ホンダ CB400SF/SB:400cc4気筒のロングセラー!

2018年型ホンダ CB400SF/SBが販売されるようで、国内400cc4気筒の血脈が絶えることなく続きそうで安心しています。400ccバイクは、もはや国内でしか売れないジャンルとなっており、ミドルクラスといえば、600~800ccが、海外での主流となってきています。

400cc4気筒は絶滅寸前?

日本国内で、400ccバイクが売られている最大の理由は、普通自動2輪の上限(正確には400cc以下)の排気量だからです。国際的には、あまり売れない排気量ですが、バイクメーカーは日本市場のために、生産し続けました。

1990年代のネイキッドバイクブームの時は、カワサキのゼファーを筆頭に、ヤマハXJR400や、スズキ バンディット400など、国内4メーカーのどれもが、400ccの4気筒マシンを作っていたのです。

しかし、年々縮小していく国内市場や、厳しくなる一方の騒音規制や排ガス規制によって、400ccの4気筒バイクは生産されなくなりました。大型2輪免許が教習所で取得できるようになったことも大きな要因です。

今では、400cc水冷4気筒バイクの傑作車ホンダ CB400SF/SBしか残らなくなってしまったのです。

CB400SF/SBの歴史

1989年に登場したカワサキ ゼファーは、扱いにくいレーサーレプリカに飽きたライダーに等身大の付き合いのできるバイクとして大ヒットしました。

ホンダは、他メーカー同様に新型ネイキッドバイクCB-1を投入しましたが、CBR400RRからカウルをはずしたような中途半端な形状や、燃料タンク容量の11Lという少なさからセールスは伸びませんでした。

そこで、ホンダはPROJECT-BIG-1というコンセプトの元に、新型ネイキッドバイクを開発しました。新しいネイキッドバイクは、CB400SFとして1992年から販売開始されたのです。

CB400SFは、タンク容量を18Lの大型タンクにして、車体を迫力のある大きさにしました。更に、水冷エンジンのマシンでありながら、リアサスペンションをツインショックにするなど、往年の名車のようなデザインにしたのです。

開発コンセプトの正しさは、セールスの向上という形で証明されました。初代CB400SF NC31型は、1999年にフルモデルチェンジするまで7年間生産されました。

2代目CB400SF NC39型は、外装の変更はもちろんのこと、当時のホンダの技術の粋を集めて開発された、ハイパーVTEC機構が採用されていました。このエンジンは、バルブの開閉タイミングを、低回転では2バルブ、高回転では4バルブに切り替えることによって、燃費の改善というメリットがありました。

ハイパーVTECを、簡単に説明すると、空気の吸い込む量を低回転では少なくし、結果的にガソリンの量も減らすことによって、燃費を向上しているということです。


ハイパーVTECを売りにしたCB400SFは、国内市場における優位性を決定付けた名車です。細かい変更をしますが、ベストセラー車としての基本形は、NC39型によって完成されたといっても過言ではありません。

そして、その後2002年にはスペックⅡ、2003年にはスペックⅢと小変更を加えられながらも熟成がすすんでいきました。2005年のマイナーチェンジのときに、ハーフカウルを装備したCB400SB(スーパーボルドール)がラインナップに加わったのです。

この頃には、ホンダのCB400SF/SBの扱いやすさと、国内で丁度いいパワー、教習車に採用されたことによるユーザーの増加など、400ccクラスでトップの売り上げを誇る人気車となっていました。NC39型は、7年間生産され、次のNC42型へとモデルチェンジすることになります。

2007年からフルモデルチェンジしたNC42型は、燃料噴射方式をキャブレター(機械式)からインジェクション(電子制御式)に変わり、始動性を向上させたモデルです。

他には、新設計されたエンジンや、ABS(アンチ・ロック式ブレーキ)のオプション設定などの変更がなされています。2014年には、騒音規制に適合するマイナーチェンジをするなど、長期間にわたって販売され続けています。

CB400SF/SBは丁度いいホンダ?

僕が普通2輪教習を受けていたときの教習車が、CB400SF-K(Kは教習車のこと)でした。扱いやすく、4気筒ならではのスムーズさで、楽しく教習できた覚えがあります。

エリア88でミッキーが、レシプロ機のスカイレーダーに対して、「操縦のイロハを教えてくれるおふくろみたいなもの」といっていました。まさにそのセリフとおりのバイクです。

このまま乗りやすいCB400を購入する教習生は多く、同期のメンバーでも3人くらい、教習が終了する前に購入していました。日本国内を走るなら400ccくらいが丁度いい、とよく聞きますが、確実にCB400SF/SBを意識している言葉だと思います。

※CB400SFスペック(現行2018年モデル)

CB400SF
最高出力 kW【PS】/rpm 41【56】/11,000
最大トルク N・m【kgf・m】/rpm 39【4.0】/9,500
車体サイズ mm 2,080×745×1,080
車両重量 kg 199
燃料タンク容量 L 18
使用燃料 無鉛レギュラー

 

現行CB400シリーズで問題があるとすれば、パーツまでもが国内生産による製造コストの高さでしょう。ABS無しの一番安い単色カラーモデルでも81万5,000円です。一番高い、Eパッケージ付きのパールサンビームホワイトのスーパーボルドール104万7,600円と、大型車並みの価格がします。

しかし、東南アジアで生産されたパーツよりも精度の高い国産モデルという信頼性、長年改良を続けたことによる熟成された完成度といい素晴らしいバイクだと思います。

大型2輪免許所持者もCB400SF/SBを購入することがあるほど走りやすいバイクです。海外モデルのCBR500Rを国内向けにしたCBR400Rが登場した今でも、魅力のある水冷4気筒マシンが、CB400SF/SBなのです。

※2019年1月追記

2018年に追加された新色アトモスフィアブルーメタリック

新年早々に、用事があってホンダドリームに寄ってみたら2018年に追加された新色が展示されていました。アトモスフィアブルーメタリックは、鮮やかなブルーに赤のストライプが映えます。

 

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