説版ガンダムに登場するクスコ・アル 悲劇的な過去を持つニュータイプ

『機動戦士ガンダム』富野喜幸監督自身のノベライズが、朝日ソノラマで刊行されました。ガンダム放送中の1979年11月に1巻が販売され、テレビ放送が終了した後の1981年に3巻で完結しています。アニメ本編よりもハードな内容で、アムロとセイラの肉体関係や、アムロの戦死、シャアとペガサスJのクルーとの共闘などが描かれています。

重要な登場人物として、ララァ亡き後のエルメス2号機のパイロット、クスコ・アルが登場します。このゲームでもエルメスに乗せました。そして、小説にしか登場しないMSが、RX-78-3ことG-3ガンダムです。マグネットコーティングの実験機としての3号機という設定で、小説の2巻から登場し、アムロの乗機となりました。

灰色のG-3ガンダム

また、キリア・マハ中尉のジム25や、ルロイ・ギリアム中尉のビーム・バズーカ装備のリックドムなど、小説に出るキャラクターのMSをプラモで作ったりしていました。その中でも人気があったのは、シャアの乗る赤いリックドムです。アニメ本編でシャア専用といえば、ザク、ズゴック、ゲルググです。

ちなみに当時のサンライズには、赤の塗料が不足しており、シャア専用はピンク色主体でした。プラモで、赤く塗るとアニメの設定とは異なってしまうので注意が必要です。ジョニー・ライデンの方が赤色なので、ちょっと複雑な気分になってしまいます。

リックドムCAは、ジオンの系譜でも登場するのですが、ネオ・ジオン軍でプレイしないと出てこないのでしょう。この機体は開発したいので、またプレイすることになりそうです。

クスコ・アルは出てくるのに、キリア・マハとルロイ・ギリアムは登場しません。少し残念ですが、クスコ・アルは強力なニュータイプなので、おすすめのキャラです。

山越えハンマーのガッシャ

もう一つ、忘れてはならないのが、ゲームブック『機動戦士ガンダム 最期の赤い彗星』に登場する、ペズン計画のMSです。ガッシャ、ペズンドワッジが登場します。

このゲームブックは、ア・バオア・クーを脱出した後のシャアが、月のグラナダを舞台に、ペズン計画のMSに襲撃される話です。シャアは、ドムや高機動型ザクで対抗していきます。赤い高機動型ザクって、完全にジョニー・ライデン機と被ってるやん!って思っていました(笑)。

ただし、このゲームブックの最終ボスがなんと!あのトワニング!しかもガルバルディαに乗って、キシリアを殺したシャアに復讐しにきます。おまけに強力なニュータイプだったって、なんだそれ!

トワニングは、めぐりあい宇宙の最後の方で、シャアに看取られて死ぬキシリアの幕僚です。「キシリア様をお願いします・・・」と言い残して死んだはずでは?

まあ、この話自体、よっぽどのガンダムマニアじゃないと知らないと思います。一応、ガッシャや、ペズン・ドワッジや、ガルバルディは、打ち切りが決まる前に設定されていたMSで、ガッシャは第41話に登場予定、ガルバルディはシャアの愛機になる予定だった機体です。

ただ、このゲームブック当時は結構楽しくやったような気がします。しかも、友達に貸したりして、ガンダム布教に一役買っていたような記憶が残っています。今考えると結構トンデモ設定だったりするので、もう一度やることはなさそうですが。


ジオンの系譜でも、ばっちり登場してくるペズン計画MSですが、一番使えるのが山越えハンマーのガッシャという意味の解らない設定になってたりして興味深いですね(苦笑)。

ゲームブックでは、トップガンもじったトップガンダム(笑)とかいうジェリド・メサが主役のものがあったりします。『機動戦士Zガンダム ジェリド出撃命令』というタイトルのものです。

グリプス戦役時のアナハイム系MSの形式番号について

リック・ディアスは複雑な経緯があり、形式番号がRMS-099となっている

宇宙世紀のガンダムのMSの形式番号については、ジオン軍が最初にザクⅠを開発しているので、まんまMS-05という形式番号になっています。ザクⅡ(いわゆる普通のザク)は、MS-06、グフがMS-07というように、新型が登場するたびに数字が大きくなっていきます。

対して、連邦系MSは、後発のために形式番号が異なります。ガンタンクはRX-75、ガンキャノンはRX-77、ガンダムはRX-78となります。RXナンバーは、連邦の試作機に付けられる形式番号です。現実世界のアメリカのベルX-1など、実験機にはXナンバーが用いられることが多いので、そういったところから引用されています。

ガンダムの量産型であるジムには、RGM-79という形式ナンバーが与えられており、こちらが正式に採用されて、量産された機体のナンバーです。

ややこしいのは、グリプス戦役(UC0087)の機体で、リック・ディアスなど、エゥーゴ所属の機体は、シャアが持ち込んだガンダリウムガンマ合金を使用したアナハイム・エレクトロニクス製のモビルスーツとなります。

