国産箱物エレキ3本試奏!エピフォン・カジノの衝撃

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今回は、Heritage H-157のサブギターとして、安価で高品質な国産の箱物エレキを試奏してきました。History ZSA-CFS、VG KTR ES-STD、最後にEpiphone ELITIST CASINOの3本です。

目次 この記事の内容

  • きっかけは友人の突然の呼び出し
  • History ZSA-CFS
  • VG KTR ES-STD
  • Epiphone ELITIST CASINO
  • 国産侮りがたし

きっかけは友人の突然の呼び出し

今回試奏した3本のギター  撮影秋山タカオ

11月中旬になり、家の周囲の水道管の工事も終わり、いい天気なのでツーリングでも行こうとしていたら、友人のミュージシャン、秋山タカオ氏から突然のメッセージが来ました。

「梅田に遊びに行こうぜ!今日なんだけど行けるか?」普通だったら今日と言われて行けるはずはないです(笑)。しかし、ツーリングの予定だったとはいえ、梅田の楽器店に試してみたいギターがありました。

Historyは、島村楽器のオリジナルブランドで、CoolZの上位にあたるハイエンドな国産ギターです。中身は、国産のOEMとオリジナルギターで有名な、Fujigenが作っています。

このフジゲンは、フェンダー社の再建にも貢献したほどの技術力のあるメーカーで、ジャパンブランドギターの品質の高さを誇っています。ヒストリーのスタンダードなシリーズは、15〜20万円台で売られていて、電装系のパーツはUSA製を使っています。

中身がフジゲンのヒストリーのES-335モデルが中古で7万円で、石橋楽器梅田店にあるという情報をつかんでいました(イシバシアプリはとても便利)。

実は、12月にライブの予定が2本(近日中に詳細発表)ありまして、メインのレスポールのサブを探していました。もうすぐアンプのローンが終わるということもあり、なんとかお金の工面は出来そうだったからです。

ハムバッカーのギブソンタイプというのが第一条件で、安価な7〜9万円くらいのギターを考えていました。レスポールの国産モデルの中古や新品アウトレットなら、フジゲンやヒストリーなどが候補になっていました。

しかし、安価な中古は試奏可能な大阪圏内になかなか出回っていなくて、諦めかけていたら、たまたまチェックしていたイシバシアプリで、History ZSA-CFSが見つかったというわけです。

今回は前回のアンプの試奏の時とは違って、谷町線の東梅田で降りました。しかし、地下鉄の料金が高い!天王寺から梅田で280円って・・・。JR使えば良かった(涙)。消費税アップのせいで、またもや値上げになっています(怒)。

そして、いつもの洋食屋で格安ランチを食べました。サービスランチは、12時40分頃には人気のため品切れでしたが、かつ定食が700円台で食べられました!ご飯やスープのおかわり自由で、この料金は安い!

KELLER Yamatoという店で、東梅田に寄った時にはオススメです。秋山氏の用事であるCDショップに寄った後、いつものイシバシ梅田店に行きました。

History ZSA-CFS

ヒストリーのES-335タイプ

ハムの国産中古という点において、格安且つ高品質なギターのヒストリーのES-335タイプは筆頭候補でした。価格も7万円という安さながら、作りはしっかりしています。ただ、膨大なギターの在庫にどこにあるのか解らなかったので、近くにいた店員さんのSさんに案内してもらいました。

かなり綺麗なギターで中古と思えないくらいでした。History ZSA-CFSは、メイプルボディで、ネックはマホガニー、指板はローズウッド、チューンOマチックの2ハム仕様という典型的なES-335です。カラーはチェリーレッドで、とてもカッコいいです。

フェンダーのホットロッド・デラックス(40Wのオールチューブ)にプラグインするあたり、かなり解っているチョイスだと思いました。試奏してみると、音がとても抜けていて、箱物特有の太さもありました。

サークルフレッティングシステムの恩恵については、気付きませんでしたが、確かに高品位なギターのトーンです。ジャズのミュージシャンが箱物を好むという理由がなんとなく解ったような気がしました。

この前弾かせてもらったギブソン ES-335に近いタイプでした。しかし、ネックが若干太く、特にローポジションで弾きにくく感じてしまい、残念ながら購入はしませんでした。

ギブソンは、1950年代のギターよりも60年代の方がネックが細いです。おそらく、このギターは、1950年代のギブソンのネックを参考にしたのではないでしょうか?今まで弾いた中で最も太く感じたフェンダーの52ビンテージモデルのテレキャス並みでした(大汗)。

VG KTR ES-STD

VGのES-335タイプ

次にSさんが見つけて来てくれたのが、VG KTR ES-STDという335タイプです。なぜか、箱物ばかり持ってきてくれるのは、最初に335タイプを試奏したからでしょう。こういうのも縁ですので、センターブロックのセミアコタイプもいいのではないかと思いました。

