2021年秋アニメレビュー前編:86〜ワルキューレ

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2021年の秋アニメレビューをやります!前編は86〜終末のワルキューレまでの5作品です。全て今期で終了したアニメで、5段階評価でやります。星5が覇権アニメで傑作評価、4が佳作、3は普通、2は凡作、1は駄作です。最後まで視聴している場合、よほどのことがない限り、3以下はありません。

目次 この記事の内容

  • 86-エイティシックス-第2クール
  • 鬼滅の刃 無限列車編
  • 逆転世界ノ電池少女
  • 古見さんは、コミュ症です。
  • 終末のワルキューレ

86-エイティシックス-第2クール

安里アサト原作のアニメ、『86-エイティシックス-』は2021年の春に1クール、秋に2クールが放送されました。ぶっちゃけ、今期である程度の決着はつくものだと思っていましたが、残りの2話である22話と23話は3月に放送されるとのことです。

正直、残り2話がかなり楽しみだったので、評価は少し下がってしまいますが、それでも話の内容や、迫力のある戦闘シーン、良質な作画など今期でも指折りの作品だと思いました。

筆者の投稿した、この記事の動画バージョンです。

1クール目で、86といういわれなき差別を受けて戦っていたスピアヘッド戦隊の少年少女が、共和国からギアーデ連邦に移ります。保護され束の間の休息をとるものの、ギアーデ帝国の忘れ形見であるフレデリカと共に、新たな戦場に向かいます。

監督は石井俊匡(いしいとしまさ)で、シリーズ構成は大野敏哉(おおのとしや)です。アニメーション制作は、A-1 Picturesで3DCGを白組が担当しています。レギオンと呼ばれる自律AI搭載の多脚戦車に対抗する、ギアーデ連邦のレギンレイブは、同じく多脚戦車で主人公のシンが乗り込みます。

ぶっちゃけ、ロボットアニメがあまり良くなくて、この86もロボアニメと言いたいところだったのですが、さすがに無理があります。評価は佳作の4で、最終回が放送されれば、4.5にしていたと思います。

鬼滅の刃 無限列車編

『鬼滅の刃 無限列車編』は、吾峠呼世晴(ごとうげ こよはる)の原作漫画を基にした劇場版のテレビバージョンです。ぶっちゃけ、昔ヤマトよ永遠にでも同じことやってたなーって懐かしく思いました。

作画は劇場ベースのためか、テレビとは思えないクオリティでした。特に最終戦の煉獄と上弦の鬼との戦闘シーンは圧巻でした。劇場で見てしまった人からすると、これなら最初からテレビでやってくれよ!と思うかもしれません。

しかし、アニメの劇場版はかける手間や使える時間が異なるので、こういったやり方もあると思います。クオリティは上がるので、最近だと宇宙戦艦ヤマト2199とか、機動戦士ガンダムUCなどの例があり、これもアニメの一つの放送形態なのでしょう・・・(すみませんテレビで見ました)。

アニメーション制作はufotableで、監督は外埼春雄です。放送自体が変則的だったので星は4、佳作認定です。

逆転世界ノ電池少女

一番期待していなかったロボアニメがまさかの視聴継続&今期ロボアニメ最高評価とは・・・。最初から言います、星3.5です。え?あれだけあったロボアニメ最高が3.5?って言われるかもしれませんが、すみませんマジです(涙)。

序盤の感想は、へーそうふーんって感じで良くも悪くもバカなノリの美少女ものギャグアニメ。12話見ると「おおお!熱いじゃねーか!戦闘もカッコいいぜ!」って右肩上がりに評価が上がりました。境界戦機など、最初はそこそこ後はダダ下がりのアニメより、『逆転世界ノ電池少女』の方がぶっちぎりで面白かった・・・。

今期のロボアニメは、本当に駄作が多かったです。何見せたいのか解らない『境界戦機』、最初だけ良かった『サクガン』、一応全部見たけどダイジェスト過ぎた『マブラヴ オルタネイティヴ』、色々あって未視聴の『メガトン級ムサシ』など、これだけロボアニメあったのに何してたんだレベルです。

しかし、この『逆転世界ノ電池少女』は、ロボもののお約束と今までにない要素を組み合わせたアニメでした。主人公の細道は、親の借金のせいでホストをしている青年です。非モテキャラが主人公ではなく、いわゆるモテることが職業という点が逆転しています。

