MotoGP 2019 第15戦タイGPは、10月6日にチャーン・インターナショナル・サーキットで開催されました。注目は、マルク・マルケス選手のチャンピオン獲得で、このレースでランキング2位のアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手から2ポイントでも差を広げれば確定となります。
目次 この記事の内容
- 意外と苦戦したマルケスの予選
- 序盤から調子のいいクワッタハッホ
- 最終コーナーで勝利したマルケス!圧巻の6度目の最高峰チャンピオン!
意外と苦戦したマルケスの予選
出典 https://race.yamaha-motor.co.jp/ 予選で1・2を飾ったヤマハのクワッタハッホとビニャーレス
今回のタイGPは、昨年からMotoGPに加えられた新しいGPで、タイのブリーラム県にあるチャーン・インターナショナル・サーキットで開催されています。コーナー数は、12で1周4.554kmのコースです。
FP1で、マルケスが激しい転倒をする一方で、好調なヤマハ勢がファビオ・クワッタハッホを中心に好タイムを記録していきます。マルケスは、Q2の5コーナーでも転倒し、予選は3位と意外にも苦戦しました。
そして、予選ではクワッタハッホがポール・ポジションを獲得し、セカンドローにヤマハ・ファクトリーのマーヴェリック・ビニャーレスが入り、4位にクワッタハッホと同じペトロナス・ヤマハのフランコ・モルビデリが入りました。
苦戦を続ける、ドゥカティとマルケス以外のホンダよりも、YZR-M1の操縦性が上がってきている印象を受けました。
序盤から調子のいいクワッタハッホ
出典 https://race.yamaha-motor.co.jp/ 序盤からレースを引っ張るクワッタハッホと追走するマルケス
スターティング・グリッドで、いきなりエンストしてしまったドゥカティ・プラマック・レーシングのジャック・ミラー選手を除いて、順調なスタートとなりました。好調のクワッタハッホが、スタートから飛び出し、ホールショットを取り、一度マルケスに抜かれるもすぐにトップを奪還します。
3位のヴィニャーレスがクワッタハッホと、追走するマルケスに徐々に引き離されていきます。逆に、ランキング2位のドヴィは徐々にポジションを上げ、4位となりました。ヴィニャーレス以下を引き離した結果、マルケスは2位フィニッシュでもチャンピオンとなります。
しかし、そんなことを考えずに優勝でチャンピオンを獲りにいったマルケスは、最終ラップの3コーナーでトップになります。ホンダ RC213Vの加速とブレーキングで、一気に抜いたような印象を受けました。
最終コーナーで勝利したマルケス!圧巻の6度目の最高峰チャンピオン!
出典 https://www.honda.co.jp/ (アイキャッチ画像も同じ)チャンピオンを確定した後のマルケスのパフォーマンス
しかし、今回のクワッタハッホは、最終コーナーで仕掛ける果敢さがありました。マルケスのインをついて一度は抜いたものの、その後の立ち上がりでマルケスの後塵を拝したのです。突っ込み重視のラインだったため、立ち上がり加速で理想的なラインを取ったマルケスに軍配が上がったのでした。
ぶっちゃけ、クワッタハッホにも勝つチャンスのあったレースでした。明暗を分けた最終コーナーまで、僅差のレースだったので、クワッタハッホには今後も期待できます。しかし、マルケスは本当に強かった!転倒したアメリカズ以外のGPでは、優勝か2位にしか入っていません。
4戦を残して、2位のドヴィに110ポイント差とは圧倒的だと思いました。タイでは、3位に入ったビニャーレス、4位にドヴィ、5位にスズキのアレックス・リンスとなりました。ホンダは、中上貴晶選手の10位がマルケスを除いた最高位となりました。
本当は、もっと競ったチャンピオンシップが見たかったのですが、マルケスが強すぎたため、仕方がなかったのだと思いました。来シーズンは、クワッタハッホが最大のライバルになりそうです。
今シーズンのRC213Vは、泣き所だったストレートの最高速を改善しました。かつての「パワーのホンダ」を彷彿とさせるドゥカティ・デスモセディチに匹敵するストレートスピードを獲得した反面、マルケス以外のライダーが乗りこなせないマシンとなってしまいました。
来シーズンのホンダは、おそらくストレートスピードを維持したまま、乗りやすいマシンを作ってくるでしょう。そうなってくると、レプソル・ホンダのチームメイトである、ホルヘ・ロレンソ選手が本来の速さを取り戻す可能性はあります。次戦は、10月20日の日本GPです!日本人ライダーの活躍を楽しみにしています。
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