最新マルチ特集!ZOOM G11とライバルを比較

とうとう販売されたZOOMの最新フロアマルチG11に注目しています。筆者ことtkd69は、BOSS派なのですが、G11は素直に凄い!と思いました。そこで、ZOOM G11BOSS GT-1000、MOOER GE300などのライバルと比較していきます。

目次 この記事の内容

  • 最新フロアマルチの優れたポイントとは?
  • ZOOM G11の機能とスペック
  • BOSS GT-1000
  • MOOER GE300
  • ZOOM G11は買いか?

最新フロアマルチの優れたポイントとは?

出典 https://www.zoom.co.jp/ ZOOM G11の画像は全て公式ページより

筆者が使っていたBOSS GT-6POD XT LIVEなど昔のマルチの音質は、アンプのリターンに差し込んでパワーアンプを経由してこそ実力を発揮するというものでした。各モデリングの質は良かったのですが、音圧などはやはり真空管のアンプに軍配が上がっていたのです。

しかし、最近はアンプを使わず、DIなどを使って直接PAの卓に繋いでライブするギタリストが増えてきたようです。IRなどという新しい機能も出てきたので、最新マルチをチェックしようと思っていました。

しかし、筆者が好きなBOSSを筆頭に、最新のフラッグシップのマルチは高い!昔だったら5万円くらいで買えました(涙)。そんな2020年4月に救世主が登場しました。ZOOM G11という高級感のある新型のフロアマルチです。

ZOOM G11の機能とスペック

かつてG9.2ttを買ってしまうところだった筆者にとって、G11は注目しているマルチです。NAMM SHOWにて発表されたG11は高級感のあるカーボン調の外装に、大型のカラー液晶タッチパネルなどが搭載されていました。

BOSSのGT-1000などは10万円超えていて、これもそれくらいするんだろうなあと思っていたら、なんと!脅威の9万円(税抜き)!7万円台で売っている店もあります。

安いということは非常にポイントが高く、年中金欠の筆者などは、これだけでそそられます(笑)。しかし、スペックはフロアマルチの最上位機種にふさわしいものがあり、前作のG5nと比較すると全ての面で強化されています。

まず、同時に9エフェクトと1つのアンプモデルが使用可能です。G5nの場合は、9エフェクトでしたが、アンプのモデリングで既に2個、キャビネットで1個分を消費するので、大きな進歩と言えます。G11でもキャビネットで1個使うので、その場合は8個ですが、変態系のトーンを作るなら同時使用できるエフェクトの数が多い方がいいですね!

また、G5nでは5つのアンプモデリングが初期状態で入っているのみでしたが、G11では22種類ものアンプモデルが使用可能です。22種類のキャビネットモデルに加えて、最新のIRローダー機能も搭載しています。

IRローダーとはスピーカーキャビネットの音響特性を詳細にモデリングした技術のことで、G11では70個ものIRデータが使えます。また、PCなどでダウンロード可能で、130個分のIRデータを保存することも可能です。ぶっちゃけ、個人的にはIRに凄く興味があります。

エフェクターも、135種類用意されていて、Razor DriveなどのZOOMが新開発したエフェクトも搭載されています。

心臓部であるDSP(プロセッサー)の処理能力についてですが、G5nの3倍以上らしいです。BOSS GT-1000のような32ビットでのAD/DA変換や、内部変換まで32ビットという脅威的なスペックはありませんが、信号処理は32ビットです。また、G11のサンプリング周波数も44.1kHzで、GT-1000の96kHzには及びません。

車でいうところのエンジン部分にあたるDSPの処理能力だけで、音質は判断できませんが、スペック厨にも納得できるGT-1000は値段が高いだけありますね。この部分にこだわる人もいるので、車でいうところの馬力やトルクというスペックも馬鹿にできません(大汗)。

しかし、G3やG5から好評のつまみ操作と新開発された5インチのタッチスクリーンによる操作性の高さは侮れません。MOOERのカラー液晶スクリーンを凌駕する出来だと思います。これは後発最新機種の強みだと思います。ただ、MOOERのGEシリーズのシンプルなつまみの配置の方がとっつきやすさはありますが。


また、オーディオインターフェイスとして機能する4イン4アウトの接続端子だったり、PCやMACと連携できるUSB Type-C端子など、入出力系もいまどきのマルチらしく充実しています。