また、ガランドール(ロボット)に乗り込むパートナーの電池少女は、ロボアニメ好きのボクっ娘、現役地下アイドル、引きこもりのハッカーなど、少女達のトキメキをエネルギーにして、細道が操縦するというスタイルで、3者3形態になるのがガランドールです。

また、敵も真国日本という、戦争に負けなかった日本がベースの国家です。つまり、漫画やアニメ、アイドルといった秋葉原的オタク文化を敵視し、それに対抗するのがアキハバラ(そのまんま!)という皮肉をきかせた設定になっています。


オタク的なものに熱くなれない細道が、徐々に感化され段々熱い主人公になっていく点も面白いです。特に最終回の演出は素晴らしく、続きがあれば(回収していない伏線あり)ぜひ見たい作品です!

監督は、『彼方のアストラ』の安藤正臣(あんどう まさおみ)で、シリーズ構成は『乱歩奇譚』の上江洲誠(うえず まこと)です。アニメーション制作はLerche(ラルケ)で、ラルケとはスタジオ雲雀のアニメーション制作元請け会社で関係の深いところです。オリジナルというのもポイントが高かったです。

古見さんは、コミュ症です。

オダトモヒトの週刊少年サンデーに連載されている漫画が原作のアニメが、『古見さんは、コミュ症です。』という作品です。漫画原作ものというのは、人気作の場合、固定ファンが多いのでアニメ化が不安だったのですが、そんな心配は杞憂でした!

3DCGを効果的に使いつつ(特に背景)、新海誠監督の作品以降のデジタルならではの色の使い方であったり、とても丁寧な作画です。今期の中でもトップクラスの作画と、原作のイメージを壊さない曲だったり、ちゃんと原作をリスペクトしているアニメだと思いました。

物凄い美少女だけど、コミュ症の古見さんと、目立たない只野くんの織りなす日常を描いています。驚異的なコミュ力の長名なじみや、個性的な私立伊旦高校の面々のパワフル且つ心温まるやりとりが楽しいコメディ作品です。ぶっちゃけ、古見さんが度々、可愛らしいデフォルメ化するのが、原作準拠で素晴らしいです!

監督は、『恋は雨上がりのように』やドラえもんシリーズの渡辺歩(わたなべ あゆむ)、シリーズ構成は赤尾でこ(三重野瞳)でアニメーション制作は、OLM TEAM KOJIMAです。星は文句無しの4.5です。2期制作も決定したようで、今から楽しみです。

終末のワルキューレ

『終末のワルキューレ』は、月刊コミックゼノンにて連載中の梅村真也原作、フクイタミ構成、アジチカ作画の漫画を原作にしたアニメです。この漫画、何が凄いかというと、ラグナロク(神々の黄昏)を神対人類の最終闘争に置き換えて、人類滅亡のジャッジに力技で持ってきたことです。

ぶっちゃけ、沢城みゆき演じるワルキューレの長女、ブリュンヒルデが、人類を救うためにラグナロクを持ちかけた時のセリフ「ビビってるんですかー?」で視聴継続決定しました(笑)。

漫画やアニメの面白いところは、絶対あり得ないことを描けられることです。神と人類最強がガチで1対1(タイマン)でやり合うことは、見てみたいカードです。最初のトールVS呂布、ゼウスVSアダム、そして3戦目のポセイドンVS佐々木小次郎でボルテージは最高潮に!

なんで宮本武蔵でも、伊東一刀斎でも、上泉信綱、柳生石舟斎でもなく、佐々木小次郎なのか?これは、創作しやすい余地のある戦国末期〜江戸初期の剣豪だったからでしょう。その証拠に、最強のルーザー(敗北者)という別名で呼ばれていて、死後に研鑽を積んだ姿(老年期)で登場しました。

つまり、上記の同時代や少し前の剣豪達から受け継いだ技を、孤独の象徴のような海神ポセイドンにぶつけるという、謂わば人類が神に初勝利するための理屈が、ここで出てくるのです。

アニメーション制作は、3DCGで定評があり、あの板野一郎がアドバイザーとして所属しているグラフィニカで、監督は大久保政雄(おおくぼ まさお)で、シリーズ構成は、筆安一幸(ふでやす かずゆき)です。

星は4で佳作認定です。1クール12話という尺のため、4戦目のヘラクレスVSジャック・ザ・リッパー戦の序盤で終わっているので、早く続きがアニメで見たいです。

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