先日、CB1100RSを試乗したとき、店員のIさんより「CB1100が取り回せられるならCB1300も乗れますよ!」と言われました。確かに、CB1100の252kgの車重でも苦もなく扱えたのですが、CB1300シリーズは別格だと思います。
■CB1300SB ホンダのフラッグシップ
まず、車体がデカイ!全長2,200mm、全幅825mm、全高1,205mm(2018年のCB1300SB)は、伊達ではないです。今まで、CB1300を何台も見てきましたが、ホンダのフラッグシップらしい威風堂々とした姿には、普段から扱う自信はありませんでした。
そして、車重が重い!274kgもあると、立ちゴケのリスクがあると思っています。ホンダのバイクで一度もなかった立ちごけですが、CB1300SBだとやってしまう可能性は高いと思います。
しかし、その一方でホンダのゴールドウィングを除いて、最高のツーリングマシンと言われるバイクを乗りこなしてみたいという気持ちもあります。
ホンダドリームには、状態のいい中古も多く、年式は古くなりますが、60万円台で走行距離1万km程度のCB1300SBはかなりあるので、車検を機に乗り換えるという選択肢もあるわけです。
CB1300シリーズは、取り回しの出来ない大型初心者が購入し、すぐに売られてしまうことが多く、中古市場に出回りやすい車種だからです。大型2輪を取得して、2年間NC750Sで大型バイクに乗りなれてきた今なら乗りこなすことも出来るかもしれません。
新型CB1300SBの試乗車は京都にしかなかったので、試乗は見送りとなりました。しかし、機会があれば挑戦してみたいと思います。
■CB1300シリーズとは?
1998年に、CB1000SFの後継モデルとして販売されたのが、CB1300SFです。1300ccの水冷直列4気筒エンジンは、ホンダの直4らしい扱いやすさと、強力なトルクによる加速性能をもたらしました。
ビッグネイキッドとして、大柄な車体らしからぬ運動性能を持ち、CB1000SF以上の定番バイクとなったのです。初代モデルSC40から、2代目となるSC54は、2003年から販売開始されました。主な改良点は、20kgの軽量化と、キャブからインジェクションに変わったことです。
そして、2005年のマイナーチェンジで、ハーフカウルを装備したCB1300SB(スーパーボルドール)が、販売開始されます。ネイキッドよりも防風効果のあるカウルが装備されたことで、ツーリングユーザーが選びやすくなり、ビッグバイクの定番として、CB1300シリーズは、継続して販売されています。
CB1300SBのハーフカウルは、風圧によるライダーの疲労を低減するためのものです。ネイキッドらしさを残すためにあえて完全なウィンドプロテクションをせず、風を感じながら走られるように設計されているようです。
2009年には、CB1300SBをベースにした白バイ仕様のCB1300Pが、VFR800Pの後継車として全国の警察に納入されています。
2014年のビッグマイナーチェンジで、ミッションを6速化し、ギアポジションインジケーターを追加、SBにLEDヘッドライトを装備しました。
そして、2018年モデルでは、SF(スーパーフォア)にもLEDヘッドライトを標準装備し、スリッパークラッチを採用した新型CB1300シリーズとなりました。
このようにCB1300シリーズは、ホンダの旗艦として長い間、数多くのライダーに愛され続けているのです。
※CB1300SBスペック(2018年モデル)
CB1300SB | |
最高出力 (kW【PS】/rpm) | 81[110]/7,250 |
最大トルク(N・m【kgf・m】/rpm) | 118[12.0]/5,500 |
車体サイズ (mm) | 2,200×825×1,205 |
車両重量(kg) | 274 |
WMTCモード燃費(km/L) | 16.8 |
燃料タンク容量(L) | 21 |
■比較対照はCB1100?
同じビッグネイキッドとして、比較対照となるのは同じホンダのCB1100か、カワサキZRX1200DAEGでしょう。特に、ZRXはセミカウルを搭載したツーリング向けビッグバイクなので、CB1300SBとはよく比較されました。惜しいことに、2016年のファイナルエディションを最後に、生産終了となりました。
ヤマハの空冷のXJR1300も絶版となってしまいました。スズキには、以前バンディット1250シリーズがあったのですが、現在はこれまた生産終了となっています。
ビッグネイキッドというジャンルは、国内市場での少ない需要から、あまりメーカーも力を入れていないのが現状です。ホンダのみが、CB1100とCB1300を投入していて、カワサキが新型Z900RSで巻き返しを図っています。
CB1100は、空冷で昔のCBの乗り味を現代の技術を使って再現した温故知新とも呼べるバイクです。それに対してCB1300シリーズは、水冷の直列4気筒によって、ビッグトルクで長距離を走ることが向いているツーリングマシンです。
CB1100は、車重こそ250kg以上ありますが、車体はコンパクトに出来ていて、とっつきやすいタイプです。CB1300シリーズは、車体が大きく、車重も270kgと、かなり気合を入れないと乗れないバイクだと思います。
どちらも、日本国内ではフルスロットルに出来ないほどの性能があります。ぶっちゃけNC750Sですら2速全開で90km近く出るわけですから、リッターオーバーマシンは、オーバースペックだといわれています。特にCB1300は、0-100km/h加速が2.7秒という凄まじいまでの性能を持っています(ポルシェ911より速い!)。
ただ、こういったフラッグシップマシンに乗ってみたいという気持ちがあるのも事実でして、ホンダの試乗会に行ってみたくなりました。
※2018年11月追記
2018年にCB1300SF/SBのSPが販売されました!足回りは減衰調整可能なオーリンズを前後サスペンションに採用し、ブレーキはラジアルマウントされた4ポッドキャリパーで強化されています。
ETC2.0も標準搭載されて、値段はノーマルより40万円アップのCB1300SFが185万円、CB1300SBが196万円です。かつてのCB750FCを彷彿とさせる青を基調にしたカラーもカッコいいです。
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