ギブソン系ギターの使っていて気持ちいいところ

フェンダー系ギターを現在メインで使っていますが、元々はギブソン派で長いことメインはヘリテイジでした。筆者が思うギブソン系ギターの使っていて、気持ちいいことを今回は紹介したいと思います。

目次 この記事の内容

  • 16年間メインで使用したHeritage
  • Gibsonのいいところ
  • ギブソンの長所は短所の裏返し?結局は好みで変わる

16年間メインで使用したHeritage

筆者が16年間愛用していたHeritage H-157

そもそもHeritage H-157というギターは、高級ギターに位置付けられます。アメリカではビンテージギターコーナーに置かれることの多いメーカーでした。それもそのはずで、元々1980年代にナッシュビルに移転するまでは、ヘリテイジのあったカラマズーこそがギブソンの拠点だったからなのです。

つまり、カラマズーにあった工場をクラフツマンが移転の際に買取り、そこで始めたメーカーなのでビンテージのギブソンの色がより濃いメーカーだと言えます。使っていて思ったのは、ギブソンよりも明るめで抜けのいいトーンであることでした。

筆者が投稿したこの記事の動画バージョンです。

バンドやソロ、ヘルプやスタジオなど様々な用途で16年間活躍し、ネックの木部が見えるまでエイジドが進行した結果、このまま使い続けるためにリペアすると、かなりの金額を出さなければならないことが分かり、買い換えることにしました。

ただ、リセールバリューははっきり言ってギブソンの方が高かったです。しかし、使い潰すまで気に入っていたギターでした。

Gibsonのいいところ

購入したものの異音が発生したため買い替えたGibson Les Paul Classic

ぶっちゃけ、本家ギブソンとはあまり相性が良くなくて、入手しても手放すことが多いです。90年代以降のギブソンは作りが荒く、当たり外れが大きい印象があります。しかしながら、当たりのギブソンのトーンは素晴らしく、友人の当たり個体は本当にいいものがありました。

ギブソンのいいところは、木材の鳴りがすることにつきます。フェンダーはどちらかというとハワイアンギターが最初にあり金属的なトーンがします。フェンダーのシングルコイルと材の性質から、高域が伸びて歯切れのいいトーンが特徴です。

対照的にギブソンは、マホガニー材のネックとボディ(レスポールの場合バック材)、PUの構造によって中低域のある暖かみのあるトーンが特徴になります。どちらがいいというよりも、どちらを好むかによりますが、ギブソン系ギターを好むギタリストにとっては何よりも重視するポイントになります。

一時期使っていたGibson SG Special

次に構造的にセットネックであることです。フェンダー系ギターは、ボルトオン方式という、ギターとネックをネジで接合しています。このため、ネックを容易に交換したり、ネック周りのメンテナンスがしやすいという利点があります。

対して、ギブソンのギターはセットネックが特徴です。セットネックとは、古くからギターに用いられてきた製法で、ネックとボディを接着剤(50年代当時はニカワを使用)によって固定します。

セットネックのいいところは、ボディとネックの接合面が完全に固定されることで、これによりサスティーンが長いとされています。事実レスポールでは、ロングトーンがしやすく感じます。


またセットネックはボディに対してネックに角度が付けやすく、弦に対してナチュラルにテンションがかけやすいです。このため、フェンダー系のギターのようにストリング・リテイナーのような器具を用いてテンション感をかける必要がありません。

最後になりますが、何よりも良かった点はミディアムスケールであることです。スケールとは簡単にいうとナットからブリッジの距離のことになります。ギブソン系は、この長さが628.65mmで、フェンダー系のレギュラースケールの647.7mmよりも短くなっています。

手の小さい人にとって、ミディアムスケールの恩恵はかなりあります。とはいえ、50年代のビンテージはネックが太いので、60年代以降のモデルが前提になりますが、手の小さい人にとって、ギブソンは弾きやすいギターと言えます。

ギブソンの長所は短所の裏返し?結局は好みで変わる

一番相性の良かったGibson Les Paul Jr

ただ、これらの長所は短所でもあります。ギターを製造する場合は、ボルトオンの方がより容易に製造できるだろうし、その後の整備も楽になります。またギブソン系が暖かみがありロングトーンということは、歯切れが悪く高域が伸びにくいとも言えます。ミディアムよりもフェンダーのレギュラースケールの方を好む人も多いです。

またセットネックのマホガニー材は、強度的にはメイプルよりもネックが折れやすく、ギブソン系ギターでネックの補修後が多いのは事実です。構造的にアームを取り付けて激しく使うとチューニングも安定しません。

それでもギブソンを好む人が多いのは、木の暖かみを感じるような、アコースティックギターを触っているような感覚があるからではないでしょうか。フェンダーも好きなところが多く、ギブソンも多いので結局のところ優劣ではなく好みで選ぶべきだと思いました。

Gibson Les Paul Junior Ebony エレキギター
ギブソン(GIBSON)

 

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