MAXON D&S 購入!:70年代の国産ディストーションの実力とは?

色々悩んだ結果、新しい歪みペダル、MAXON D&Sのリイシューを中古購入しました。ディストーションというより、ビッグマフ系のファズっぽい太いトーンのエフェクターです。

目次 この記事の内容

  • トーカイのストラトタイプにはファズ系が必要
  • MAXON D&Sの歴史
  • 価格は安いが中身は濃い凄い奴

トーカイのストラトタイプにはファズ系が必要

Tokai HST-GP

PRS CEのサブとして先日購入したTokai HST-GPは、ストラトタイプのギターです。ぶっちゃけ、ファズ系のエフェクターは現在家にないので、太いトーンを作るのは難しい状態でした。

昔所有していたBOSS FZ-3は既に売ってしまっていて、新しくファズかファズっぽい太いトーンの出るディストーションの購入を考えていました。予算は中古で5,000円くらい、PRS CEを購入したばかりなので、高いエフェクターは買えません。

色々調べてみると、60年代のゲルマニウム・ファズは予算を大幅にオーバーするのと、温度管理が大変なのでパスしました。次に、JIM DUNLOPのミニサイズのファズシリーズですが、中古でも6〜8,000円以上したので予算外でした。

昔友人が使っていたビッグマフを思い出し、調べていくとリトル・ビッグマフがヤフオクで中古で4,400円で売られていたので、これにしようと思っていたのですが、ビッグなのに筐体の小さいリトルというのが気になってしまい、結局入札しませんでした。

そこで、ビッグマフの回路を参考にしたと言われるMAXON D&Sを探してみることにしました。1970年代のビンテージは高いですが、近年のリイシューものは安価に売られているからです。

新品でも1万円以下、中古でも5〜6,000円台だったので、デジマートで探してみた結果、岐阜にあるギターショップに、中古で4,800円のものを発見しました。送料は500円で、合計5,300円なので、ギリギリ予算内に納まりそうのなので、MAXON D&Sを購入しました!

MAXON D&Sの歴史

https://youtu.be/3diaW7gqJbM

筆者(tkd69)によるこの記事の動画バージョンです。後半で実際に弾いています。

D&Sは1974年に販売開始されたマクソンのディストーションの第1号です。1969年にプロトタイプを製造し、ジミヘンが使用したことで有名なビッグマフの正式販売は1971年になるので、それから3年後にはD&Sが登場したということになります。

回路自体は、ビッグマフを参考にしたオペアンプを使わないディスクリート回路となっています。ノイズの大きかったビッグマフと比較すると低ノイズで小さい筐体が、初期型のD&Sの特徴でした。

同じ国産のエフェクターのディストーションとして有名な、BOSS DS-1よりも4年早く登場しています。ビッグマフ同様、どちらかというとファズに分類されることの多いD&Sですが、一応正式名称はディストーション&サスティナー(D&S)となっています。


1980年代に入ると、電子式のキャラメル型のスイッチに、コントロールつまみの部分を段差にして誤作動をなくしたTS808と同じ筐体の仕様に変更されます。この時代のものは、OD-801という名称がD&Sの横に付いていたようです。ちなみに分類上のディストーションであるD&SIIは、この時代OD-802という名称が付けられていたようです。

1970〜1980年代にかけて、ディストーションペダルの一角として活躍したD&SとD&SII。その後様々なペダルが開発されましたが、再評価とともに近年、初期型のサイズの筐体とデザインで復刻版が販売されました。その後も、D&Sは生産され続けているのです。

価格は安いが中身は濃い凄い奴

筆者が中古で購入したリイシューもののD&S

家に到着したD&Sを開封しつつ、動画を撮っておきました。最近始めたYouTubeでは、開封動画をあげることにしているのです(大汗)。今の包装は、ダンボールにビニールテープが多いので、カッターで切って開けました。

MXRサイズの筐体の深緑のエフェクターが出てきました。裏のスポンジの上には、マジックテープが付けられていただろう、両面テープが残っていました。さっそく剥がしていったら若干、スポンジが削れましたが、気にならないレベルです。

また、つまみ付近に何やらマジックで書かれた目安の目印がありました。おそらく、段差のないタイプの筐体のため、つまみが動くことを想定して、お気に入りのセッティングを前オーナーが忘れないようにするためのものでしょう。

ぶっちゃけ、説明書も箱もなく、これらの不都合があったため、格安の4,800円ということでした。ただ、これ以外は結構綺麗で新しいし、別に両面テープの跡もそこそこ綺麗に剥がせたので問題ありません。

MXR同様に、後ろの4つのビスを外してケースを開け、9V電池(マンガン)を入れてみました。前にBOSS BD-2をブースターとしてつないで、トーカイのストラトとVOX AC15C1でD&Sを試してみることにしました。

最初にディストーションつまみを上げ気味にして、トーンは2時方向にして、バランス(レベル)は1時方向というセッティングにしてみました。アンプは、ノーマルチャンネルでカットは9時、ゲインは12時です。

トーカイのストラトのトーンがかなり太くなり、抜けもそこそこあるいいトーンです。粒は粗めでどちらかというとディストーションというよりファズだと思いました。次に、ディストーションを下げて10時方向にして、軽めにしてみたのですが、ブルースドライバーを思い切り歪ませたような歪みでした(大汗)。

BD-2との大きさ比較 MXRの筐体を参考にしているのでD&Sはかなりコンパクト

ピッキングニュアンスはあまり出ないのは、サスティンが伸びるように設計されているからでしょうか?確かに、サスティンはかなり長くなっていました。粒は粗めですが、使える太さを持ったトーンです。コードを弾いても潰れることなく、ブースターを踏んでみても、ちゃんと歪みや音量が上がるので、使いやすいファズです。

昔使っていたファズでは、ブースターを前段につないでもあまりソロ時に音が持ち上がらなかったのですが、D&Sではちゃんと効果がありました。一応、ハムのPRS CEでも試してみたのですが、使えないことはないものの、セッティングを詰める必要があるので、後日また試してみます。

普通にシングルコイルで使うつもりでしたが、ハムでも使えそうなトーンです。ぶっちゃけ、安いけど中身は濃くて凄い奴です。

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  1. ピンバック: Tokai HST-GP:ゴールドスターは凄い奴! | K.T Dogear+

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