最近、オートマのアクセラに慣れてきたせいか、無性にマニュアル車に乗りたくなるときがあります。兄のマツダ アクセラ15Sは、素晴らしい車で、特に不満のない性能です。それでも、峠ならキビキビ走るマニュアルのホットハッチが面白いです。
■オートマもいいけどマニュアルが楽しい!
マニュアル車の楽しいところは、ギアチェンジがうまく出来たときに感じる高揚感でしょう。回転を合わせて、カチっとシフトチェンジした時の操作している感覚は、マニュアル車ならではのものです。
日本の公道は狭い道が多く、峠などでは小さい車の方が走りやすいことがあります。ふだんからバイクで走っている裏金剛は、最高出力よりも車体の小さい車の方が有利なレイアウトです。
日本のホットハッチの代表格であるシビックは、現行モデルのサイズが大きくなって3ナンバーになりました。スイフトスポーツも好みなのですが、NAエンジンという点でマツダ デミオ15MBはありだと思います。
■マツダ デミオ15MBが気になる理由
出典 http://www.mazda.co.jp/ デミオ15MBのインテリア
日本の峠を走る上で重要なのが、車体サイズです。以前、DEデミオをレンタルしたとき、丁度いいサイズでとても走りやすかったです。デミオ15MBは、全長4,060mm、全幅1,695mm、全高1,500mmと、とてもコンパクトなサイズです。
そして、もう一つ重要なのは、登りでのパワーとトルクです。1.5Lの直列4気筒エンジンは、ハイオク仕様で最大出力116PS、最大トルク15.1kgf・mと1,020kgの軽量な車体を加速させるには充分なパワーがあります。トランスミッションは、6速MTのみです。
更に、15MBはモーターベース車のことで、マツダコネクトをオミットして、安価に買える競技用のベース車両です。価格が税込み156万円と、このクラスのホットハッチとしてはかなり安く、保安部品やマニュアルエアコンも装備しているので、普段使いにしても問題はないでしょう。
※デミオ15MB スペック表
デミオ15MB | |
最高出力 kW【PS】/rpm | 85【116】/6,000 |
最大トルク N・m【kgf・m】/rpm | 148【15.1】/4,000 |
車体サイズ mm | 4,060×1,695×1,500 |
車両重量 kg | 1,020 |
燃料タンク容量 L | 44 |
使用燃料 | 無鉛プレミアム(ハイオク) |
ノーマルのデミオと15MBを比較してみます。ガソリンの13Sは最高出力93PS、最大トルク12.3kgf・mの1.3Lエンジンを搭載しています。マツダコネクト(ナビを含む)は13S以上のグレードに標準装備されています。
先進安全運転補助システムのi-ACTIVSENSEは、13Sツーリング以上のグレードならアクティブLEDや、360°ビューモニターを除いた(オプションで装備できる)機能は総て装備されています。13Cはマツコネやハイ・ビームコントロールなどの機能がないです。
13Cと13Sは、15MB同様ブレーキサポート機能や車線逸脱警報、リアのパーキングセンサーなどが装備されています。安全性能を重視するなら13Sツーリング以上のグレードをおすすめします。とはいっても、アクティブ・ドライビングディスプレイ(半透明のフロントパネルの液晶画面)の機能が必要ないなら、13Sで充分ですが。
またディーゼルは、最大出力105PS、最大トルク25.5kgf・mの1.5Lの直列4気筒ターボエンジンを搭載しています。トルクは圧倒的にディーゼルが勝っています。15XDの装備は、13Sに準拠し、15XDツーリングは、13Sツーリングと同等の装備を持っています。
ガソリン、ディーゼル共に最上級グレードは、レザーシートが標準装備されているLパッケージです。FFモデルで206万円という価格は、コンパクトカー離れしています。
燃費はJC08モードで、ディーゼルが26.4km/L、1.3Lが24.6km/Lで、15MBが19.2km/Lです。ディーゼルの燃費は、価格の安い軽油ということもあり、他のエンジンモデルを圧倒しています。
※デミオグレード別価格表
デミオ価格 単位:万円 | FF(MT/AT) | 4WD |
13C | 139 | 160 |
13S | 149 | 170 |
13Sツーリング | 172 | 192 |
13Sツーリング Lパッケージ | 177 | 198 |
XD | 181 | 202 |
XDツーリング | 200 | 220 |
XDツーリング Lパッケージ | 206 | 226 |
こうしてグレード別にみてみると、ディーゼルは1クラス上の扱いがされています。マツダのクリーンディーゼルは、先日リコールがありましたが、距離を走る人にはディーゼルの動力性能と燃費は魅力でしょう。
逆に買い物などの街乗りが多いならカーボンの溜まりやすいディーゼルよりガソリンモデルがいいでしょう。156万円の15MBを除いたおすすめは装備と価格のバランスのとれた13S(FFで149万円)です。
■デミオ15MBは現代の数少ない安価なホットハッチ
出典 https://mazdafanblog.blog. サーキットでのデミオ15MB
モーターベース車は、本来競技ベースとしてエアコンやカーステすらない硬派で安価なグレードです。マツダはデミオ15MBに、マニュアルエアコンの標準装備やユーティリティパッケージ(4万9,000円のメーカーオプション)でCDプレイヤーや後席の分割シートなど、普段使いに便利な機能を用意しています。
もちろん、競技用として使用可能ですが、街乗りや峠など車好きが楽しむマニュアルのホットハッチとして活用するのもありです。マツコネがなくてもスマホで代替できますし、マニュアルエアコンも慣れれば快適です。
楠みちはる氏の最新作、『首都高スペシャル』の主人公、工藤圭介の普段乗りの愛車としてデミオ15MBは登場しています。走り屋のセカンドカーとしても丁度いいサイズと性能なのでしょう。
最大のライバルは、スズキのスイフトスポーツといったところでしょうか。日産のノート ニスモは210万円以上しますし、ホンダFIT RSも206万円と高いです。スイフトスポーツは、184万円からと比較的リーズナブルですが、デミオ15MBは156万円と圧倒的に安いです。
マツダも先代のDEデミオまでは、スポルトという1.5Lのスポーツバージョンを用意していましたが、4代目DJ型からはスポルトの代わりにディーゼルモデルが用意され、競技用ベース車の15MBにしか、1.5Lガソリンエンジン仕様はありません。
おそらく、マツダはスポルトのメインターゲットをディーゼルの顧客として想定し、競技用やマニア向けに15MBを用意することで、棲み分けをしたのではないでしょうか?
意外と15MBの人気があるのは、安価なホットハッチを好む乗り手が大勢いたからでしょう。僕が個人的に一番気になっているクルマが、デミオ15MBだったりします。
※2019年7月追記
現在、レギュラー仕様の15C、15S 、15S Touringというグレードも追加されました。センターディスプレイを装備しているので、普段使いはこちらのグレードの方に分があります。
また、アクセラがモデルチェンジしてMAZDA 3と名称を変更しました。デミオは、今のところMAZDA 2と名前を変更してモデルチェンジすると予想されています。
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