2018年冬アニメランキング!その1

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2018年の冬アニメは、色々と事情があり、ランキングしにくい状況でした。基本的に2クールのアニメが多く、1クールで終了するものが少なかったのが主な原因です。他にも、Netflixのような動画配信サービスのアニメもあり、そちらをチェックしきれなかったということもあります。

それでも1クールや、2017年秋からの2クールのテレビアニメに良作はありました。今回は、その中から5作品を筆者の好みでランキングしました。

第1位 ヴァイオレット・エヴァーガーデン

出典 http://violet-evergarden.jp/ (アイキャッチ画像も同じ公式ページのもの)

ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、作画に定評のある京都アニメーション製作のアニメです。近畿では、木曜深夜2時の水もん枠で放送されました。この後に放映されていたのが、『グランクレスト戦記』ですが、こちらは2クールで今回はランキングに入っていません。

4年間にわたる大戦(第1次世界大戦をモチーフ)の終結とともに、かつて戦場で戦った少女が、ドールと呼ばれる自動手記人形(タイプを使った代筆業)となって手紙を綴る物語です。

今までのアニメだったら戦場中心の話になるところです。『装甲騎兵ボトムズ』のように終戦から始まるアニメは珍しいです。主人公ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、その大戦中、自分自身の両手と育ての親であり、敬愛していたギルベルト少佐を失います。

テルシス大陸(ヨーロッパがモチーフ)のテックレベルは、20世紀初頭レベルだと思います。航空機は複葉機だし、陸軍にタンク(戦車)が主戦力でないところから間違いないでしょう。

しかし、ヴァイオレットの義手の精巧さは、オーパーツ並みであり、原作を読んでみないと本当のテックレベルは推し量れないと思いました。テルシス大陸は、識字率が低く、自分で手紙を書けない人が多いのです。そのために重要なのが、ドールと呼ばれる代筆業というわけです。

ヴァイオレットは、少佐によって文字を学習し、両手のある頃には報告書を書いていました。義手を付けた後には、タイプライターで手紙を書くC.H郵便社のドールとして働くようになるのです。

ヴァイオレットは、1話の時点では戦争の道具として感情に起伏のない少女として描かれていました。ギルベルト少佐の安否(既に死んでいると思われる)と、命令のみを求めているというありさまでした。

ギルベルトの友人で、軍人だったころは中佐だったクラウディア・ホッジスは、C.H郵便社を経営しており、ヴァイオレットはそこで働くようになります。そして、ヴァイオレットは、少佐の最後の言葉の意味を理解するために志願してドールになります。

代筆を通して、戦争によって傷ついた人や、恋人同士の手紙のやりとり、死んでしまった娘のために物語を綴る劇作家など、様々な人々と接するうちにヴァイオレットにも感情が生まれて(理解して)いきます

秀逸だったのが、ギルベルト少佐が未帰還兵扱いとなっており、墓が建てられていたことを知ったヴァイオレットが感情を爆発させた後の展開です。第3話で登場した、養成学校時代の友人ルクリアの兄スペンサーが、ヴァイオレットに代筆を頼みに来るのです。

スペンサーは戦争で両親を失い、酒に溺れていました。妹とヴァイオレットによって3話で立ち直り、妹に対して手紙を書くほどに回復していたのです。少佐の死という事実を乗り越えていく過程で、戦争によって肉親を失った人物からの依頼は、ヴァイオレット自身の境遇とオーバーラップしています。


『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、脚本の質と作画の美麗さで見せるアニメであり、1話、1話のエピソードが丁寧に作られていました。どの話も感動的なエピソードであり、作画(特に背景)がテレビアニメとは思われない美しさです。

監督は、『境界の彼方』の石立太一、脚本とシリーズ構成は『聲の形』の吉田玲子です。原作は、暁佳奈によるKAエスマ文庫の『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』です。

作画の質と、脚本のすばらしさで、今季の中でもぶっちぎりの1位とさせてもらいます。続編の製作も決まったようで、今から楽しみです。

第2位 3月のライオン(第2シーズン) 

出典 http://3lion-anime.com/

『3月のライオン』は、将棋のプロ棋士である桐山零と川本3姉妹を中心にした群像劇です。原作は『東のエデン』のキャラクターデザインでも知られる羽海野チカ(うみのちか)のヤングアニマル連載の青年漫画です。第1シーズンが原作の1~5巻、第2シーズンは原作の5~9巻の内容です。

3月のライオンの主人公は、高校生プロ棋士の桐山零ですが、今作でも多くのライバル棋士が登場します。親友(笑)二海堂晴信初め、濃いキャラが多いのは相変わらずですが、最強の棋士宗谷冬司との対局などが今回の見所となっています。

桐山を世話している川本家にも、次女ひなたに対するイジメという問題が出てきます。これは、本当に今の学校でよくあることらしく、最初の事なかれ主義の担任の無責任さにはあきれました。いじめに関しては、大人社会でも深刻な問題となっていて、ダメなことを、はっきり口にしない大人の姿勢が子供にも伝染しているように思えます。

担任を引き継いだ学年主任の教師のおかげで、いじめは沈静化します。しかし、いじめによって心に深い傷を負い転校したひなたの友人佐倉ちほは、心のケアセンターでカウンセリングを受けています。加害者の高城めぐみには、母親の影響もありそうですが、もっと反省してもらいたかったです。

とはいえ、深刻なことでもコミカルさを失わないことが、3月のライオンのいいところです。同じ時期にやっていた『恋は雨上がりのように』も原作準拠の漫画ならではのコミカルさを再現して欲しかったです。

2クール21話で、ひなたの高校入学を一つの区切りにしたことも見事で、羽海野チカ作画の質感をうまく再現したので2位とします。監督は、『魔法少女まどか☆マギカ』の新房昭之、製作は老舗のアニメスタジオシャフトです。

※その2に続く

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