Rock名盤解説 File13:oasis (WHAT’S THE STORY)MORNING GLORY?

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1990年代の音楽シーン、とりわけイギリスのロックシーンは、60年代の音楽シーンのサウンドに原点回帰するバンドが続々と出てきました。とはいっても、90年代には、90年代なりのリフの進化や、レコーディング技術の向上があるわけでまったく同じというわけではありません。

原点回帰のイギリスの音楽シーン

では、どこが原点回帰か?一言でいうならジャンルを固定したり、ミクスチャーをせずに、ロックのシンプルなサウンドを普段着で表現することです。

オルタナティブロックとひとくくりにされていますが、70~80年代の商業主義と違った、ガレージロックバンドがそのままスターダムにのし上がる夢のような時期が90年代のイギリスにあったのです。

オアシス、ブラー、クーラ・シェイカーなど、代表的なバンドは全て、普通の格好でストレートなサウンドを構築しています。Rock名盤解説、90年代編は、僕が60年代を除くと一番好きな時代のイギリスのシーンから始めます。

ギャラガー兄弟のバンド・oasis

oasis

出典 https://www.flickr.com/

oasisは、ボーカルのリアム・ギャラガーが参加していたバンドでした。リアムの兄、リードギターのノエル・ギャラガーが、1991年にオアシスに参加し、伝説的なバンドが誕生したのです。

オアシスのサウンドは、60年代の良さと、現代的なリフの組み合わせの温故知新というべきものです。ライブ中に派手なパフォーマンスや、奇抜な格好はなく、逆に新鮮に感じられました。

イギリス国民にとって、ビートルズやストーンズの正統派サウンドを継承するオアシスは、待ち望んだ存在でした。1994年にファーストアルバム”Definitely Maybe(邦題oasis)”を発表すると、イギリスでチャート初登場1位を獲得し瞬く間にスターとなっていったのです。

オアシスを語る上で、欠かせられないのがライブのドタキャンです。ノエルとリアムの兄弟ゲンカは有名で、ノエルだけでステージに立ったことがあります。

名盤  (WHAT’S THE STORY)MORNING GLORY?

oasisi 1

出典 https://www.amazon.co.jp/

(WHAT’S THE STORY)MORNING GLORY?は、1995年にリリースされたオアシスの2ndアルバムです。オアシスは、現在解散してしまっているので、必然的にオアシスの中で最も優れたアルバムとなります。

オアシスは7枚のスタジオアルバムをリリースしていますが、2枚目となるモーニング・グローリーを超えるアルバムは、制作できませんでした。

それだけ、モーニング・グローリーが優れたアルバムで、バンドが一番旬の時期に作られたということが大きいと思います。

3枚目のアルバム、Be Here Nowをリリース後、リアムとノエルを除いたメンバーの脱退が相次ぎます。バンドはギャラガー兄弟のみがオリジナルメンバーとなり(正確にはリアムのみノエルは加入したメンバー)、長年所属していたクリエイション・レコーズも倒産し、ギャラガー兄弟はレコードレーベルを新たに立ち上げます。

そして、なによりレディオヘッドが、2000年発売のアルバム、KID Aを発表しました。レディオヘッドが、既存のロックの概念を完全に打ち破った影響で、その後のオアシスの影響力が薄れてしまったことも忘れてはならない出来事です。

モーニング・グローリー解説

オアシス 3

出典 https://www.amazon.co.jp/

1曲目は、Helloで、イントロチックなノリと歌詞の曲です。ジャムセッションのような雰囲気から始まり、2曲目のアップテンポなRoll With Itで、テンションが上がります。

そして、シングルカットされた名曲Wonderwallです。アコースティックギターのイントロが、実に心地良く響く曲です。この曲のリードボーカルは、リアムですが、ビブラートの効いた癖のあるリアムの声質にぴったりな曲です。作詞作曲は、1曲目のHello除いて全てノエル・ギャラガーなので、一説には、当時付き合っていたメグ・マシューズのことを書いた曲だといわれています。

そして、次も名曲Don’t Look Back in Angerです。しっとりとしたバラードで、リードボーカルは、ノエルが担当しています。アップテンポには、リアム、しっとりバラードには、ノエルの方がしっとりした声の感じから合っています。この曲はロックバンドを盲目的に信じるファンや自分自身(ロックスター)に対しての皮肉が込められています。


5.7曲目と明るめの曲が続き、8.9とミドルテンポの曲が入ります。そこから、タイトルロールのMorning Gloryで、アップテンポが炸裂し、11曲目は、つなぎのノンタイトル、12曲目に静かな波の音から徐々に壮大な曲になっていく、Champagne Supernovaで締めます。

このアルバムのプロデューサーは、オーウェン・モリスとノエル・ギャラガーです。完璧なバランスと捨て曲のない名盤です。90年代中期のアルバムの中でも、1、2を争うほどではないでしょうか?

オアシスのサウンドの秘密

ノエル1

基本的に、ギブソン系の厚みのあるハムバッカーによるサウンドです。リズムギターも、コードで歪ませたハムのトーンで、ノエルのリードなり、オブリなりが重なって厚みを出しています。

初期のノエルの使用ギターは、エピフォン・ジャパンのリヴィエラです。比較的安価なリヴィエラで、素晴らしいトーンを出しています。つくづくギターのトーンは弾き手しだいだと思います。使用アンプはマーシャルか、オレンジだったと思います。

90年代のイギリスのバンドは、ポール・ウェラーに色々と世話をしてもらっているようで、オアシスもその例外ではなかったのです。ポール・ウェラーは、モーニング・グローリーでもゲスト参加するなど、仲の良さが伺えるエピソードです。

オアシスが成功して経済的に余裕が出てきてから、ギブソンのES-335やレスポールが、メインギターになっていきました。

ライブなどで、ノエルのギタープレイを見ると、無駄のない動きが印象的です。ノエルのギタープレイは、どこかウェットな感じがします。ペンタトニックスケールのチョーキングを多用するスタイルなので、60年代のリードプレイに近いスタイルです。

ノエルのリードもオブリも弾きすぎず、丁度いい長さで終始します。ノエルが敬愛するジョニー・マーから学んだことなのかもしれません。

ノエルが一番好きなバンドは、ビートルズのようで、しばしばそのことを口にしています。アイ・アム・ザ・ウォルラスなど、ライブでよくカバーしていることからも、かなりのビートルマニアです。

オアシスやクーラ・シェイカーやヴァーヴが活躍していた90年代のイギリスは最高でした。この頃のグラストンベリー・フェスティバルは、何回も見直したり、僕の音楽人生の中で最も影響を受けたのが、90年代のイギリスの音楽シーンなのです。

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