2023年夏アニメレビュー後編:ゾン100〜無職転生II

前回から引き続き、2023年の夏アニメレビュー後編です。ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』、『デキる猫は今日も憂鬱』、『悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。』、『無職転生II』、『ライザのアトリエ』の5作品をレビューします。

目次 この記事の内容

  • ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜
  • デキる猫は今日も憂鬱
  • 悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。
  • 無職転生II〜異世界行ったら本気だす〜
  • ライザのアトリエ~常闇の女王と秘密の隠れ家~
  • Go Handsとスタジオバインド

ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜

『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜』は、麻生羽呂(あそうはろ)原作、高田康太郎作画の漫画を元にしたアニメです。アニメーション制作は、最近できたばかりのBUG FILMSで、作画のレベルが高くて驚きました。しかも毎日放送の日5枠ということで、ガンダムの次はゾンビかよ!って叫びそうになりました(笑)。

内容に関しては、ゾンビがパンデミックのように広がった世界で、主人公のアキラが、ゾンビになるまでにしたいことをやっていくという話です。アキラは、ブラック企業で限界までこき使われていたため、むしろゾンビによって解放されたかのように、やりたいことを親友のケンチョと一緒にやっていきます。

そこに冷静だけど際どい格好のシズカや、日本贔屓のドイツ人ベアといった魅力的なヒロイン達が加わり、旅をしていくのですが、行く先々でゾンビの絡んだ事件が起きます。アキラ達は、その度に解決策を考え、やりたいことを実現するためにゾンビだらけの世界で明るく生きていくのです。

正直、今までのゾンビものと一線を画す発想に脱帽しました。ゾンビだらけの世界でも、死んだように働き続けるブラック企業の労働者よりはマシということが(大汗)。

監督は『古見さんは、コミュ症です。』の川越一生(かわごえかずき)、シリーズ構成は『ヴィンランド・サガ』の瀬古浩司(せこひろし)です。コロナ禍の影響で、残り3話の放送は決定していないので、星は4、佳作認定ですが、最終回視聴後は名作認定になりそうな素晴らしいアニメでした。

デキる猫は今日も憂鬱

『デキる猫は今日も憂鬱』は、山田ヒツジ原作の漫画作品で、Webコミックでチラホラと読んでいました。個人的にほのぼのコメディは好きなので、アニメ化すると聞いて喜んでいたら、制作がなんとGo Handsでした。

今期は『好きな子がめがねを忘れた』も放送するんじゃなかったっけ?と心配していたら、驚愕のクオリティでした。まず、好きめがでも書いた3DCGによる、背景と人物を立体的にぬるぬる動かす作画。これは主人公のOL幸来が、酔い潰れて猫の諭吉に運ばれるシーン(1話)でも見受けられました。

そして、会社のビルや電車の窓に反射する光彩の表現、こちらは新海誠監督作品以降のデジタル彩色技術の進化によるものですが、一部の作品からテレビアニメでも使われるようになりました。


ただ、好きめがと異なるポイントは、よりコミカル描写を強調しているのがデキ猫の方で、前者はもう少し繊細な表現に凝っているという印象を受けました。総監督は工藤進、監督は横峯克昌(よこみねかつまさ)、シリーズ構成は八薙玉造(やなぎたまぞう)というスタッフ陣も、実はこの2作品は同じなのです。

好きめが同様の問題として、1話の酔いつぶれた幸来を諭吉が解放するシーン以降に、これ以上の驚くようなギミックはなかったのですが、テレビアニメでここまで画角にこだわり、背景と人物を連動させて立体的に動かしたテレビアニメは見たことありません。よって星は4佳作認定です。

同時期にデキ猫と好きめがを放送したのは、このクオリティのものを出して、驚かせてやろうという意図があったのでは?と勘ぐってしまいます。それほどまでに、テレビアニメのクオリティの常識から外れていたのが、今期のGo Handsの2作品でした。

悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。

『悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。』は、天壱によるなろう小説が原作のテレビアニメです。アニメーション制作は、OLM Team Yoshiokaで、OLMではこのようにプロデューサー毎にチーム単位で表記されています。

乙女ゲームのラスボス悪逆王女プライドに転生した主人公が、善政を行うため、ゲームの世界の民のために尽くしていくという、長いタイトル通りの作品です。このラス為は、王女なので正確には違いますが、最近多い悪役令嬢ものというジャンルだと思いました。

ぶっちゃけアニメの作画は、一昔前のレベルのように思えますし、今期の化け物クラスを見慣れていると物足りなさは感じましたが、しっかりとした作りで飽きさせなかったです。

監督は新田典生(にったのりお)で、シリーズ構成は『恋は雨上がりのように』の赤尾でこで、星は3.5です。

無職転生II~異世界行ったら本気だす~

無職転生II~異世界行ったら本気だす~』は、理不尽な孫の手原作のなろう小説のテレビアニメです。1期は2021年に2クールに分けて放送され、転移事件後〜デッドエンド解散までが2クール目に描かれていました。

2期の1クールは、失意のルーデウスが立ち直り、魔法学園でシルフィと再会するまでの話になっています。アニメーション制作は、『お兄ちゃんはおしまい!』のスタジオバインドですが、スタッフの引き抜きが多く、監督とシリーズ構成が1期と異なっています。

監督は1期で副監督だった平野宏樹、シリーズ構成は”86″の大野敏哉(おおのとしや)です。0話の作画が安定していなかったので、少し不安はありました。しかし、1話から作画は安定し始め、本来のアナログのセル画のような質感と相まって今期トップクラスでした。

また作中の言語も3つ用意するなど、スタッフ陣のこだわりを感じました。そして、今期最高のOP曲LONGMANの“spiral”とモノクロが色彩を帯びていく映像のコラボは、本当に素晴らしかった。星は4.5で名作認定、1期とは異なり、スタッフの異動などありましたが、このクオリティーでアニメを作り続けて欲しいです。

ライザのアトリエ~常闇の女王と秘密の隠れ家~ 

『ライザのアトリエ~常闇の女王と秘密の隠れ家~は、コーエーテクモのゲームをテレビアニメ化したものです。『君は放課後インソムニア』のライデンフィルムが制作を担当し、かなり気合の入ったプロモーション展開していたり、注目されていたアニメでした。

ストーリー展開は、主人公のライザが錬金術師として、島を探索して素材を集めたり、仲間と探検したりする話で、とにかくシンプルでした。なぜかライザの太もも推しで、やたらと強調していましたが、特殊な性癖の人が多いのかな?と疑問がありました。筆者はそこまで太ももフェチではないので(笑)。

監督は楪エマで、シリーズ構成は高橋弥七郎です。作画もそこそこ良くて、テンポもいいので楽しめられました。星は3.5です。

Go Handsとスタジオバインド

今期アニメは、Go Handsの2作がデジタルらしい革新的な表現をして、無職転生のスタジオバインドがアナログの暖かみを重視した作画で魅せました。この2つのスタジオのアプローチの違いがとても興味深く、ここに呪術廻戦などの強豪が割って入る印象でした。

ただ、覇権と呼べるのは、残念ながら1作品もなくて、佳作〜名作あたりがゴロゴロしていた印象です。10月から始まる秋アニメでは、サンデーの最終兵器、『葬送のフリーレン』が始まります。来期もとても期待しています。

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