ネコの交通事故は習性から?近所の野良猫の事故と対策

先日、近所の野良猫が車に轢かれて亡くなっていました。野良猫や放し飼いの猫にとって、車との事故件数は多く、死亡原因の上位に位置しています。今回は、猫の交通事故を減少させる方法について考えてみました。

目次 この記事の内容

  • 地域の野良猫との交流
  • サバトラ猫の事故
  • 猫は急に止まれない?習性による事故とは
  • 猫の交通事故を防ぐ根本的な対策

地域の野良猫との交流

そもそも筆者が、これだけのことにこだわるのは理由があります。新型コロナの影響とレコーディングでほぼ缶詰状態だった筆者にとっての安らぎは、昼間の散歩やランニング中に会うネコとの交流でした。

筆者の住む田舎には、野良猫が多く、可愛がっている人が多いのです。僕は餌を与えたりはしていませんが、ひなたぼっこしているネコの愛らしい姿に毎日癒されていました。

最近では、茶トラやキジトラ、黒猫や白猫に三毛猫という感じに毛皮の種類による区別もできるようになり、どの種類のネコが何匹居るのか分かるようにもなってきました。

散歩道のルートに、必ず歩いているネコだったり、居眠りしているネコがいたのです。観察していて分かったことは、縄張りを巡回していることや、餌を与えてくれる人の家に集まっていることでした。

サバトラ猫の事故

近所にサバトラ(黒と銀の縞模様の猫)が一匹いて、マンション近辺に居ついている野良猫でした。マンション前にたむろしている猫のことはよく覚えていて、クロネコと仲のいい猫でした。

ある日の午前中、買い物から帰ってきた母がものすごく動揺していました。聞けばネコが路上で倒れているということでした。僕は、その言葉を聞いた瞬間に、全てを理解しました。というのも、家の前で車に轢かれたネコはこれが初めてではなかったからです。

数年前にも、車に轢かれて溝の中で息絶えているネコがいたのです。急いで駆けつけた僕は、道の端の方で動かなくなっているサバトラネコの姿を見つけました。冷たい雨に打たれて、道に横たわっているネコには大きな外傷はありませんでした。車に跳ね飛ばされてそのまま亡くなったように見えました。

あまりのことに僕も動揺していましたが、すぐに傘をかけてやりました。猫は、雨に濡れるのを嫌う習性があるからです。すると、隣の家で下水の汲み取りをしていたおじさんが話かけてきました。

どうやら、保健所には連絡してくれていてすぐに来てくれるようです。近所の人と協力してビニール袋をかけてあげてから、段ボールに入れました。猫は眠るような表情で、苦しまずに済んだような気がしてちょっとだけ救われました。また、外傷もなく綺麗なままのサバトラの姿に、まだ死んでいないのではないかと思いました。


しかし、サバトラは抱きかかえられてもピクリとも動きません。僕は、思わず「痛かったろうな、辛かったろうな・・・。」と呟きました。軒下にネコの入った段ボールを置いてから、保健所の車を待ちました。

十数分後に駆けつけた保健所の人が猫の入った段ボールを、車の荷台に載せました。保健所の人に聞くと、ちゃんと明治の森霊園に埋葬してくれるようです。そのことだけでも、幾分かは慰められたような気がします。

猫は急に止まれない?習性による事故とは

家の前の道路は、田舎の一車線くらいの狭い道ですが、見通しがいいので飛ばす車が少なくありません。一応、制限速度は30km/hとなっているのですが、50km/h以上で走る車もあります。

ただ、こういった住宅地の道路で、30km/hに制限している理由があります。子供やお年寄りなども通る道路なので、歩行者がいる前提で通行する必要があるのです。法令では、道路に飛び出してきた犬やネコを轢いても罪には問われません。

しかし、こういった道路で法定速度を大幅にオーバーするということは、常に命を奪いかねない危険な行為であるということを自覚するべきです。狭い道路で、なぜ制限速度が低めに設定されてあるのかその意味をちゃんと考えて運転するべきなのです。

以前、錦織公園からの帰り道で、急に飛び出してきたネコがいましたが、父の運転する車はスピードを出していなかったのでブレーキで止まれました。つまり、法定速度を守っていれば、回避できる場合があるのです。しかし、国道や高速道路などの速度の高い道路では、回避はほぼ不可能でしょう。

また、ネコは習性により、単独で狩りを好む動物です。虫やネズミ、鳥を追いかけている時は、道に飛び出してくることが多いです。近所のネコも、駅周辺の車道に飛び出す場合があり、いつもハラハラしながら見ていました。

ネコが車に轢かれやすい原因は以下の3つです。

  1. 狩猟本能で獲物を追いかける
  2. 交通量の多い薄明薄暮に行動する
  3. 音に敏感なためクラクションやライトに驚いて立ち往生する

環境省が発表した2018年度の「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」によると猫の負傷数は1万1,184頭で、犬の860頭を大きく上回っていました。

また、狩猟本能で獲物を追いかけている時や、音に反応して道路を横切っている時などは、あまり車に注意していません。つまり、猫は習性から車に轢かれやすいということがデータの上でもはっきりしているのです。

猫の交通事故を防ぐ根本的な対策とは?

イエローハットが全国交通にゃん全運動として作ったネコ向きの動画です。ぜひネコと一緒に視聴してください。

家の前の道路に関しては、自治体から市の方に頼んで車の速度を落としてもらえるような標識もしくは看板の設置などが有効だと思います。次に、根本的な解決策としては、地道に地域の野良猫を保護し、室内飼いしてもらうことが一番効果があると思います。

看板の設置に関しては、あまりハードルは高くないですが、ネコのために動いてくれるかどうかがポイントになると思います。また、ドライバーの個々人の良識ある行為を期待したいところですが、交通量の少ないところで飛ばす車が絶えないことから、効果については疑問です。

もう一つのポイントは、放し飼いや野良猫を減らす取り組みです。猫は、2ヵ月の妊娠期間後、子猫が離乳する2ヵ月後には次の妊娠が可能になる動物です。また一度に4〜8頭産むので、平均5匹出産します。

また、子猫が成長して出産が可能になるのも6ヵ月後で、際限なく増えていきます。近所の野良猫も気づけば、ここ数年でかなり増えてきています。つまり、避妊と去勢すべき時期が来ているということになるのです。

野良猫の平均寿命は3〜4歳、完全室内飼いの猫は15歳です。多くの野良猫の子猫は、成長する前に死亡するので、一概に際限なく増えるとは言いませんが、餌をあげて繁殖することで幼いうちに失われる命が増えるということになります。

本来、イエネコはヤマネコと異なり、人間のパートナーの外来種として連れて来られた存在です。つまり、人間との共生が前提の生き物です。やはり、理想としては繁殖を管理して一匹でも多く室内で飼ってもらえるような取り組みをしていくべきでしょう。

2020年 8月追記

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  1. ピンバック: tkd69 NEW ALBUM 【STRANGE CAT】販売開始! | K.T Dogear+

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