国内の空気と発言する自由

最近、テレビを見ていて感じることがあります。日本の職人さんを持ち上げる番組が目立つようになり、バラエティー番組で日本の文化を賛美することが増えてきています。

国内のテレビに蔓延する忖度

前から違和感を感じていることの一つが「ニッポン!」と普通に「にほん」といわなくなったことです。数年前から、この呼び方をし始め、今ではキャスターの大半が「ニッポン、ニッポン」と叫んでいるのが通例となってしまいました。

森友学園問題でも、教育勅語を幼稚園で言わせていたり、戦前に回帰させようとしているような風潮があります。極右組織、日本会議出身の国会議員が増えてから、テレビの世界でも忖度が働いているようで不気味です。

僕個人は、国旗や国歌を否定しない普通の市民です。よくあるイデオロギー的な論争は、視野を非常に狭めると思っています。ですので、右でも左でもありません。

しかし、大阪府の条例で国際試合でもないのに、野球やサッカーの試合で国歌を流したり、ヘイトスピーチが放置されるのは異常です。愛国心を無理に喚起することに対する危険性は、戦前の硬直した体制をみても明らかです。

自己批判能力の欠如がもたらす破滅

今、日本という国が置かれている状況は、非常に危ういです。自民党の一党支配により、借金は膨れ上がり、官僚は腐敗しきっています。近隣諸国との外交はうまくいかず、トランプ政権にべったりのまま国際的にも孤立しつつあります。

マスコミの多くが、政権を批判する責任を放棄し、でたらめな安倍政権に忖度し続けることは、間接的に国力の疲弊を招いているのです。そればかりか、テレビのキャスターが「ニッポン、ニッポン」の大合唱です。

森友、加計問題でも、マスコミがしっかりしていたらもっと違った展開となっていたでしょう。あれだけ証拠が揃っていて、責任を取らない総理大臣なんて、聞いたことがありません。

安倍政権が流しているプロパガンダをそのままにしておくことは、危機を直視せず、思考を停止させる行為です。北朝鮮のミサイルばかり問題にするより、国内政治の膿を指摘する方が、遥かに有益なことなのです。

国民の平均年収が420万円となり、20代の若年世代では250~350万円といわれています。税金が上がっているのに、賃金は据え置きのままで、少子化には歯止めが利きません。

原発についても自民党は、再稼動を推進しています。消費税の税率は引き上げられ、長時間労働は放置されたままです。日銀が、大量に札を刷ってなんとか誤魔化していますが、新しいビジネスを生み出しているわけでもないのです。

外交と内政がこれだけ失敗続きで、森友、加計問題があっても、現政権を支持し続ける国民がいることに忸怩たる思いをしています。前回の選挙で、自民党に投票することは、今の流れを容認することと同じなのです。

根深いマスコミ不信

2011年の福島第一原発事故以降、マスコミに対する不信は増大しました。記者クラブによる閉鎖的な取材や、スポンサーに逆らわれない体質が、原子力ムラに対して、無力なマスコミという印象を深く与えました。

しかし、原子力ムラは、自民党政権時に長く根を下ろしていたのです。事故が起きたのは、確かに民主党政権のときですが、原因を作った自民党が、その後長期政権を担うというのも、おかしな話だと思います。

僕が危惧するのはその後のマスコミに対するバッシングです。明らかに、原発以外のことでもマスコミ批判は続きました。安倍政権に批判的なキャスターは次々と降板させられ、一番やってはいけない報道機関のトップと現役首相の会食などということがまかりとおるようになってしまったのです。そして、日本は世界の報道の自由度ランキング(国境なき記者団の調査)で72位と、きわめて低い順位となってしまったのです。

そして、こういった流れに疑問を持つと、なぜか差別的な発言をする人物にバッシングされます。僕も、反原発デモに参加しただけで、左翼のレッテルを貼られました。ブログで戦闘機の話を書いたら右翼扱いされ、反原発となると左翼扱いってアホらしくてやってられません。

この手の政治や報道について書くと、色々と雑音があります。しかし、マスコミが充分に機能しない社会の空気が嫌でしょうがないので、この日記を書きました。

発言する自由が、まだこの国に残っているならダメなことはダメとはっきり言いましょう!自国を無理に持ち上げるより、ありのままに見ることも大切です。

政治や報道の記事はこちら

 

 

国内の空気と発言する自由」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: 憲法9条が今の時代に必要な理由とは? | K.T Dogear+

  2. ピンバック: 史上最も見苦しい安倍政権:でたらめばかりの答弁と腐敗した政治 | K.T Dogear+

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