今回は、カワサキが発売するNinja 500とZ500について語ります。カワサキは、このクラスに長年、国内仕様として400ccバージョンを販売してきました。しかし、ZX-4Rの販売開始に伴い、Ninja 400から451ccバージョンの移行を明確にしてきたと言えます。
目次 この記事の内容
- Ninjaシリーズが乱立?ラインナップについて
- Ninja 500/Z500の登場
- 軽快で十分なパワーとトルク
- 500のキャラクター
Ninjaシリーズが乱立?ラインナップについて

Ninja 400R
欧州やアメリカの免許制度とは異なり、日本の免許制度は特殊です。普通二輪というカテゴリーは、排気量で区分されていて、小型二輪までの排気量に加えて、125cc〜400ccのオートバイが乗れるようになります。
欧州では、Ninja 400はA2免許にカテゴライズされるバイクでした。A2とは、18歳以上、35kW(47.6PS)を上限とする免許制度のことで、24歳以上、A2での2年間の経験がない場合は、上限の定められていないAライセンスを取ることができません。
カワサキはこのクラスのオートバイとして、Ninja 400シリーズ(初代はニンジャ400R)を2010年から投入し続けています。実際に並列2気筒180度クランクの399ccのエンジンは定評があり、多くのバイク乗りに人気のあったバイクです。
転機となったのは、4気筒の400ccマシン、Ninja ZX-4Rが2023年から販売開始されたことです。
400ccながら77PSもの最大出力を誇る高性能なバイクで、ZX-4Rの販売をもって、国内には400ccの気筒数の異なるマシンが2つも(Z400は同一カテゴリに区分すると)存在することになりました。
カワサキのNinjaシリーズは、650ccクラスにも2気筒のNinja 650、更に4気筒のZX-6Rが存在します。つまり、400ccのカテゴリーにZX-4Rができてからというもの、Ninja 400は昔のままで、新型の情報が入ってきませんでした。
Ninja 500/Z500の登場

2026年型 Ninja 500
Ninja 500とZ500は、2023年の11月にEICMAにて発表され、欧州での販売は開始されていました。451ccに拡大された排気量は、A2免許を見越して、最大出力を46PSに抑えられていました。
日本では未発表ながらも、欧州向けでは通常モデルがLCDディスプレイメーターで、SEモデルがTFTカラー液晶という区分があり、今のところ日本仕様はLCDメーターの標準仕様のみですが、A2枠を超えたスペックが与えられています。
日本では、451ccは大型二輪免許がないと乗ることは出来ません。つまり、馬力関係無しに排気量では大型バイクに区分されるのです。もちろん、これまでのベストセラーであった2気筒のニンジャ400とZ400の後継バイクであることは言うまでもありません。
今のところ、Ninja 400はラインナップに残っていますが、いずれは500に統一されるのかもしれません。とはいえ、日本の免許区分では苦戦が予想される500の投入は、どういったことを意味するのでしょうか?
日本市場に適した2気筒の400は、新型は出ておりません。つまり、排気量を52cc増やして、トルクをアップした500が2気筒ニンジャの主流になるということだと推測されます。
軽快で十分なパワーとトルク

2026年型 Z500
キャラクターが似ているニンジャ/Z 500と650ですが、実は大きく異なるポイントがあります。まずは車重です。ニンジャ650は194kgとなっており、ホイールベースは1,410mmです。
それに対して車両重量が171kg、ホイールベースは1,375mmとなっています。ここから分かることは、ある程度の車重があり、ツアラー向きの650と、軽快なハンドリングの500という区分です。
そして、500は国内向けに最大出力が53PS/10,000rpmで、最大トルクは4.4kgf・m/7,300rpmとなっています。
これは、180度クランクらしいパワー特性で、2気筒ながらもある程度高回転まで回り、トルクは7000回転付近でピークになるという扱いやすさとスポーティーさを両立したエンジン特性といえます。
対照的に650は、68PSを8,000回転、最大トルクは6.4kgf・mを6,700回転と日常使いやツーリングに向いた、低回転から力強さを発揮するキャラクターになっています。
燃費はWMTCモードで、500がリッター25.2km/L、650が23.6km/Lです。燃料タンク容量は、500が14L、650が15Lで共にレギュラー仕様です。航続距離をどちらも350kmを超えることからロングツーリングにも十分対応できます。
シート高は、500が785mm、650が790mmということで成人男性なら余裕で足がつき、女性もある程度乗りやすい感じです。
タイヤサイズは、500がフロント110/70R17M/C 54H、リア150/60R17M/C 66H、650がフロント120/70ZR17M/C (58W)、リア160/60ZR17M/C (69W)となっています。ブレーキは500がシングルディスク、650がダブルディスクです。
500のキャラクター

つまり、これまでと同じくパワーが大型のミドルクラスらしい650と、軽量な400という区分はそのままに、大型免許は必要だけど、トルクと馬力が上がった500という感じになります。
問題は、日本市場において普通二輪では乗れなくなったことです。しかし、大型二輪を持っていて大パワーから、ある程度扱いやすい400ccクラスに乗り換えたくなった層にピッタリのバイクです。
+52ccの排気量アップの効果は、400から5馬力アップ、トルクは0.6kgf・m向上しています。更に車重は4kgしか増えていません。フロントフェイスもZX-6R譲りのものになっています。
価格はニンジャ500が税込で89万1,000円、Z500が84万7,000円となっています。これは、カワサキケアというカワサキプラザ専門モデル特有のサービス込みです。3年間の定期点検とオイル交換が無償というサービスです。
650はスペック上、パワーがあるものの100万円を超えてきますし、400とはあまり価格も変わりません。カワサキケア込みだと、かなりお買い得になった500といえます。
しかし、近隣にカワサキプラザが無い人もしますので、そこはネックになるかと。もしプラザが近くにある場合は500は十分選択肢に入るバイクでないでしょうか?





