1ヵ月点検が終了し、無事1,000km以上走行したヤマハ YZF-R3のファースト・インプレッションをやっていきます。320ccのSSという、今まで乗っていたバイクと違ったカテゴリーのR3の評価は?
目次 この記事の内容
- スムーズに終わった1ヵ月点検とヤマルーブ
- 320ccのパラツインエンジン
- コーナリング性能とポジション
- 燃費と積載性
- 短所について
- エクステリアとコスパについて
- ファースト・インプレッションのまとめ
スムーズに終わった1ヵ月点検とヤマルーブ
筆者が投稿した1ヵ月点検の動画です。
YSP大阪東でYZF-R3を初回点検したのは、1ヵ月と少しを経過した8月の頭でした。店に到着すると丁度1,000km経過したので、オイルトリップが点滅していました。R3には、オイルトリップがあり、交換時期になると点滅するようになっています。
ヤマハから初回点検の無料券が送られてきていて、かかる費用はパーツ交換や消耗品の交換だけです。今回は、オイルフィルターの交換があるので、フィルター代とオイルのみで交換費用は取らないとのことでしたので、店員さんに勧められた100%化学合成油のYAMALUBE Premiumを入れてみることにしてみました。
フィルター交換時に2Lのオイル交換なので、部分合成油のヤマルーブ・スポーツとの差額は1,000円ちょっとなので、フィルター代含めて7,000円でした。カウルの有無は工賃かかっていないので、関係なくて良かったです。
新型のMT-07やMT-09、トレーサーなどを眺めている間に、初回点検が終わっていました。とてもスムーズにバイクを受け取ることができました。ヤマルーブ・プレミアムは、ホンダでいうところのG3に相当するオイルなので効果の方は、かなり期待できます。
320ccのパラツインエンジン
この記事の動画バージョンです。
YZF-R3のインプレッションをするなら、避けて通れないのが、320ccのパラツインエンジンについてです。そもそも、250ccのYZF-R25と比較されることの多いR3なので、体感したことを正直に書いていきます。
ぶっちゃけ、最大出力の42PS/10,750rpmよりも、最大トルクの3.0kgf・m/9,000rpmの方がキモです。というのも日本の公道では、R25の35PS/1,2000rpmでも十分な速度が出るからです。
R25は2.3kgf・m/10,000rpmということなので、R3よりも少ないトルクをより高回転で出すタイプのエンジンです。R3と比較すると高回転ユニットということもあり、一般道路や高速でも回さないと加速しません。
個人的に大型含めて色々なバイクに乗っているので解るのですが、250ccクラスは回す楽しみはあるのですが、公道走行時にトルクが弱く感じることがあります。249ccからたったの71cc増えただけの排気量ですが、小排気量だからこそ感じるトルクの厚さがあります。
ボアを拡大したエンジンですが、ギア比の関係でR25の1,000回転低い9,000回転で最大トルクを出します。つまり、振動の少ない6〜7,000回転付近でも十分なトルクが出ていることになります。
この恩恵は絶大で、市街地でのストップ・アンド・ゴーの多いところでの走りやすさになっています。また、高速道路でも加速に余裕があります。100kmを6速で6,000回転以上で出るので、ちょっとした振動の出る8,000回転を使わずに巡航できます。つまり、高速を多用するライダーにも、R3はおすすめできるということです。
ぶっちゃけ日本の公道には、400ccクラスが最適と言われていますが、320ccこそ上まである程度回せて楽しい排気量のような気がします。今回、400ccクラスの中でも排気量の小さい320ccのR3にして正解だったと思います。
コーナリング性能とポジション
R3の車体サイズは、250ccクラスと同様の全長2,090mm、全幅730mm、全高1,140mmでホイールベースは1,380mmです。コンパクトな車体と軽量な車重170kgに、320ccのパワーのあるエンジンを搭載しているので、動力性能は高いです。
秀逸なのがコーナリング性能です。今まで乗ってきたバイクの中でも1.2を争うほどです。37mm径の倒立フロントフォークに、リアのモノサスは軽いR3には十分以上の足回りです。標準装備のダンロップのSPORTMAX GPR300はツーリングラジアルですが、色々な使い方をするR3に適合していて、グリップや剛性感もありすぎるくらいです。
