究極のギブソンのエイジド!マーフィーラボとは?

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今回は、Gibson Custom Shop Murphy Labについて分かりやすく解説していきます。そもそも、ギブソンで言うところのエイジド、フェンダーでのレリック加工とはどういったものなのかというところまで説明していきます。

目次 この記事の内容

  • 究極のエイジド加工のギターを弾いてみて
  • エイジド加工の起源とは?
  • トム・マーフィーとギブソン
  • マーフィーラボとは?

究極のエイジド加工のギターを弾いてみて

筆者が投稿したマーフィーラボのレスポールの試奏動画です。

先日、tkd69チャンネルの視聴者のKeiさんから提供してもらった、マーフィーラボの57仕様レスポール・スタンダードを藤井寺のスタジオJam Jamにて弾かせてもらいました。

まず、その見た目のインパクトが凄くて、それだけでも十分に素晴らしさが伝わってきました。ゴールドトップが経年変化(ウェザーチェックなど)で褪色した感じや、体に当たる部分(背面や肘)などの塗装の剥げた感じなど、究極のエイジドであるウルトラヘビーとは、ここまでやるものかと唸らされました。

限界まで使い込んだ、Heritageのレスポールモデルをリアルにエイジドにした僕から見ても、かなりリアルに作り込まれており、ここまで再現できるのかと思いました。トーンも現代のカスタムショップで作られる最高のレスポールとはこれだ!って感じがあり、とても有意義な時間となりました。

エイジド加工の起源とは?

そもそも、エイジド加工の起源は1990年代から始まります。フェンダーのカスタムショップでレリック加工を施したモデルが出始めたのは1995年のことになります。

フェンダーのカスタムショップのビルダーであったJW.ブラックが、ビンテージっぽい加工をギターに施すビンス・クネットと組んでレリック仕様(フェンダーではこう呼ぶ)を販売し始めました。

次に、元々ギブソンで働いていたトム・マーフィーが古巣のギブソンから“40th ANNIVERSARY 1959 LES PAUL REISSUE AGED”を発表し、その後も依頼されてレリック加工を施したモデルを制作していきました。

ビンス・クネットもトム・マーフィーも工房は別にあり、フェンダーやギブソンから依頼されてエイジド加工したギターを制作していたようです。エイジドやレリックは、ジーンズのようにエイジング加工することがギターにも出来るのではないかという発想からきています。

筆者が投稿したこの記事の動画バージョンです。

次にNashguitarsというアメリカのギターブランドもエイジド加工されたギターを生産し始めました。ここでビル・ナッシュは、5〜70年代のギターのような、エイジド加工を施したモデルを多数制作しました。その段階は、経年変化の度合いを含めて細かく設定されるというものでした。

これ以降、フェンダーのメキシコの量産品のヴィンテラでもレリック加工をしたモデルが出たり、Xoticなど色々なメーカーが追随してきました。

トム・マーフィーとギブソン

トム・マーフィー氏は、ビンス・クネットとほぼ同時期にエイジドを施したことで有名なギタービルダーです。というのも、1990年代後半のトム・マーフィーはギブソン退社後に自分自身の工房を立ち上げており、そちらで客のギターのリペアを行う際に、エイジド加工したことがきっかけと言われています。

トム・マーフィーはリペアした部分のみのエイジングをしていたのですが、この頃から塗装のエキスパートとしての腕を見込まれていました。そして、全体的にエイジドを施したギターをアーリントンのギターショーに展示して、反響を得ます。1998年頃からギブソンに依頼されてエイジングしたギターを出し始めます。

そして、前述した1999年に“40th ANNIVERSARY 1959 LES PAUL REISSUE AGED”を発表します。ここからギブソンは正式にトム・マーフィーと契約し、2005年までに多くのエイジドギターが制作されました。この段階ではトムの工場にエイジドを外注する形となっていました。

そして、2005年からはナッシュビルの工房でフェクトリー・エイジドが施されたエリック・クラプトンモデルのES-335が登場しました。このプロジェクトには、トム・マーフィーは参加していなかったのですが、遂にナッシュビルのギブソン・カスタム・ショップでもエイジドギターの生産がはじまったということになります。

そして、ギブソンのファクトリーメイドとは別に、1000ドル以上のアップチャージで、トム・マーフィーがエイジドを施したモデルが売られたということです。TMのサインがあったり、Murphyの文字の入っているギターがトムの手がけたものだそうです。

そして、2020年からトム・マーフィーはギブソンに再就職しました。それに伴いカスタムショップ内に新しい部門、Murphy Labが設立されたということです。

マーフィーラボとは?

トム・マーフィーが外注でヒストリック・コレクションにエイジドを施していた頃と違いナッシュビルのカスタム・ショップ内で作業するというところがポイントです。

ギブソンにおけるエイジドの第一人者が、チームを率いて工場から上がってきたばかりのギターに直接塗装していくというのは、輸送コストの面でも有利になりますし、より密接に作業ができることにもなります。

そのエイジド加工については、4つの段階があります。ウルトラライト、ライト、ヘビー、ウルトラヘビーです。今回試奏した57年仕様はウルトラヘビーで、確かに一番エイジドが進んだ感じが出ていました。

色々なモデルの組み合わせで、50種類あるようなのですが、元のギターもカスタムショップのヒストリック・コレクションなので質の高いギターになります。新品のギターなのに、使い込まれた風格があるというところが、エイジドの最大の魅力ではないでしょうか?

ぶっちゃけビンテージをそのまま購入すると物によっては、1000万円以上します。100〜150万円でビンテージ気分が味わえられるモデルとして、現行ギブソンで最高峰なのがマーフィーラボなのです。

 

究極のギブソンのエイジド!マーフィーラボとは?” に1件のフィードバックがあります

  1. ピンバック: フェンダー・テレキャスターの派生モデル特集!シンライン〜ウルトラまで | K.T Dogear+

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