MotoGP 2019 第12戦イギリスGP :リンスVSマルケス

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MotoGP 2019 第12戦イギリスGPは、8月25日にシルバーストン・サーキットで開催されました。ヤマハの直4勢が調子のいいFPで、誰がディフェンディング・チャンピオンのマルク・マルケス選手を止めるのか注目されました。

目次 この記事の内容

  • 予選はマルケスの圧勝!
  • 悪夢のクラッシュとリンスの追撃
  • マルケスとリンスのマッチレース
  • リンス2勝目!チャンピオンシップではマルケスがリード

予選はマルケスの圧勝!

出典 https://www.honda.co.jp/ 予選で圧倒的な速さを見せたマルケス

シルバーストン・サーキットは、全長5.9kmものテクニカルなサーキットです。ヤマハやスズキのような直列4気筒に有利なコースとして、ホンダやドゥカティのようなV4勢には厳しいサーキットとして知られています。昨年は、路面の舗装の状態が良くなくて、雨も激しいため中止となりました。

フリープラクティスでは、ヤマハ勢が好調でしたが、LCRホンダの地元のカル・クラッチロー選手も注目されました。しかし、クラッチローの調子は上がらず、予選では9位と厳しいレースになることが予想されました。

ポール・ポジションは、2位に0.4秒差をつける1分58秒168というタイムでホンダのマルケスが取りました。2位には、ヤマハのバレンティーノ・ロッシ選手で、3位にはドゥカティ・プラマックレーシングのジャック・ミラー選手がつけました。

FPで調子の良かったペトロナス・ヤマハのファビオ・クワッタハッホ選手は、マシンの調子が良くなくて、セカンドマシンを使用し4位となりました。5位にはスズキのアレックス・リンス選手が入りました。LCRホンダの中上貴晶選手は10位でした。この予選結果からすると、直4勢有利とはなんだったのかと思いました。

悪夢のクラッシュとリンスの追撃

出典 http://www1.suzuki.co.jp/ リンスとロッシ

イギリスGPは、Moto3-MotoGP-Moto2と普段とは異なる順序でレースが行われました。ホールショットを決めたのはマルケスでした。悪夢は、この直後に起こりました。マシンが振られたように見えたリンスの後方を走っていた、クワッタハッホがリアブレーキを反射的にかけ過ぎたのか、リアが滑って転倒しました。

その後ろを走っていたドゥカティ・ワークスのアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手が、クワッタハッホ選手のYZR-M1に乗り上げジャンプして体勢を崩した状態で路面に叩きつけられたのです。

ぶっちゃけ、これには肝を冷やしました。画面では、ドヴィは担架で運ばれているようでした。クワッタハッホは、すぐに立ち上がっていたので、大事ないようでした。はっきりしたのは、チャンピオンシップポイントで2位につけているドヴィがリタイヤし、大差をつけているマルケスに更に有利になったということです。

チャンピオンシップは、マルケスが強すぎて他のライダーにもっと頑張って欲しいです。筆者は、ホンダとマルクのファンですが、強力なライバルあってこそ、MotoGPが盛り上がると思っています。1990年代のミック・ドゥーハンのように1強時代が長いとチャンピオンシップが、つまらなくなってしまいます。

リンスは、トップのマルケスを追撃し、独走を許しませんでした。対照的に、3位のロッシは徐々にリアタイヤが厳しくなり、離されていきます。7周目には、ヤマハ・ファクトリーのマーヴェリック・ビニャーレス選手が、ロッシをパスして3位に浮上しました。その直後の8周目に、中上選手が16コーナーで転倒してしまいました。

マルケスとリンスのマッチレース

出典 http://www1.suzuki.co.jp/ マルケスVSリンス

レース中盤で、KTMワークスのヨハン・ザルコ選手がKTMテック3のミゲル・オリヴェイラ選手のインに入ったところで接触し、転倒してしまいました。オリヴェイラは、ザルコの転倒に巻き込まれた形となりました。

マルケスのRC213Vは、結構マシンが振られているように感じました。レース残り3周といったところで、リンスが仕掛けトップになりますが、ストレートであっさりとマルケスに抜かれました。コーナーでは、GSX-RRが安定していて、ストレートではホンダが速いという展開です。

ラスト2周となり、マルケスに仕掛けるリンスは一度、最終コーナーでアウト側から抜こうとします。そこで、マルケスもマシンがアウト側に膨らんでいたので、危うくリンスがコースアウトしかけました。


そして、最終ラップの最終コーナーで、リンスは今度はイン側から仕掛け、虚をつかれたマルケスよりも理想的に立ち上がり、僅差でコントロールラインを通過!優勝しました!

3位にビニャーレス、4位にロッシ、5位にペトロナス・ヤマハのフランコ・モルビデリ選手が入り、6位にクラッチロー、7位にドゥカティのダニーロ・ペトルッチ選手がそれぞれ入りました。復帰戦となったレプソル・ホンダのホルヘ・ロレンソ選手は14位に入ってポイントを獲得しました。

リンス2勝目!チャンピオンシップではマルケスがリード

出典 http://www1.suzuki.co.jp/ 優勝したリンス

今シーズンのスズキとリンスは2勝目で、リンスはペトルッチを抜いてランキング争いでも3位になりました。しかし、マルケスの独走は続いていて、2位のドヴィよりも78ポイント差となりました。そういえば、リンスのウィニングラン中に、マルケスのRC213Vがガス欠で停まっていました。

おそらく、あれだけマシンが振れていたので、その分ロスとなり、燃費がギリギリの状態だったのではないでしょうか?最終コーナーの立ち上がりでマルケスのマシンが思ったよりも加速しなかったのは、ガス欠の影響もあるのかもしれません。

Moto2では、アレックス・マルケス選手が転倒リタイヤし、長島哲太選手が5位、優勝はアレックス・フェルナンデス選手でした。

このままいけば、マルク・マルケスのチャンピオンは早く決まってしまいます。幸い、ドヴィは少しの間記憶喪失になったくらいで、そこまで致命的な怪我ではないようです。

次戦は、9月15日のサンマリノGPで、好調のヤマハ、スズキ勢がどこまでマルケスと戦えるか、ドヴィの逆襲はあるのか?注目しています。

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