Gibson Les Paul ModelとHeritage H-157について

前回、マイク・ブルームフィールドの記事を書き、今回は関連企画としてギブソン・レスポールについて紹介したいと思います。僕自身もレスポールモデルを愛用していまして、今回はHeritage H-157というメインギターについても解説していきます。


理想のトーンを求めて

僕の理想は、デュアン・オールマンやカルロス・サンタナのトーンだったので必然的にレスポールを手に入れることとなりました。最初に買った青いギブソン レスポール・スタジオモデルは、あまりいい音がしなかったので、ネックの交換されている1990年代のフェンダー・アメリカンスタンダード・テレキャスターを中古で追加購入しました。

当時の筆者は、新しいギターを購入するつもりはまったくなく、しばらくテレキャスメインで頑張るつもりでした。しかし、天王寺ロックイン(現在は閉店)にてヘリテイジと出会い、前述の2本を売って購入しました。もうかれこれ十数年前のことです。

世界3大エレキギターのレスポールとは?

Gibson Les Paul Modelは、1952年にギブソン初のソリッドギター(ボディに空洞がないギター)として登場しました。アメリカのギタリスト、レス・ポールのシグネイチャーモデルとして開発、販売されました。

1950年代は、フェンダー、ギブソンといったメーカーがエレキのソリッドギターを開発、量産した時期です。必然的に、この時代に作られたエレキギターが、今のエレキの元祖であり、スタンダードモデルとなっているのです。

世界3大ソリッドギターといえば、フェンダー・テレキャスター、ストラトキャスター、そしてギブソン・レスポールの3本です。

フェンダーは1ピックアップモデルのエスクワイヤを1950年から販売、量産していました。2ピックアップのブロードキャスターから1951年に名前を変えたのがテレキャスターです

量産ソリッドギターとしてヒットしたテレキャスターに対抗すべく、ギブソン社が開発したのがレスポールモデルです。初期のレスポールは、ゴールドトップでシングルコイルのP-90ピックアップを搭載していました。

レスポールは、トップがメイプル材、バックがマホガニーの合板構造となっています。アッシュもしくはアルダーのフェンダーとは、キャラクターの異なるトーンを持っています。

表面のアーチドトップ(曲面仕上げ)や、ネックやボディへのバインティング加工(樹脂性パーツで囲う)など、職人的な美しい仕上がりのギターでした。

レスポールは、現在の形になるまでに大規模な改造が2つありました。1954年製モデル以降のチューンOマチックブリッジへの改修は、オクターブ調節での正確さとテンションの強弱をもたらしました。

そして、1957年~1960年までに製造されるモデルに、P.A.F.(特許のこと)と呼ばれるP-490ハムバッキングピックアップが搭載されるのです。セス・ラヴァーの設計したP.A.F.は、シングルコイルを2つ並べ、逆着磁にすることでノイズを相殺するという画期的なものでした。

この改修により、レスポール・スタンダードは現在の形となったのです。完成度の高いこの時期のモデル(1958年からのサンバーストモデル)は1,500本くらいしか生産されていないこともあって、ビンテージ市場で高値で取引される名器となっています。


しかし、当時はレスポールの特徴を生かしきるギタリストにめぐりあえず、オールマホガニーボディ、ダブルカッタウェイのSGモデルが販売され、レスポールは1960年に販売中止となります。

ところが、1960年代にエリック・クラプトンがマーシャルアンプと、レスポールの組み合わせでウーマン・トーンを披露し、再評価されます。マイク・ブルームフィールドや、デュアン・オールマンといったギタリストも愛用したこともあり、レスポールは脚光を浴びることとなったのです。

ギブソンもちゃっかりしていて1968年からレスポールを再販売しています。余計な機能(フェイザー内臓など)を拡大したレコーディング(好きな人ごめんなさい)などのあまり売れない派生型を作ったりしていました。このあたりは常に斬新なことに挑戦するギブソンというメーカーの性(さが)なのかもしれません。

前回紹介した、マイク・ブルームフィールドの1959年製のレスポールは、その中でも当たり年といわれたモデルです。数百本と少数しか生産していないので、ビンテージ市場でも2~3,000万円という信じられない価格が付いています。日本のミュージシャンでは奥田民生が愛用しています。

Heritageというギターメーカー

出典 http://www.ariaguitars.com/

1984年にギブソンは、重大な決断をします。それまで生産の本拠地としていたカラマズー工場からナッシュビルに移転したのです。その際にカラマズー工場のギタービルダー達が、残って設立した会社がヘリテイジです。

50~60年代の黄金期の工作機やビルダーの会社なので、商標は違ってもオリジナルのトーンに近いのはヘリテイジです。クラフツマンによるオールハンドメイドはギブソン社の大量生産品(カスタムショップを除く)とは一味違うぜ!という評価を受けています。

地道な仕事が評価され、アメリカのビンテージギターショップに、新品のヘリテイジが並んでいるのです。

個人的な感想となりますが、愛用しているH-157について解説します。H-157はカスタムのようなブラック(ビューティー)です。ボディはメイプル1ピースのトップ材にマホガニーバック、ネックはエボニー指版です。ピックアップは、セイモアダンカンのSH-1を2基搭載し、ビンテージなレスポールのトーンに近い仕様となっています。

レスポールなのに中域の抜けがよく、クリーンからクランチまでバランス良く鳴ります。歪ませることも可能ですが、艶のあるトーンが得意で激歪みには向いていません。

欠点は重いことと、激歪みしないことです。一度リア側をセイモアダンカンのSH-4にしようかと思いましたが止めました。やっぱりこのギターにはビンテージ寄りのピックアップの方が合っているからです。

最初に見た目がカッコ良かったヘリテイジを見て、ピンときたので試奏したときにはのけぞりました。新品だったのに、ビンテージギターのようなトーンだったからです。ヘリテイジは当時、日本では有名ではないので特価で売られていました。数日悩んでギターを2本売って資金を作り、晴れてメインギターとなったのです。

まだまだ現役のヘリテイジ H-157ですが、お金に余裕があったらヘリテイジのES-335タイプも欲しいです。まあ、最近レスポールジュニア買ったばかりなので、しばらくギターは買えませんが(大汗)。

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