異世界ファンタジーロボットアニメ!「聖戦士ダンバイン」と「ナイツ&マジック」

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最近、面白く観ているのがテレビアニメ「ナイツ&マジック」です。異世界ファンタジーとロボットものの組み合わせは、「天空のエフカスローネ」や、「機甲界ガリアン」以来久しぶりで、興味深いです。

ファンタジーロボットアニメの元祖

主役メカ ダンバイン 昆虫をモチーフにしたロボット(オーラバトラー)です

※画像は全て公式ページからhttp://www.dunbine.net/

内容は、ロボットにあこがれていたプログラマーが死後、異世界に転生し、ロボットのある世界で、理想の専用機を作るというものです。主人公の能力はチート級で、魔法もパイロット能力も設計士としても超一流といった位置づけです。

とはいえ、前世からの知識と幼い頃からの努力の賜物なので、不快な感じはしません。むしろ、男のロマン全開!といった感じなので素直に応援したくなります。

トランドオーケス(左)とグウェール(右) 共に幻晶騎士

※こちらの画像も公式ページよりhttp://knights-magic.com/story/?id=1

異世界ファンタジーのロボットものといえば、「聖戦士ダンバイン」です!僕の記憶では、これが元祖だったと思います。1983年に、「戦闘メカザブングル」の後番組として、土曜日の夕方5時頃に放送していました。監督は「機動戦士ガンダム」「伝説巨人イデオン」の富野喜幸(由悠季)、制作は日本サンライズです。

難しかったポストガンダム

ダンバインの飛行中の姿 左手にはオーラショット(火気が装備されている)

主人公 ショウ・ザマ 作中最強のオーラ力を持つ

機動戦士ガンダム」以降、様々なアニメ会社がいわゆるリアルロボットものを意識して制作しましたが、ガンダムを超える作品はありませんでした。個人的には、「伝説巨人イデオン」こそ、富野監督の最高傑作だと思っています。しかし、商業的成功という意味では大失敗しているので、ガンダムを超えるのは非常に難しいといえます。

戦闘メカ ザブングル」は非常に楽しいアニメで、化石燃料(ガソリン)で動くウォーカーマシンや元気のいいキャラクターなど、魅力はありましたが、同時期にやっていた高橋良輔監督の「太陽の牙ダグラム」の方がよりリアルなロボットもので人気がありました。

「聖戦士ダンバイン」は、富野監督がライフワークにしている異世界バイストンウェルの最初の作品です。バイストンウェルは、概念的に海と陸の間の世界、すなわち彼岸の彼方の世界です。地上世界(現実の世界)の魂の安息の地として、転生前の魂が向かう世界がバイストンウェルなのです。聖戦士とは、バイストンウェルに争乱が起こったときに、それを鎮める伝説の英雄です。コモン(人間界の人)よりオーラ力の強い地上人がなることが多いとされています。

魅力的なオーラマシンとストーリー!

やられメカ ビランビー (ダンバインより新型なのに弱い)

ショウのライバル?バーン・バニングス よく負けるキャラ

ではなぜ、ロボットがいるの?という疑問があるでしょう。なんせ、バイストンウェルは、中世のテックレベルしかないはずなので(大汗)。しかし、ここに地上のロボット工学技術者ショット・ウェポンがバイストンウェルにオーラロードに乗ってやってきたのです。オーラロードとは、地上とバイストンウェルを結ぶ、いわば回廊のようなものです。

富野監督の著書、「オーラバトラー戦記」に詳述されていますが、強獣の甲殻を装甲素材に、脳をバイオコンピューター代わりにして制御しているようです。連絡は性能の悪い鉱石ラジオで代替していますが、オーラの力でテレパシーのようなものがありますので、便利です(オーラ力は万能!)。地上に機械が溢れたので、その影響を受けたバイストンウェルそのものが、オーラバトラーなどのメカを生み出したのだといえます。


空を飛べるのは、オーラコンバーターにより、オーラ力を圧縮して解放する仕組みのおかげです。基本的に生体エネルギーであるオーラ力で動くので、パイロットのオーラ力によって性能が変わります。主人公ショウ・ザマはオーラ力が強く、聖戦士クラスだったので最初から強いです。しかも、ダンバインはショット・ウェポンが地上人用に開発した機体なのでオーラ反応が高く、パイロットのオーラ力により無限の可能性を秘めた機体でした。

主人公ショウ・ザマは、地上のモトクロスレーサーでした。バイクで走行中、トラックを飛び越えると(クルーザーバイクで!)、オーラロードに乗ってしまい、バイストンウェルに来てしまいます。

そこで、アメリカ人のトッド・ラングレン、トカマク・ロビンスキーと共に捕縛され、アの国の地方領主ドレイク・ルフトに戦士として仕えることになります。ダンバインは3機製造され、地上人3人に与えられましたが、トカマクは最初のギブン家との交戦で落とされます。結局ショウしか乗りこなすことが出来なかったのですが、ダンバインは地上人向けの機体だったので、無理もないです。

しかし、オーラマシンを使ってバイストンウェルを支配するというドレイクの野望を知ったショウは、対抗するギブン家に力を貸すことにするのです。

「東京上空」は名作

ミ・フェラリオのチャム・ファウ 声優は永野護の妻である川村万梨阿

ドレイクとの激しい戦いのさなか、ショウはアの国の戦士ガラリア・ニャムヒーの駆るバストールと交戦中、高まるオーラ力同士の衝突に、地上に飛び出てしまいます。ショウと、ガラリア、ミ・フェラリオ(妖精)のチャム・ファウの3人は、ショウの故郷である日本に出てしまいます。地上の世界は、ショウには厳しい世界でした。オーラバトラーは地上に出ると、そのパワーはバイストンウェルの時とは比較にならないほど強力になり、オーラショットなどの火器類は、地上に落ちると小型核並みの威力を発揮しました。