ガンダムに使われていたガンダリウム合金の改良型が、ガンダリウムガンマで、元々軽量且つ高い防弾性能を持つガンダリウム合金に、柔軟性を付与した新型の装甲素材です。

当時のエゥーゴは、地球連邦政府の中でもスペースノイド側の思想を持った、ブレックス・フォーラ准将が中心人物でした。シャアは、ジオン・ダイクン派のコネクションを持っています。そして、アクシズで開発されたガンダリウムガンマを手土産にエゥーゴに参加しているのです。

グリプス戦役の初期は、地球連邦は、ジャミトフ・ハイマン率いる地球主義のティターンズに主導権を奪われていました。そのため、エゥーゴは当初、反地球連邦組織だったのです。

そういった経緯からリック・ディアスには、純粋な連邦の形式番号は付いていません。RMS-099というのは、連邦系のRとジオン系のMSのハイブリッドという複雑な事情の本機の性質が出ています。

同じことは、ザクを接収し連邦が開発したハイザックにもいえます。RMS-106という形式番号から、ジオン系と連邦系のハイブリッド機であることがわかります。

ティターンズがジオン系の技術者抜きで、フラッグシップ機として開発していたのが、ガンダムMk-Ⅱです。こちらには、連邦の試作機ナンバーであるRX-178が付いています。

テレビ放映当時は、Zガンダムの基本設計は、カミーユ・ビダンが行ったということになっていました。ジャブロー降下作戦前に、カミーユが設計している様子が描写されています。Mk-Ⅱの運動性とリック・ディアスの装甲を組み合わせたのが、カミーユ発案のZの原型で、アナハイムがZ計画によって完成させたのが、Zガンダムです。

ところが、劇場版では、カミーユが基本設計したというところが削られています。ガンダムは、後付け設定で絶えずアップデートされるので、色々とややこしいです。

Zガンダムの解説が昔のまま

最新の設定では、ガンダムMk-Ⅱによってもたらされたムーバブル・フレームに、リック・ディアスのガンダリウムガンマを装甲素材にした、単独で大気圏に突入できる高性能MSがZガンダムです。

月のアナハイム・エレクトロニクスは、Zの開発までに様々なテスト機を作っています。百式もそのうちの1機です。百式は、MSN-100となっていますが、こちらは完全にジオン系のナンバリングです。これは、完全にティターンズと敵対してから作られたことをあらわしています。

100の次がまた1から始まり、1は百式の次のデルタガンダム(百式の変形機)にナンバリングされ、アナハイムがティターンズに供与したマラサイが、MSA-002で、次に生産されたネモ(エゥーゴの量産MS)がMSA-003となっています。

Zの変形機構のための機体である、メタスにはMSA-005が与えられています。そして、ZがMSZ-006となるのです。余談ですが、メタスの変形機構を採用したZⅡというカワサキのバイクみたいな名前のZガンダムもあります。残念ながら、ジオンの系譜には両機とも登場していません。スパロボには、地味に参戦していました。

ただ、色々と疑問があるのもこの形式番号です。というのも後番組『機動戦士ガンダムZZ』の主役モビルスーツ、ZZガンダムもMSZ-010という形式番号が与えられています。

シャアのダカール演説以降、連邦議会はエゥーゴを支持するようになり、グリプス戦役では、エゥーゴが勝利したはずでは(組織はガタガタになりましたが)なかったでしょうか。

グリプス戦役以降の第1次ネオ・ジオン抗争では、ジムⅡ、ネモの後継機であるジムⅢが連邦の主力量産MSとなっています。設定では、カラバを吸収した連邦によって開発され、ガンダムMk-Ⅱのムーバブルフレームも取り入れられています。だもので、形式番号はRGM-86Rと連邦の正式番号になっています。

ZZは、エゥーゴ主体で開発し、グリプス戦役の末期から開発がスタートしていることから、連邦ナンバーにナンバリングされていないのかもしれません。逆襲のシャアで登場したニュー・ガンダムは、連邦の試作機ナンバーであるRX-93に戻っています。

このように形式番号でややこしい時期が、グリプス戦役のMSであり、デザイン面でもどちらが味方で敵なのか解らないといわれたそうです。そのため、ZZでは連邦系MSとジオン系MSの区別ができるように、直線的なのが連邦、曲面の多いのがジオンと分けられました。

現実にもあるように戦勝国が、技術を接収することはよくあることです。メッサーシュミット Me262を基に作られたのが、F-86セイバーや、MiG-15だったことからも解ります。グリプス戦役の機体には、技術のハイブリッドによるMSの進化があり、個人的には好きなMSが多いです。

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