最大5分のルーパーや、それと同期できる68種類のリズムパターンなど、筆者のようなぼっちにも役立つ機能もあります(笑)。ぶっちゃけ、パソコンとの連携用ソフトのGuitar Labなどは試してみないとなんとも言えませんが、あれば便利な機能なのは間違いありません。

個人的に一番ポイント高いのは、253mm(縦)×495mm(横)×64mm(高さ)のサイズで、なんと2.8kgの軽量なボディということです!スタジオやライブハウスに持ち込む場合、4kg以上あると持ち運びに疲れるので、これは嬉しいです。

それなら、小さいマルチ買えよとかツッコミ入りそうですが、最強のスペックで弾きたい!っていうのはワガママですかね(笑)。

BOSS GT-1000

出典 https://www.boss.info/jp/

2018年から販売されているBOSSのフラッグシップマルチといえばGT-1000!筆者も、GT-6をかつてメインで運用していたので、BOSSのフロアマルチというだけで、興味があります。

BOSSのマルチのいいところは、昔から空間系で、この部分だけを使うギタリストもいたくらいです。歪みもGT-6の頃から更に強化されています。32ビットのプロセッサに、96kHzのサンプリング周波数と圧倒的な解像度の高いスペックがあり、弱点らしきものもありません。

つまり、10万円という定価が高いという以外はこれと言った欠点のない、高級機という位置付けとなります。強いてあげるなら現行フラッグシップの中でも比較的前の2年前に販売されたというところくらいでしょうか。流石にフルカラー液晶は搭載されていません。ここは、最新マルチのG11やGE300の方に軍配が上がります。

幅462mm、奥行き248mm、高さ70mmというサイズに、3.6kgの重さは4kg切っているのでまだマシに感じます。このクラスでは、圧倒的にG11が軽いのですが、GT-1000も持ち運びが可能な重量です。

BOSS最大のメリットは、普段からお世話になっているコンパクトエフェクターのモデリングを本家が行っていることです。OD-1や、CE-1、DD-3といった往年の名器から、最新のDD-500、MD-500といったペダルまで網羅しています。

MOOER GE300

出典 https://www.soundhouse.co.jp/

安価で持ち運びしやすい、中国製マルチの代名詞であるMOOERのGEシリーズ。2019年より販売されたMOOER GE300は、幅401mm、奥行き201mm、高さ62mmの大きさのフラッグシップマルチです。

見やすいカラー液晶に、使いやすいつまみによる操作、IRも使える優秀なフロアマルチです。Tone Capture機能によるアンプサウンドとギターのトーンまで再現できます。エフェクトブロックが15というのも利点です。2048ポイントのフルサイズIRも使用可能になっています。

つまり、このサイズと3.0kgという軽量ボディで通常のマルチのあらゆる機能と、Kemperのようなプロファイリングも可能なシステムまで、持ち運びができるようになったということになります。

心臓部は24ビットのDSPに44.1kHzのサンプリング周波数となっています。価格が7〜8万円台と比較的安く、これだけの機能と使いやすさで、フラッグシップマルチのトップの座を狙っています。

ZOOM G11は買いか?

今回、比較対象にした2機種よりも最後発のZOOM G11には、他のマルチよりも魅力的な機能があります。まず、5インチのカラー液晶のタッチパネルが秀逸で、まるでスマホでも使っているような操作でエフェクトの順番を入れ替えたり出来ます。

ZOOMのGシリーズ共通の、個別のエフェクト毎のつまみ操作も踏襲されていて、G3やG5ユーザーにもとっつきやすい操作性があります。ZOOMが独自に新開発したアンプのモデリングや、エフェクト類も搭載されており、サンプル音源ではかなり秀逸でした!

問題は個別エフェクト用のつまみが多く(アンプ用も計算すると合計で26個もある)感じて、慣れていないと色々悩みそうなところです。BOSSやMOOERは、このあたりがシンプルです。また、Kemperのようなプロファイリング機能もできれば実装して欲しかったところです。

パネルのカーボン調が高級感があり、今までのZOOMとは違う印象を受けました。他メーカーの最上位マルチと正面から競合できる商品力があります。ぶっちゃけ、G11は今までのZOOMの中でもぶっちぎりで欲しいマルチです。

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