混乱するガラリアは、地上の自衛隊と戦闘になります。F-15JのAAM(空対空ミサイル)は、オーラバトラーを追尾することができません。圧倒的な戦闘力を持つガラリアのバストールを静止するどころか、混乱を拡大させます。ショウとチャムは、ガラリアを説得することを試みますが、バイストンウェルでの関係上、言うことを聞いてくれません。

ショウは逃げたガラリアと違って自衛隊に協力することにするのですが、なかなか日本人だと信じてもらえません。悪友連中より、むなしかったのが、ショウの両親です。特に教育評論家をしていた母親が酷くて、自分の立場を守ることばかり言います。最終的には、「あなたなんか自分の子じゃない!」とまで言い切ります。

ショウは、結局ガラリアと共にバイストンウェルに戻ることを決意します。最終的には、ガラリアのバストールとダンバインの力を最大限にまで高めて、オーラロードに乗ったのですが、ガラリアの機体は耐え切れず爆散し、ショウは自力(バイストンウェルのエレ王女に呼ばれて)で帰還します。

この話のキモは、機械によって世界を崩壊させようとしているバイストンウェルからの地上世界への警告を、まともに聞けない現実世界の狭量さでしょう。ショウの両親は、自分達の立場を守ることに固執し、ショウが守ろうとした地上世界における居場所を失わせたのです。

後半は路線変更?ビルバインは後のZガンダムに繋がる主役メカ

後半の主役メカ ビルバイン ウィングキャリバーに変形する

ショウはナの国の女王シーラ・ラパーナから新型機ビルバインを託されます。このビルバインは、オーラバトラーからウィングキャリバーに変形します。合体変形メカ以外の純粋な変形メカがサンライズ作品で登場したのは、これが初めてのことです。おそらくマクロスのバルキリーの影響だと思います。

前作ザブングルで登場した、後半の主役メカウォーカーギャリアは、単純なパワーアップメカでした。ビルバインの変形ギミックには、戦場におけるロボットの運用という意味合いが強いです。航続距離を伸ばす作用としての変形ということです。

エルガイムMkⅡやZガンダムといった後のこの時間帯のサンライズアニメの後半の主役メカが、変形するロボットである流れが完全に出来上がりました。

スポンサーの意向で、メカニカルデザインの宮武一貴の昆虫のようなデザインからロボットチックなオーラバトラーが増えました。ダンバインのメカデザインは秀逸で、プラモやおもちゃが作りにくいこと以外は作品にマッチしていたと思います。

ビルバインもカッコいいんですが、どうも作品世界とは相容れないように思えます。後半はバイストンウェルから放逐されたオーラマシンが地上世界を混乱させる話になるのですが、どちらかといえば前半の方が話が深かったように思えます。

というのも、版図を広げ支配するというドレイクの野望は、地上世界だと説得力がなくなるのです。東京上空にもありましたが、人は帰属する場所があって初めて立場を得ることが出来るのです。ドレイクが本来目指すべきは、バイストンウェルへの帰還であって、地上世界の征服ではありません。

巨大オーラバトルシップ グラン・ガラン

最後にバーン・バニングスが駆る機体 ガラバ

最終的にはイデオンエンド、すなわち敵味方全滅という流れになります。世界を混乱させるオーラマシンを浄化させるという目的をショウや、シーラ王女は地上で果たすことになるのです。そして、チャム・ファウのみが生き残り、地上の人々にバイストンウェルの話を聞かせるという、なんともいえないエンディングを迎えます。

ただ、ダンバイン世界でのオーラマシンは、世界を混乱させ、戦火を拡大させるメカでしかありませんでした。同じバイストンウェルの話である「リーンの翼」の迫水の靴は、乱世を終息させる意味があったのとは対照的です。

オーラバトラー戦記全11巻 興味があったらぜひ読んで欲しい!

監督の富野由悠季によってノベライズされた「オーラバトラー戦記」での結末も同じように滅びに向かっていきました。オーラバトラー戦記でのダンバインはおそらくカットグラでしょう。ショウもジョクとなり、色々と変わっています。特に、ジョクがショット・ウェポンと共にオーラマシンを開発していくくだりは、ナイツ&マジックと似ています。この作品は最初、ガロウ・ランが使役する強獣を倒すためにオーラマシンを開発するのです。ドレイクも当初はいい領主だったのですが、徐々に野心に蝕まれていくのです。

ナイツ&マジックとの共通項

走るグゥエール

出典http://knights-magic.com/story/?id=2

ちなみに、ナイツ&マジックのコンセプトデザインのところに、ダンバインのメカニカルデザインの宮武一貴の名前がありました。おそらく幻晶騎士のデザインに関わっているのだと思います。ロボットのデザインといい、異世界といい共通項の多い作品です。

主人公エルの能力は、ショット・ウェポンとショウ・ザマの能力を兼備するようなものですので、これからどういう展開になっていくのか楽しみです。特に幻晶騎士のウェザリング(汚れ)が渋いです。

制作はエイトビットで、メカもよく動くのでロボ好きにはたまらない作品になりそうです。サンライズのロボットアニメが近年、あまり元気がないので、今季のアニメは、ナイツマに期待しています!

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