今回は、ギターとカラーリングのイメージについて書きたいと思います。最近趣味で模型製作を再開していて、ギブソン、フェンダーの代表的なエレキギターに使われているカラーリングのイメージについて考えることがあったので、その例をまとめてみたいと思います。
目次 この記事の内容
- テレキャスターのイメージカラーについて
- ストラトキャスターの場合
- レスポールはバースト!
- イメージを作るのは使い手も大きい
テレキャスターのイメージカラーについて
筆者が投稿したこの記事の動画バージョンです。
一般的にFender Telecaster、となるとカラーリングのイメージはバタースコッチか、ナチュラルが多いと思います。1950年の最初のモデル、エスクワイヤ(1ピックアップ仕様)はパイン材のボディからか、ブラックで塗装されていたみたいなのですが、1950年の終盤にはアッシュ材となりブロンドフィニッシュになったようです。
つまり、最初期においてブロンドフィニッシュは一般的で、こちらが経年変化してバタースコッチっぽくなっていったというのがその歴史なのです。そして、ロイ・ブキャナンやブルース・スプリングスティーンなどが使用したのが、このカラーです。
つまり、かなり有名なギタリストがこぞって使っていたのが、1951年中頃にテレキャスターとなったバタースコッチ色ということですね。ナチュラルカラーは、1970年代にカスタムカラーとして登場しました。
他にもアンディ・サマーズのサンバーストやら、マディ・ウォーターズの赤なんかもあります。個人的にはテレキャス、となると真っ先に思い浮かぶのは、バタースコッチおよびナチュラル、という感じです。
ストラトキャスターの場合
こちらもストラトキャスター・プロフェッショナルIIの限定2TSカラー
Stratocasterの場合は、本当に使っているギタリストが多く、誰がどうなのでこの色だ!と言い切れない部分があります。しかし、1954年から販売開始されたものについては、2トーンサンバーストというカラーが基本でした。
以前にも紹介したエリック・クラプトンがデレク・アンド・ドミノスで使ったブラウニーや、エリック・ジョンソンのストラトなどのカラーです。個人的にも最初に買ったストラトの色はこの2トーンバーストで、後年の3トーンよりも馴染みがあります。
ただ1956年以降のアルダー材については、一度脱色してから2TSに塗ったと聞いています。こちらはブリーチバーストと呼ばれています。ラッカー塗装なので塗膜が薄く、木の色がモロに出るサンバーストならではの話です。また、アッシュは併売されていて、そちらはブロンドフィニッシュが多いようです。
そのクラプトンと言えば、黒のブラッキーなのですがこちらは当時、珍しいカスタムカラーだったと聞いたことがあります。当時のフェンダーは、オーダーでカラーリングを変更することもあり、色々なものがあったようです。
個人的には、ジミヘンの白、デヴィッド・ギルモアの赤のイメージもありますが、皆さんどうでしょうか?ストラトの場合は、それぞれあると思います。
レスポールはバースト!
筆者が一時期所有していたギブソン・レスポール・クラシック チェリー・サンバースト
基本的にGibson Les Paulはスタンダードに代表されるバーストカラーがイメージに残っています。ジミー・ペイジやマイク・ブルームフィールド、デュアン・オールマンらの使用により広まったものだと思います。
そもそもレスポールが1952年に販売開始されていたときはゴールドトップでした。1954年のカスタム登場後、エボニー(黒)がそのカラーとして登場しましたが、当時はレスポールと言えば金色だったのです。
1957年に最初のハムPUであるPAFが搭載されてもまだカラーの変更はありませんでした。チェリー・サンバーストなどのバーストカラーは1958年から1960年までの短い期間のカラーなのです。
また、この時代のサンバーストは、黄色を下地にして重ねていき、最後に赤でリム部分を塗装したようです。つまりレモンバーストになったり、ブラウンバーストになったりするのは、赤い塗料が褪色しやすいから、ということになります。
1960年頃にはギブソンもこの欠点に気づきました。そこで塗料を変えたので、60年製は比較的チェリーの赤味が残っているようです。
イメージを作るのは使い手も大きい
ジミー・ペイジによってレスポールのイメージはバーストになった。
いかがだったでしょうか。ストラトには固まったイメージは無いので苦労しましたが、あえて上げるなら、ということで2トーンサンバーストにしました。今回はエレキギターの代表的な3本のイメージカラーについて話ましたが、レスポールのようにバーストが代表カラーになるのは使い手の問題だと思います。
現代では、58〜60年製のバーストカラーは家が建つほどの価格に高騰しています。なかなか本物は見かける機会がありませんが、現行モデルでこのイメージのカラーのテレキャスターやストラト、レスポールはありますので、その由来を知っておくのもいいでしょう。
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