先日購入した、Tokai HST-GPは、かなり高級なギターでした。トーカイにシリアルナンバーを伝えて、年式や木材、パーツなどについて教えてもらいました。かつてゴールドスターと呼ばれたスモールヘッドの5〜60年代のストラトタイプのようです。
目次 この記事の内容
- トーカイのコピーモデルの評判
- 豪華な材のゴールドスター
- トーカイのストラトの特徴
- 明るめのトーンならゴールドスター
トーカイのコピーモデルの評判
筆者が購入したTokai HST-GP
1970年代後半に、エレキギターのコピーモデルを生産し始めた東海楽器は、Love Rockで有名なレスポールタイプの他にも、ストラトタイプも生産していました。1980年代中頃には、70年代のストラトを模したシルバースターと、5〜60年代の4点止めのスモールヘッドのゴールドスターを販売していました。
ジャパン・ビンテージと言われている80年代頃の国産のコピーモデルの中でも、トーカイのシルバースターやゴールドスターは、作りの良さと良材を使用していることから近年人気が上がってきています。
最近、イシバシ楽器心斎橋店にて購入したTokai HST-GPのヘッドには、GOLDSTAR SOUNDという刻印が入っていました。つまり、このストラトタイプはゴールドスターの後継モデルということになるのです。
筆者が投稿したこの記事の動画バージョンです。
YouTubeにあがっていた動画では、HST-GPにはフレッド・スチュアートPU、ブレンダーが搭載されているとのことでした。しかし、どうやらギタープラネットという楽器店の特注モデルのようなので、1本1本仕様が異なるようです。AST-GPというモデルが後継のようで、15〜18万円もするようです。
また、年式もはっきりしないので、シリアルナンバーから特定しようと、トーカイの広報にメールで問い合わせてみました。すると返信が入ってきて、細かいスペックなどが解りました。中古購入にもかかわらず、スペックを教えてくれたトーカイ楽器のスタッフに感謝です。
豪華な材のゴールドスター
Tokai HST-GPのヘッド部分 GOLDSTAR SOUNDというロゴが入っている
2012年に製造されたモデルで、ボディはアッシュ、ネックはメイプル、指板材は、なんと!マダガスカルローズウッドで、PUはオリジナルHST、塗装は予想どおりラッカーでした。
指板のローズウッドは、高級な感じがしていたので、ある意味予想していたのですが、高級なマダガスカルローズウッドでした。ブラジリアンローズウッド(ハカランダ)ほどではないにせよ充分に豪華な材を使っています。
また、シースルーブルーの極薄ラッカー塗装に柾目のメイプルネックで、高級感のあるギターです。中古とはいえ、新古品のようなコンディションで、いい買い物をしたと思っています。
純正のトーカイのソフトケースに、オリジナルのトレモロアームや、説明書なども付属したAランクの当たりギターでした。ぶっちゃけ、ギター店で試奏した時に、中古価格6万9,800円の価値のギターではないことに気づいていました。
あれだけ惚れ込んだ、フェンダー・アメリカン・テレキャスターを手放しても購入すべきという勘は当たっていたことになります。このギターが6万円で出された瞬間に、イシバシ楽器心斎橋に向かったのは、我ながら英断でした。
結局、フェンダー・アメリカン・テレキャスターを6万円で引き取ってもらって、そのまま等価交換しました。ぶっちゃけ、それ以上の価値のあるギターだと思っていたので、トーカイのゴールドスターが買えて嬉しいです。
トーカイのストラトの特徴
ブリッジはビンテージスタイルのプレスサドルに6点支持
今まで、アルダーボディ、メイプルネックとメイプル指板のフェンダー系ギターを使うことが多かったのですが、ローズ指板、アッシュボディのストラトタイプは初めてです。
このギターの場合、1960年代のローズ指板に、ブリッジは6点支持になっていて、プレスサドルはオールドストラトのスタイルを踏襲しています。フレットは22フレットとなっていて、指板のアールは緩やかなタイプで、ネックは若干太めです。ペグはポストに差し込むタイプの昔ながらのクルーソンタイプです。
音抜けが抜群のトーカイは、かなりメインアンプのVOX AC15C1と相性がいいです。太くてゴリゴリ歪むタイプのハムとは異なり、アンプ直だとクリーンからクランチくらいしか歪みませんが、このくらいの歪みだとストラトらしい明るめでトレブリーなトーンで、音が抜けてくるような感じがします。
カッティングや、アルペジオなどにも使いやすいトーンで、一番筆者がよく使うミドルPUのバランスが秀逸でした。1ボリューム、2トーンのコントロール部分は、リアPUだけトーンのつまみの効果のない典型的なオールドストラトスタイルです。当然ながらブレンダーは搭載されていません(笑)。
ジャキジャキ感がたまらなく、反応速度も高く、筆者のプレイにもついてきます。ハムを搭載したギターのような太いトーンが出したい場合はファズのようなエフェクターが必要です。最近購入したMAXON D&Sとの組み合わせで、6〜70年代のギタリストのようなトーンが出ます。
明るめのトーンならゴールドスター
楽器店では、トレモロユニットをボディベタ付きにしてダウン方向のみの調整をしてもらっていたのですが、このセッティングだとトレモロアームがボディに接触してプラプラしていました。3mm程度フローティングさせて、トレモロアームをねじこんでみたら、トーンノブ付近で丁度止まるようになりました。
このセッティングの方が向いていそうなので、そのままフローティングさせることにしました。弦が切れたら、チューニングも狂うので今までのストラトは全てダウン方向のみのトレモロユニット調整だったのですが、今回はこれで様子みます。
また、009〜042のゲージで調整しているので、しばらくはこのゲージの弦を使ってみることにしました。というのも、フェンダー系でも010〜046のゲージを張っていたのですが、テレキャスの時に若干きつく感じていたからです。フェンダーのレギュラースケールには、009〜042張る人が多いです。
トーカイのHST-GPは、今まで購入したストラトの中でもダントツに音抜けのいいトーンがありました。ぶっちゃけ、80年代のジャパンビンテージは、ヤマハ SG1000しか所有したことがなかったのですが、最近のトーカイもやるじゃん!と思いました。
最近弾いたフェンダー・ジャパンなど、国産モデル侮りがたしという印象を受けました。PRS CE共々、レコーディングやライブに活躍してくれそうで今から楽しみです。
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