ソリッドボディよりもセミアコ構造のギターは、ハウりやすいと言われています。しかし今回試奏した3本は、思ったよりもハウリングしなかったです。箱物特有のトーンの太さや鳴りの奥行き感など体験してみるととても気持ちいいです。

VGは、フジゲンと並ぶギターメーカーである寺田楽器の自社ブランドです。特に335モデルは定評があり、かなり期待できるギターです。しかし、若干お値段も高く中古で9万円!ギリギリ予算内なので、試奏してみました。


さっきまでのセッティングだと、中域が強く感じたので、ハイとベースを上げ、ミドルを下げてドンシャリ気味にしてみました。すると、狙った通りのカッティングから、リードに適したトーンが出てきます。ヒストリーよりもアタック感があり、色気のあるギターです。

材の構成などは、同じ335なのでボディメイプル、ネック材マホガニーなのですが、材の違いや、使っているパーツの違いでここまでトーンは変わるのです。ネックは、筆者の好みの少し細めな60年代仕様のようでした。カラーは、渋めのブラウンサンバーストでしたが、若干求めているトーンとは違いました。

Epiphone ELITIST CASINO

筆者(tkd69)とエピフォン・エリーテスト・カジノ 撮影秋山タカオ

最後に持ってきてくれたのが、Epiphone ELITIST CASINOです。エピフォン・カジノといえば、中期以降のビートルズです。当時のエピフォンは、ギブソンに買収された後、ES-330をカジノとしてエピフォンブランドで販売していました。

60年代のエピフォンは、ギブソンのカラマズー工場で生産されていたこともあり、名器と呼ばれたカジノも例外ではありませんでした。その後、エピフォンは、1970年代から日本で生産されるようになりましたが、人件費などが上がったことから、1983年より韓国に工場が移されました。

しかし、2000年代にエリートと呼ばれる高品位な日本製シリーズが登場しました。エリートはエリーテストと改名され、USA製パーツを使ったギターです。現在は、前述した寺田楽器が製作しているようです。

完全にこれはハムではなく、P-90のモデルです。センターブロックのないフルアコ構造となっていて、結構ハウるのでは?と思っていたのですが、そんなことはありませんでした(大汗)。

筆者(tkd69)はかなりビートルズ好きで、エピフォン・カジノは所有してみたいギターでした。いわれてみれば、これも国産で精度が高いわりに新品は20万円台というリーズナブルなギターです。

流石に、P-90はシングルコイルなのでパワーはハムの方があります。センターブロックがないため、生鳴りが大きく太いのでハムではなく、P-90を搭載したのがES-330とカジノなのです。しかし、これが一番しっくりきました!

P-90はノイズさえなければ、理想のピックアップです。フェンダーのキラキラしたトーンと異なる温かみのあるギブソン系シングルのトーンが出ます。それでいて、フルアコ構造のふくよかな感じがあります。

オリジナルの16フレットのセットネックは、ローポジションで弾きやすいといわれていて、確かにコード弾きしやすいです。22フレットよりも19フレットまでがネックのジョイント的な問題でリードで弾きやすいところだと思いました。

特筆すべきは、3kg以下の軽さです。箱物全てに共通するポイントですが、ヘッドが自然に下がってきます(大汗)。これも慣れたら気にしなくなると思います。ぶっちゃけ、エピフォン・カジノ買うところでしたが、値段が完全に予算オーバーで中古で12万円します。

国産侮りがたし

死ぬほどカッコいいエピフォン・カジノ

結局、この3本の試奏をしてみましたが、どのギターも高品質で甲乙つけがたい魅力がありました。VGはとても希少なギターなので、正直欲しかったのですが、ミドルが強めなので、メインアンプのVOX AC15C1との相性が心配でした。

一方で、ヒストリーはトーンはイメージしていたとおりで気に入りましたが、ネックの太さが文字通りネックになりました。一番欲しかったのは、エピフォン・カジノですが、12万円ならメインにしないともったいないです。どれを買っても後悔しなかったでしょうが、色々と条件と合致しないことから購入を見送りました。

電装系をUSA製で製作されている国産のギターは、ブラインドテストしたらギブソンと聴き分けられないくらいではないでしょうか?今回試奏した3本は、どれも高品質なギターでした。きちんと対応してくれたイシバシ楽器梅田店に感謝しつつ、弦やピックなどを購入して帰りました。

ぶっちゃけ、ネックは慣れればなんとかなるので、ヒストリーの335タイプでいいような気がしてきました(大汗)。しかし、形の好みはエピフォン・カジノだったりします。最初の構想どおりにレスポールやSGで、ソリッドボディのギブソン系を探してみてもいいかもしれません。

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