今でも伝説となっているのが、ドラゴンスレイヤーの2作目であり、日本ファルコムの金字塔『ザナドゥ』です。1985年に、シャープX1や、NEC PC8801などの8ビット機用のPCゲーム機であり、史上空前の40万本(今でも破られていない記録)を売り上げた、大ヒットアクションRPGです。
■激辛アクションRPGはPCゲーム売り上げNo.1!
出典 http://www.4gamer.net/games/ 初代ザナドゥ
当時はパソコンが高価で友達の家でプレイを見ていただけです。その時の友人の話や、PC雑誌によるとかなり難しいゲームだとされていました。
1980年代のロールプレイングゲームは、T&Eソフトのハイドライドシリーズのような初心者向けから、ウィザードリィシリーズのような上級者向けまで、今のゲーマーが泣きそうなほど難解なゲームが多く、不条理なほどクリアが難しかったのです。
そういった難解なPCロープレをやり込んでいた友人すら、「ザナドゥ難しいわ~」って嘆いていたので、どんなけやねんって思っていました。
■PSVITA版 東京ザナドゥについて
東京ザナドゥのオープニング画面 なんだかおしゃれ
『東京ザナドゥ』は、日本ファルコムが2015年に販売したPS VITA用のアクションRPGゲームです。PC版ザナドゥと違って、現代の架空の都市社宮市(ファルコム本社のある立川市がモデル)を舞台にしています。
基本的に、社宮市の施設で準備したり、ストーリーを進行させる探索パートと、異界というステージで行うダンジョンパートの2つを行き来します。
探索パートは、各キャラクターとの会話や小イベントをこなし、異界へと通じるゲートを出現させます。また、店や学校などの施設で装備を整えたり、回復アイテム用の資材を調達したりします。
一方で異界では、ファルコムらしい3Dダンジョン内でのアクションRPGとなっていて、メイン、サブ、サポートの3人のキャラクターを切り替えて攻略していきます。
■東京ザナドゥの難易度は低い?
主人公 時坂 洸と異界のダンジョン
中古で安かったので、去年の12月頃からプレイして、最近全クリアしました。トゥルーエンドまでクリアし、最強クラスの武器や装備は、ほぼ揃えました。
ザナドゥのブランド名にビビッて難易度ノーマルでプレイしたので、回復アイテム使ってゴリ押しするだけで大抵のダンジョンはクリア出来ました。難易度は、昔ほど難しくないので、ハードでプレイした方が楽しめたと思います。
ストーリーは、王道ものの学園RPGという感じで、アトラスのペルソナシリーズに近いノリだと思います。実際、探索パートではペルソナのような要素が多かったです。特にストーリーや、各話の間に挿入されるアニメーションが、ペルソナシリーズっぽさを感じさせます。
しかし、ダンジョンパートでのアクションRPGという点では、ファルコムらしい仕掛けがあり、それなりに楽しめます。最終的には、回復アイテムの数でなんとかなるので、アクションが苦手なら異界を何度もやり直してアイテム購入資金や強力な武器を手に入れて再チェレンジすれば誰でもクリア可能です。
ソウル・デヴァイスという武器に装備されているコアを変更することで、敵の弱点を突くことが出来ます。主人公の時坂洸だけが、総ての属性のコアに切り替えられるので、主人公中心に鍛えていけば問題なくクリアできます。
そういえば、主人公のアルバイト斡旋先の骨董屋の女主人は間違いなく『櫻子さんの足元には死体が埋まっている』の櫻子さんがモデルでしょう(笑)。
ヒロインは、複数いるのですが、ペルソナシリーズのように本命を選べません。イベントを見た回数で、メッセージカードを渡してくれるだけです。そこは、ストーリー性の違いだと思うのでマイナスにはなりませんが。
■東京ザナドゥの惜しいところ
日常パートの時坂洸とアンティークショップの店主
ペルソナシリーズを意識して、スタイリッシュな作風にしようとしています。しかし、洋楽のようなテイストで、おしゃれだったペルソナ4や5と比較して、スピカとかいうアイドルグループを前面に押し出した段階で、これじゃない感が個人的にありました。
他にも、仲間とのエピソードのコンプリートは、複数回クリアしなければ無理なようになっていることとか、ダンジョンのボス戦もゴリ押しでなんとかなってしまうところが消化不良でした。
しかし、PS Vitaの性能を使い切ったようなグラフィックや、アニメーション、洗練されたアクションRPGのシステムと、テンポのいい展開など、名作ではないが佳作RPGです。食材を使って、調理して回復アイテムを作るなど、本作にしかない要素も楽しめました。
イースシリーズなど、日本ファルコムファンならハマるゲームですので、今なら追加要素のあるPS4版東京ザナドゥeX+をおすすめします。
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