MotoGP 2018 第4戦は、スペインのヘレスサーキットで行われました。日本では、6日の21時頃スタートで(スペインは同日昼間)、リアルタイムにCSで見ましたが、今回も波乱のレース展開でした。
マルケスは2列目スタート!クラッチローPP
今回のヘレスは、前年同様ヤマハのファクトリーチームの元気がありません。予選から11位にヴァレンティーノ・ロッシ選手が入って、マーヴェリック・ビニャーレス選手も12位とふるいませんでした。
対照的に調子のいいのはホンダです。サテライトのカル・クラッチロー選手がポール・ポジションを獲得し、2位にホンダワークスのダニ・ペドロサ選手、5位に前年のチャンピオンのマルク・マルケス選手が入りました。
ヤマハで調子がいいのは、予選3位のヨハン・ザルコ選手のみでした。サテライトのザルコ選手の方が調子がいいので、ヤマハファクトリーはうまく歯車が噛み合っていないように思えます。
レース展開は中盤までホンダVSドゥカティ
前からマルケス、ロレンソ、ドヴィツィオーゾ
レースがスタートすると、飛び出したのが予選4位のホルへ・ロレンソ選手でした。ロレンソは、ドゥカティの加速性能の良さと食いつきのいいフロントのソフトタイヤを生かして、ホールショットを決めました。
レース序盤からスズキのアレックス・リンス選手と、クラッチロー選手が転倒し、リタイヤしました。マルケスは、ロレンソをパスし、トップになると、アンドレア・ドヴィツィオーゾ選手(ドゥカティワークス)、ペドロサとトップ集団を形成し、ホンダファクトリー対ドゥカティファクトリーの対決となっていきます。
悪夢のような多重クラッシュ!
右からペドロサ、ドヴィツィオーゾ、ロレンソ
レース残り12周くらいで、マルケスが徐々に後続を引き離していきました。18ラップ目に、ドヴィツィオーゾが、ロレンソを抜きにかかり、2人のバイクがクリッピングに付けずにアウトにはらみました。
そこを逃さずインをペドロサがつきましたが、後方を確認できていなかったロレンソがペドロサと接触し、クラッシュし、アウト側にいたドヴィツィオーゾを巻き込んでしまいます。
多重クラッシュという形で、セカンドグループの3台がつぶれるという波乱の展開で、優勝したのはマルケス、2位に入ったのはザルコ、3位になんとスズキのアンドレア・イアンノーネ選手が入りました。
スペインGPの表彰台
レースは結局、4位にダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ・プラマック)、5位にロッシ、6位にジャック・ミラー(ドゥカティ・プラマック)、12位に中上貴晶選手(LCRホンダ)が入りました。
中上選手は、3戦連続のポイント獲得で、チャンピオンシップでも17位につけています。ハフィス・シャーリン選手(ヤマハ)は、今回16位だったので、惜しくもポイントは獲得できませんでした。スズキの3戦連続表彰台も、10年ぶりとなる快挙です!
上位3台の多重クラッシュは、レースアクシデントとされ、ペナルティは課せられませんでした。今回のクラッシュは、誰がみても不可抗力で、ペドロサの進入速度が速かったからでも、ロレンソが後方確認を怠ったためでもなく、運がなかったとしかいいようがありません。
しかし、ペドロサは2戦目のアルゼンチンといい、今回といい不運なレースが続いています。マルクがチャンピオンシップのポイントリーダーになり、ザルコが12ポイント差の2位、3位にビニャーレスが続いています。次はフランスですが、アクシデントのないレースを期待します。
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