今回は、ロングサスティーンを使い、ゆったりとしたフレーズが魅力のギタリストについて語ります。今回紹介するのは、ロングトーンの代表格であるカルロス・サンタナ、デヴィット・ギルモアなどです。
目次 この記事の内容
- ロングトーンの芳醇な世界
- カルロス・サンタナ
- デヴィット・ギルモア
- エリック・クラプトン
- B.B.キング
- ゲイリー・ムーア
- ブルースギターとロック
ロングトーンの芳醇な世界

上手いギタリストというと、速弾きがまず思い起こされると思います。しかし、それとは真逆のロングサスティンを使ったロングトーンで魅せるギタリストがいます。先日、CS放送でデヴィット・ギルモアのライブを見た時に素晴らしい演奏に感動しました。
特に感銘を受けたのは、ロングサスティーンからくる、ロングトーンです。チョーキングを得意とするギタリストに多いテクニックなのですが、ギタープレイに表情を付けるものです。
尚、ロングトーンの代表的奏法であるスライド奏法に関しては、別枠で書きたいことなので今回は触れません。
今回は、ロングトーンの代表格であるカルロス・サンタナ、デヴィット・ギルモア、エリック・クラプトン、B.B.キング、ゲイリー・ムーアなどの5人のギタリストを紹介します。
カルロス・サンタナ

Carlos Santana während seines Live-Konzertes am 21. Januar 2000 in der Münchner Muffat-Halle.
カルロス・サンタナは、1960年代後半から活躍しているバンド、Santanaのギタリストです。サンタナは、ラテンのリズムとブルースを基調としたロックの融合を果たし、斬新なサウンドでアメリカで一躍人気となったのです。
カルロス・サンタナは、メキシコ生まれのアメリカ人で、1968年にアル・クーパーやマイク・ブルームフィールドの『フィルモアの奇跡』に参加することで注目されました。
そして、1969年にサンタナはメジャーデビューし、同年のウッドストックに出演することになるのです。そのパフォーマンスは、映画でも確認できます。
ウッドストックにはジミ・ヘンドリックスや、フー、CSN&Yなど名だたるミュージシャンが出演する中、サンタナのグルーブは圧倒的なステージとなって伝説となりました。
その後二枚目となる”Abraxas”は全米のビルボード1位を獲得し、名実共にトップバンドとなっていくのです。
サンタナのギタープレイは、チョーキングを多用するスタイルです。当時は、ブルースを基調としたギタープレイが主流で、サンタナはロングトーンによる印象的且つ情熱的なプレイを展開していきました。
サンタナはギターに専念することが多く、一般的にはリードギタリストとして認知されています。
『哀愁のヨーロッパ』が日本では人気です。一時期はヤマハのSGを使っていたことがありますが、基本はギブソン系ギターのSGとかレスポール、現在ではPRSのイメージがあります。
デヴィット・ギルモア

Jean-Pierre Jeannin – https://www.flickr.com/photos/rolandlatour/2172065217/, CC
デヴィット・ギルモアは、プログレバンドの雄、Pink Floydのギタリストです。ピンク・フロイドを牽引していたギター・ボーカルのシド・バレットが、LSDの過剰摂取のため体調を悪化させ、その穴を埋める形で1968年に加入しました。
ピンク・フロイドは、サイケデリックから徐々に音楽性を変えていき、1969年には”Atom Heart Mother(原子心母)”をリリースしました。
このアルバムから、ピンク・フロイドはキング・クリムゾンに並ぶプログレッシブ・バンドの開祖として、認知されるようになっていくのです。
デヴィット・ギルモアのギタープレイはためのあるスタイル、ということにつきます。チョーキングをロング且つ的確に行います。また、ライブでもレコーディング時のノートを正確に弾くスタイルで、正確無比なギターです。
最近、CS放送で個人名義のヨーロッパツアーを観たのですが、そのスタイルは健在でした。フェンダー・ストラトキャスターからほとばしる感情豊かなフレーズは、さすがの一言でした。
エリック・クラプトン

Raph_PH – EricClaptonRAH240517-30, CC 表示 2.0,
エリック・クラプトンは全てのギタリストにとって憧れの存在です。ヤード・バーズ、ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ、クリーム、デレク・アンド・ドミノスを経て、ソロに転向し、成功し続けたミュージシャンでもあります。
クラプトンは、甘い感じのウーマントーンというレスポールとマーシャルの組み合わせを広めた偉大なギタリストですが、ロングトーンも得意としています。ブルースに傾倒し、チョーキングを感情豊かに響かせるイメージがあります。
ロングトーンを得意とするギタリストは、皆、チョーキングかスライドに長けている印象があります。クラプトンのチョーキングはお手本のような表情があり、ブルースギターを手本にするならクラプトンのギターを真似することから始めるのがおすすめです。
現在は、自身のフェンダーのシグネイチャーモデルのストラトキャスターを使うことが多いです。ワウくらいしかかましておらず、ほとんどアンプと直にプラグインしているイメージがあります。
B.B.キング

Celebration of Black Music Month. Blue Room. East Room.
画像提供エリック・ドレイパー
B.B.キングは三大キングの一人で、偉大なブルースギタリストです。1949年のレコードデビュー以来、”Thrill is Gone”などの代表曲をヒットさせ続けました。
実は、今回紹介したギタリストの全ては、B.B.キングの影響を受けている、と言っても過言ではありません。 ルシールと呼ばれるギブソン ES-355をロングトーンのチョーキングで弾くスタイルは、スクイーズ・チョーキングと呼ばれています。
つまりチョーキングでロングトーンを表現するスタイルは、B.B.が広めたと言っても過言ではないのです。2015年に89歳で亡くなるまで、数えきれないほどのステージをこなした、偉大な先達です。
ゲイリー・ムーア

Victor Dmitriev – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0
ゲイリー・ムーアもロングトーンの名手です。シン・リジィ、スキッド・ロウなどのバンド活動や、ソロ活動などで有名になったギタリストです。様々なプレイをこなしますが、ブルースギターが代名詞となっており、ロングトーンも得意なギタリストです。
特にピーター・グリーンの1959年製レスポールを使った、『パリの散歩道』が有名です。トーンが素晴らしく、ゲイリー・ムーアはロングトーンの名手、という認識があります。
ブルースギターとロック

ロックは元来、ブルースから色々な音楽の要素を取り入れて発展していきました。ギタープレイやリフには、その影響が色濃く出ており、ロングトーンを使ったチョーキングはその典型とも言えます。
今回紹介したギタリストは、ファズやブースター、ディレイ、リバーブなどを駆使してロングトーンを作っています。その珠玉のトーンと、チョーキングの絶妙なコントロールが、ロングトーンの秘訣なのです。






