ジョナサン・レイ 2

ヘレステストの衝撃!スーパーバイクの下克上!

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11月24日のスペイン、ヘレスサーキットにて、驚愕の事態が起きました。テストで主要なチームが参加していないとはいえ、MotoGPマシン勢を押さえて、スーパーバイク世界選手権のライダーとマシンがトップタイムをマークしたことです。

ヘレステストの衝撃

MotoGPバイクは、メーカーが作るプロトタイプのマシンのことです。レースのレギュレーション内という制約はありますが、公道走行することを度外視したサーキット専用マシンで、最新のテクノロジーやパーツを即時フィードバックできます。

それに対して、スーパーバイク世界選手権(通称SBK)とは、市販のマシンをベースに改造を施して競技をするレースのことです。簡単にたとえると、F1とGTカーの違いということです。

今回のヘレステストには、2017年のチャンピオンチーム、レスポルホンダや、モビスターヤマハ、ドゥカティワークスといった有力チームが参加していないとはいえ、トップタイムをマークしたのがNinja ZX-10Rのジョナサン・レイとは・・・(絶句)。

ジョナサン・レイはカワサキのエースライダーで、2015~2017年の3年連続の年間王者という快挙を成し遂げたライダーです。もともとホンダのCBR1000RRで参戦していたのですが(涙)、カワサキに移籍してからの強さは目を見張るものがありました。

今回のヘレスのタイムは1分38秒721で、MotoGPのサーキットレコード1分38秒735を上回りました。スーパーバイクの方が速いやん!って叫んでしまうほど、ニンジャZX-10Rは優れたマシンいうことになります。

もちろん、MotoGP側にも色々と事情があります。ワンメイクのタイヤメーカーが昨年(2016年)からブリヂストンからミシュランになってまだ間がないこと、共通ECU(電子制御)ソフトの採用により、メーカー間での差を縮めたことです。

また、重量は4ストローク1000ccの場合157kg以上と規定されていたり、トップチームのエンジンの開発をシーズン中に行わないことと、基数の制限など、色々なところに細かいルールがあります。

安全性うんぬんというより、日本メーカー(ホンダ・ヤマハ)ばかり勝つので差を縮めようとドルナ(MotoGPの商標権を持つ会社)が画策しているのではないかと勘ぐってしまいます。


確かにドルナがいうようにエキサイティングなレースを楽しむためには、マシンの差をなくした方がいいのかもしれません。しかし、レースとは開発をする場でもあり、タイムを競うということはメーカーの技量も競い合うということです。

ホンダとヤマハが強かったのは、2輪メーカーの双璧として努力を惜しまなかった結果であり、規定によって作られたものではありません。

そういったことにレギュレーションで色々と制約を設けるというのは、純粋に速さを求めているといえるでしょうか?今回のジョナサン・レイとカワサキチームの結果は、MotoGPのスピードに関する問題を露呈させたことに他ならないと思います。

スーパーバイクのマシンはなぜ速いのか?

ジョナサン・レイ 1

カワサキも、MotoGPに参戦していた時期があります。2002年から2009年に、ZX-RRというマシンでMotoGPを走っていまいた。4ストロークマシンを得意とするカワサキにとって、2ストローク500ccから4ストローク990cc(2002年当時)になったMotoGPは格好のアピールになると考えたからです。

しかし、中野真矢やオリビエ・ジャック、マルコ・メランドリらの活躍があったとはいえ、最高成績が年間ランキング10位と低迷し、カワサキは7年間のMotoGPの活動を中止します。

カワサキは、そこからスーパーバイク世界選手権をレース活動の中心として頑張ってきました。その甲斐あって2013年には、カワサキのトム・サイクスが世界チャンピオンとなり、2015年からのジョナサン・レイの3連覇達成という偉業を成し遂げることとなったのです。

スーパーバイクのベース車両は、1000cc(4気筒の場合)のSS(スーパースポーツ)バイクです。一般公道でも走っている保安部品を付けていたマシンがベースということです。

しかし、リッタークラスのSSはレースをすることも想定して作られています。空力を突き詰めたフルカウルや、吹け上がりの鋭いエンジン、強力なブレーキに、強大なパワーをいなすサスペンション、MotoGPからの技術的なフィードバックによる電子制御などのハイテク満載で価格も200万円くらいするマシンばかりとなっています。

ぶっちゃけ公道でもサーキットでも死ぬほど速いマシンです。アクセル開けたら別世界で、リミッターカットすると簡単に300kmオーバーの世界が体験できます。

このクラスのバイクのスピードは、人間が扱う限界を超えていると思います。トルクコントロールやスリッパークラッチなど、扱いやすいようにする技術が装備されていてもフル加速するのはめちゃめちゃ怖いです。

ここで気付くことがあるとすれば、スーパーバイクのマシンの性能は年々向上し、安全面でのぎりぎりのポイントを堅守しているMotoGPに追いついてきたということです。ピレリタイヤによるSBKのワンメイクは2004年からです。その間のピレリの進化も考慮する必要はあるでしょう。

そうしている間に共通ECUや、タイヤメーカーの変更など決定的な問題がMotoGPマシンに起こり、今回のヘレスでの結果に繋がったということです。

MotoGPのミシュランタイヤの開発が進む数年後には、また違った展開となるでしょうが、レギュレーションによる強い制約がある限り、進化し続けるSBKマシンに脅かされる可能性は充分にあると思っています。というよりカワサキもう一度MotoGPに復帰すりゃいいんじゃね(汗)。

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