ぶっちゃけ、セパハンのバイクは初めてなので最初は腕が疲れましたが、適度な前傾と高すぎないステップ位置のおかげで、最近は慣れました。腰痛持ちの人にはオススメしませんが、慣れれば大丈夫なポジションのバイクです。
取り回し関係についても、シート高が780mmと低いので、160cm後半の身長なら足は両足ついて、170cmもあればベタ足です。車体が軽いせいか、跨った状態でのバックも楽にできます。
燃費と積載性
燃費については、パラツインということでかなり期待していました。レギュラーということもあり、実燃費でリッター25〜29kmの燃費はガソリンの価格が高騰している昨今では、とてもありがたいです。WMTCモード燃費で、27.6km/Lは、満タン方で計測した燃費に近く、14Lタンクだと単純計算で386.4km走ることになります。
ライバルのホンダ CBR400Rは、同じくらいの燃費で17Lタンクなので航続距離は負けますが、R3の方が車重は軽いです。普通のバイクと比較すると、航続距離は長い方なので、安心してツーリングできます。
積載性については、シングルシートっぽい後部座席が高くなっているタイプなので、あまり良くありません。また、シート下のスペースもETCと書類と車載工具でいっぱいいっぱいです。ツーリングを意識したネイキッドやアドベンチャーなどのモデルの方が、積載性は高いでしょう。
ただ、モトフィズのキャピングシートバッグMFK-101を後部座席に載せることができます。ナンバープレートフックを増設し、4ヵ所で固定するとロングツーリングでも安定していました。
タンクが樹脂製なので、モトフィズのマグレス5500という吸盤式のタンクバッグを使っています。これらの工夫により、積載性は高くないもののロングツーリングできるようになりました。
短所について
まだオイルをヤマルーブ・プレミアムに入れ替える前ですが、夏場は水温計が上がり、カウルの横から熱風を感じました。大排気量のSSと違い、熱すぎて乗れないという程ではありませんが、ネイキッドなどでは感じられないものでした。
積載性もあまりなく、後部座席にはタンデム用のグラブバーがありません。セパハンのため、マルチバーを取り付けないとスマホホルダーなどが装着できません。また、ヘルメットホルダーは標準装備して欲しかったです。
ポジションの自由度は、ネイキッドのようなシートが繋がっているバイクと比較するとありません。お尻のポジションを前後させる形状ではないので、あくまでもネイキッドやツアラーと比較しての話になります。
エクステリアとコスパについて
前のCRF250Lが、かなり派手なカラーだったので、その反動でR3はシックなカラーにしてみました。ぶっちゃけ、カウルの形はとてもカッコよく、マットダークグレーメタリック8のシックさもあってかなり渋いです!ツーリング先で、バシバシ自分のバイクを撮影する変な奴になっています(大汗)。
ヤマハのバイクのデザインは、とても素晴らしいです。また、カウルは高速道路でも威力を発揮してくれています。今までだったら長時間高速道路を走行すると、風圧で疲れていたのですが、かなり楽になりました。ロングツーリングに向いた、フルカウルのツアラーに乗りたがるライダーの気持ちが解るようになりました。
この動力性能で、定価68万7,500円(税込)なのは、かなり安いです!CBR400Rの80万円というのは、タイ生産のパーツを国内で組み立てているので、一概に高いとは言えませんが、インドネシア生産(最近はヤマハのギターも)とはいえ、かなりコスパは高いと思います。
ファースト・インプレッションのまとめ
ぶっちゃけ、形が好みで走りも良くて、燃費のいい3拍子揃ったバイクです。ショートツーリングが多く、たまにロングツーリングする僕にピッタリなオートバイだと思います。
オイル交換してから水温が上がらなくなってきたので、100%化学合成油がR3には合っているのかもしれません。これから色々走ってみて、解ることも出てくると思うのですが、1,000km走った感想としてはこういう感じです。R3はとても楽しく、1ヵ月で1,000km走りました。
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