2017年秋アニメランキング!その1

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今回も個人的に気に入ったアニメランキングをやります!2017年秋アニメは、原作がマンガ作品のアニメが豊作でした。オリジナルは、タツノコプロの”Infini-T Force”くらいしか目立った作品がなかったです。

豊作だった秋アニメ

原作マンガがある場合の利点としては、既にファンがいることと、キャラクターデザインや、メカニカルデザイン、物語世界の設定など、原案として決まっていることです。

動画にするので、刷り合わせる必要があり、厳密には色々と練り直します。キャラクターデザインも、原作マンガと違って、ある程度立体的にとらえ直します。そのためにわざわざデザイナーが書き直します。

オリジナル作品は、世界設定や、キャラクターデザインなど、書き起こしする必要のあるものが多いです。オリジナルの利点は、話自体が出来たてのものを放映するので、先の展開が解らないことと、原作が存在しないので、監督や脚本家のセンスがそのまま作品に反映することです。

今季は、オリジナルが少ないのが特徴ですが、マンガ原作もののクオリティが高く、見応えのあるアニメが多かったです。

第1位 クジラの子らは砂上に歌う

出典 http://kujisuna-anime.com/

今季の中で一番面白く、練られた世界観のある作品が、『クジラの子らは砂上に歌う』です。作画と世界観の美麗さでも、『宝石の国』と双璧の出来だったと思います。好みの問題で1位をこちらにしました。

原作は、梅田阿比の月刊ミステリーボニータで連載中の『クジラの子らは砂上に歌う』です。2013年から連載開始して、現在はコミックス10巻まで刊行されています。

砂が海のように陸地を覆い隠す世界で、泥クジラと呼ばれる巨大な船ですごす人々のストーリーです。主人公で記録係の少年チャクロの視点を中心に話が展開されます。泥クジラには、サイミアと呼ばれる念動力を持った短命の印を持つ人々と、サイミアを持たない長寿の無印の人々が共存していました。

1話を見たときには、ここまでシビアな話になると思っていませんでした。作風的にほのぼのファンタジーなのかと勘違いしていました(遠い目)。

ヒロインの少女リコスを放棄された船で発見し、泥クジラに連れ帰ってくるのが1話で、2話から急転します。泥クジラは、帝国と呼ばれる外の世界の兵士により、襲撃を受け、虐殺されていきます。チャクロの幼馴染サミがいきなり殺されてしまいます。

泥クジラの人々は、帝国の人々と違って感情を持つ『ファレナの罪人』でした。帝国の指揮官でリコスの兄、オルカは、一時撤退し、再び襲撃を計画します。

泥クジラの人々は、サミの兄で無印のスオウが新たな市長となり、印の中でも強力なサイミアを持つオウニ、自警団の団長シュアンらを筆頭とする印の人々を中心にした迎撃作戦を実行します。

とにかく、富野アニメのように登場人物が次々に死んでいきます。戦闘で死ぬ者、短命の印のために亡くなるもの、それぞれのキャラクターにバックボーンがあって、泣かせる話になっています(ほのぼのアニメだと思っていた時期が一瞬だけありました)。

泥クジラの人々が、それでも必死に生き延びようとする姿には共感できます。ファレナの胎内(泥クジラの動力機関)の化身(?)の少女ネリやエマの画策、帝国側の泥クジラに対する無差別攻撃の理由、船の動力機関や舵の謎など、次々と新たな事実が明らかにされていきます。

制作は、『へヴィーオブジェクト』や、『アリスと臓六』、『あの夏で待ってる』などで知られるJ.C.STAFF。監督は、『放浪息子』や”PSYCHO-PASS”などで演出を、『四月は君の嘘』、『オカルティック・ナイン』で監督をしていたイシグロキョウヘイです。

全12話があっという間に感じるほどの、目まぐるしい展開と、濃密なドラマのあるアニメでした。原作が未完のため、俺たちの戦いはこれからだエンドになったところだけが残念でした。それでも、途中までのエピソードをうまくまとめたと思います。

第2位 宝石の国

出典 http://land-of-the-lustrous.com/

『宝石の国』は、アートワークからも解るように、非常に絵にこだわった作品でした。アート(芸術)性の高さは、今季の中で群を抜いており、毎週楽しみにしていました。

『宝石の国』は、市川春子の月刊アフタヌーンに2013年から連載していたマンガ作品が原作です。アニメは、3DCGが得意なオレンジが初めて単独で元請けした作品となっています。有名なオレンジ作品としては、動画工房と共同制作した『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』があります。

監督は、『キャプテン・アース』や、”orange”などで絵コンテを担当していた京極尚彦です。ガンダム作品での絵コンテや、CGを担当していたことからも解るとおり、京極尚彦はCGの得意な監督です。

本作、宝石の国でのオレンジと京極監督による3DCGは、さすがとしかいいようのない出来でした。特に宝石達と月人との戦闘シーンは見事でした!

