ヘルメットの規格とは?SNELLやJISの意味

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前回の記事でヘルメットの話が出てきたので、今回はヘルメットの規格について書いていきます。国産メーカーだとSHOEIやARAIが、世界でも有名なメーカーで、それに続くのがOGKとなっています。


アライヘルメットはSNELLを重視!

僕にとってアライは、頭の形状の問題で入らないのですが、アライのほとんどのフルフェイスヘルメットが、SNELL規格を通しています。スネルとは、スネル記念財団が行っているテストのことで、5年毎にアップデートされる厳しい基準を通ったヘルメットのみがスネルのシールを付けられるのです。

日本国内のヘルメットの安全基準は、SGです。SGとは”Safe Goods”の略で、この基準に適合していれば、国内での標準的な安全基準を満たしたヘルメットということになります。

スネル規格は、SGよりも厳しい安全基準をパスしたヘルメットということであり、安全性はSG規格のものより高いヘルメットということになります。具体的なテスト内容としては、3Mの高さから落下させ、円筒形の金属の棒に貫通しないかどうかということです。テスト内容は他にも、色々ありますが、SNELLの基準の厳しさが、これだけでも解ります。

表記が義務付けられているのは、PSCマークです。これは消費者生活用製品安全法に基いており、国内で運用されるヘルメットには必ずこのマークが付きます。


ちなみにSG規格に通ったヘルメットは、製品欠陥のあった場合、対人賠償保険(1億円)が付いてきます。問題は、これらのマークの付いていない並行輸入されたヘルメットです。海外の規格であるDOT(アメリカ・カナダ)やECE(EU)などは、あくまでもその国に適用される基準です。並行輸入されたヘルメットは、日本国内において観賞用となってしまいます。

日本国内で使用するヘルメットは、少なくともSG規格以上のものがいいでしょう。JIS(日本工業)規格はスネル程ではないですが、SGやPSCより厳しくなっているので、JIS規格の通ったものであれば、より安全ということになります。

MFJ公認はレース用ヘルメット!

筆者のSHOEI XR-1100

MFJとは、日本モーターサイクルスポーツ協会のことです。MFJ認定マークの付いているヘルメットは、国内のレースで使用可能というわけです。レースで用いられることを認可されているヘルメットですので、SGマークや、JIS規格より厳格な審査に通っていると考えられます。

ショウエイやアライのレース向けの上位ヘルメットや、OGKのRT-33、筆者のXR-1100、FF-5Vなどは、全てMFJ公認です。

ECEとスネルの違い

筆者のFF-5V

ショウエイや、OGKなどのスネル規格に通ってないヘルメットは、安全性が低いのでしょうか?欧州などに採用されるECE規格の選定基準と、スネルの違いを理解すれば、その答えが出ます。

ECEは、最終的に人間の頭を保護することを重視します。ヘルメットは、どっちにしろ強い衝撃を受けると中の緩衝材までつぶれてしまいます。一度事故が起きると二度と使えなくなるわけです。帽体の強度を上げるより、意図的に壊れることによって頭部を守る構造にした方が理に適っているわけです。

実際に、クルマのボディなどが安全のため、壊れやすくなっています。これは衝撃を吸収することにより、人体を守ることを重視しているからです。

それに対してスネルは、帽体の強度を重視しています。強い衝撃を受けてもヘルメットは壊れません。確かに、ヘルメットのシェル(帽体)が強ければ強いほど安全ではあります。

ショウエイやOGKのヘルメットは、どちらかというとECEに適合するように作られています。アプローチはそれぞれありますが、安全性を考慮するなら最低でもSG規格以上のものを購入することをオススメします。国内に流通しているヘルメットの大半が、SG規格以上のものです。

帽体の強度はアライに分がありますが、デザインの自由度はショウエイやOGKの方が高いです。安全性はショウエイもアライも似たようなものですので、好みと頭の形状で選んでみてもいいでしょう。

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