人類が死滅し、無機物である鉱石(宝石)をベースにした生物達の世界で、28人の宝石と、月人と呼ばれる月からの脅威の戦いを描いた作品です。

28人の宝石は、どれもが中性的(性別がないため)で美しく、金剛先生と呼ばれる男性的で僧のような姿のリーダーに師事しています。一番若い主人公のフォスことフォスフォフィライトですら300歳と人間が死滅してから長い時間が経過しています。


フォスは、宝石の中でも硬度が3半、靭性最下級と、当初はよく割れていました。宝石は、体を接合することで復活することが出来、フォスは他の鉱物との共生率が高く、様々な素材でパワーアップしていきます。

やがて、金剛先生と月人の関係性があることを突き止め、様々なことに疑問を持つようになります。フォスは、当初非常に無邪気な性格でしたが、物語が進むにつれ、思慮深くなっていきます。

原作は、アフタヌーンコミックで8巻分あり、連載中の作品の常で、途中で終わっています。『クジラの子らは砂上に歌う』同様、1クール12話で、切りよくまとめられています。

第3位 Infini-T Force

出典 http://www.infini-tforce.com/

一番期待していたのが、タツノコプロの”Infini-T Force”です。オリジナル作品として、タツノコプロの歴代ヒーローが結集して戦う話です。『科学忍者隊ガッチャマン』、『破裏拳ポリマー』、『新造人間キャシャーン』、『宇宙の騎士テッカマン』などの4大ヒーローが集結するというだけでドキドキしていました。

ガッチャマンこと大鷲のケンが、乗っ取られた空母相手に戦っているシーンは胸アツでした。1話で、ポリマーや、テッカマンまで参戦し、これは面白いシリーズになると思っていました。

3話で、ダミアン・グレイの落とした隕石をボルテッカ(テッカマンの必殺技)や超破壊光線(キャシャーンの必殺技)竜巻ファイター(科学忍者隊の必殺技)などで、粉砕するシーンは見応えありました!

敵のボスは、ヒロインの界堂笑の父親である界堂一道ことZなのです。Zの目的が娘のエミを助けるために、他の並行世界をケースと呼ばれる願望実現能力を持つ万能アイテムを使って滅ぼしているという設定でした。

「た~け~しぃ~」で笑わせてくれたダミアン・グレイや、異星人のベル・リン、チャイムを普通に鳴らす礼儀をわきまえた異形の戦士ラジャ・カーン(笑)などが個別に戦いを挑んでくるのです。

本来の設定であれば世界を滅ぼす巨大な敵に単体でも勝負を挑められるヒーローが4人も集まっていたのです。それなのに、こせこせ1人づつ相手に4人で戦うというコンセプトがちぐはぐに感じられました。スターシステムでお約束の敵の強大さを強調するシーンが不足していたからでしょう。

実写に近いクオリティでオール3DCGのアニメーションを実現したのが、インフィニティ・フォースです。モーションキャプチャー用の俳優を用意したことが登場人物を増やせない要因だったと思います。その為、モブキャラによるZの脅威を第三者の視点で語らせることが出来なかったのではないでしょうか?

キャシャーンだったら、1人でもZを除く3人に完勝して欲しいし、テッカマンの強さは、あんなもんじゃねーっす!(魂の叫び)

逆に、竜巻ファイターは、ガッチャマンを含む科学忍者隊の5人が揃ってこその必殺技のはずです。色々と設定が改変されていて、タツノコヒーローの劣化版を見ているような気分になりました。

大鷲のケンことガッチャマンがヒーローのリーダーでした。ヒーローのトップは、科学忍者隊のリーダーであるガッチャマンにして正解でしょう。しかし、他のヒーローの扱いと、中盤の失速が気になりました。登場人物の少なさや敵の規模が小さいというところもマイナスに働いたと思います。

タツノコヒーローを活躍させるのなら、ハリウッドのアベンジャーズのような強大な敵を用意するべきで、大規模な戦闘で活躍する4人が見たかったです。

最終話手前の11話の戦闘で、Zことチートキャラ界堂一道に対して、必殺技で繋いでいって、科学忍法・火の鳥でとどめを刺すというのはいい演出でした(本来ならゴッドフェニックスが必要)。

監督は、鈴木清崇で、『ガッチャマン・クラウズ・インサイト』の助監督をやっていました。キャラクター原案に、漫画家の木暮維人となっています。

70年代のオリジナル作品で忘れてはならないのは、『ファイナルファンタジー』、『グインサーガ』で知られる天野喜孝のデザインセンスです。現代でも通用するスタイリッシュなキャラクターデザインは、間違いなく天野喜孝の功績です。

オール3DCGによるアニメ制作は、”GANTZ:O”など新しい可能性を感じさせるので、続けて欲しいし、なんのかんの言いながらも4大ヒーローの共闘は、胸躍るものがありました。

素材が良かったのに調理に失敗したため、傑作になれなかったとても惜しい作品です。夏アニメの”Re:CREATORS”も、スターシステムによって傑作となれなかった作品です。ヒーローを結集させるというのは意外と難しいことだと思いました。2018年の2月の劇場版に期待します。

※その2に続く

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